【博多駅の近くにある「福岡大仏」を紹介します】

博多駅から歩いて5分くらい、都会の真ん中に「東長寺」という真言宗の寺院があります。ここは「福岡大仏」という日本最大級の木造座像があることで知られていて、場所はこちら。

福岡は頻繁に訪れているので、今までに大仏を見る機会は何度もあったはずなんですが、なぜか寺院内に入ったことがありませんでした。2022年1月、用事があって福岡へ行った際に、思い立って大仏を見てきたので紹介します。

下の写真は博多駅の屋上にある「つばめの杜ひろば」からの眺め。駅前から伸びる大博通りに面したところに東長寺があります。

こちらが東長寺の正門。前を通ったことは何度もあるんですが、中に入るのは今回が初めて。

では、中に入ります。

本堂は驚くほど立派で、まずはこちらに参拝します。中央に「千手観音菩薩像」が祀られていますが、普段は扉が閉ざされています。開帳されるのは年1回だそうです。もちろん、本堂内の写真は撮っていません。

境内には平成23年に完成したという五重塔があります。純木造総檜造りだそうで、本堂と五重塔を続けて見ると「この寺院は金を持っているなあ」と感じることになります。

朱色が鮮やかで、相輪には仏舎利が納められているそうです。

こちらは卒塔婆が並んでいるエリア。梵字が刻まれています。

ここは歴代黒田藩主の墓所になっていて、この石塔は二代目の忠之公の墓。福岡で黒田藩主といえば、やはり特別な存在みたいです。もっとも、私は福岡県出身ですが福岡市生まれではありませんし、NHK の大河ドラマなどもまったく見ないので、そこまで強い思い入れはありません。

博多駅から歩いて5分くらいの市街中心部とは思えないような、閑静な雰囲気を楽しみながら境内を歩いてみました。

なんだか、都会の中にある異世界みたいな空間です。

木漏れ日がきれい。

見上げると、何かの実がなっていました。

この寺院の名物は、前述の通り福岡大仏。六角堂という建物を見てから、そちらへ向かいます。

大仏が安置されているのは、この建物の中。

では、拝観料の50円を持って2階に上がります。拝観料は自分で納める形式なので、そのまま払わずに入ってもばれないとは思いますが、そういうことはやめましょう。

では、ここから福岡大仏の姿を紹介したいところなんですが、残念ながら大仏殿の中は撮影禁止。高さ10.8m、重さ30t、光背の高さ16.1mだそうで、薄暗い大仏殿の中に鎮座している姿はなかなか迫力がありました。

写真は撮っていないので、代わりにこちらを。

以下のサイトでも写真を見ることができます。

大仏に参拝し、いろんな角度から大仏を眺めていると建立中の写真が展示されている部屋がありました。普通は見ることのない風景なので興味深かったんですが、特に面白かったのが大仏の首を搬入する場面。

クレーンで吊り上げ、大仏の体と組み合わせていたんですが、これを見て不謹慎ながら 首吊り気球 を連想してしまいました。写真は撮っていないので、思わず笑ってしまうような奇妙な風景を見たい人は直接訪れて下さい。


それから、大仏殿の中には大仏だけでなく「地獄極楽めぐり」があります。小規模なものなんですが、それなりに楽しめます。

地獄めぐりといっても動くアトラクションがあるわけではなく、八大地獄の絵が展示されているだけ。周知の通り、八大地獄の順番は上層から「等活」「黒縄」「衆合」「叫喚」「大叫喚」「焦熱」「大焦熱」「阿鼻(無間)」ですが、なぜかここは阿鼻地獄が最初にありました。地獄マニアとしては「順番が間違ってないか?」と思うところですが、まあ何も言わないことにします。

地獄絵を過ぎると極楽エリア。ここの極楽は「真っ暗な通路を手すりに従って歩いて行く」という斬新なものでした。途中にある「仏の輪」に触れれば極楽に行けるそうで、本当に光がまったく見えない真の暗闇なので、これはスリルがありました。もちろん「仏の輪」にも触ってましたが、どんな形のものかは全く見えません。手探りしながら歩き、やがて光が見えてくるとほっとします。この演出もうまい。

「福岡大仏」と「地獄極楽めぐり」の2つを堪能し、境内で少し休憩。

こういう正統派の寺院を「珍寺」として紹介するのは気が引けますが、しかし地獄極楽めぐりなど若干はB級スポット的な要素もあります。博多駅のすぐ近くなので、福岡へ来た際は気軽に訪問できるはずです。

このページを見て興味を持った人は、ぜひ参拝してみて下さい。

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