2023年2月に石川県の金沢で1週間ほどワーケーションを行いましたが、これがなかなか楽しかったので、またどこかでやってみたいと考えていました。
今回、アメリカン航空のマイレージが期限切れになるため、それを消化するためのワーケーションを計画し、行き先を青森県の八戸に決定。
なぜ八戸を選んだのかというと、2000年5月に訪問した青森県新郷村の「キリストの墓」を再訪してみたくなったこと、アメリカン航空のマイレージは国内は距離に関係なく一律7,500マイルなので、長い路線で使うほうが得なため。
また、青春18きっぷが使える時期ということもあり、以下の予定で移動することにしました。
1日目:佐世保から岡山まで移動
2日目:岡山から東京まで移動
3日目:東京から八戸まで移動
帰路:青森空港から伊丹経由で長崎へ
青森~長崎は直行便がないため、青森~伊丹をアメリカン航空のマイレージで取得し、伊丹~長崎はANAで手配。
滞在先は、前回のワーケーションのときと同じくドーミーインを予約。ここは朝食が豪華なので、食費を浮かせることができます。さらに浴場も広いので快適。滞在中、部屋の清掃がない「WORK PLACE DORMY」プランだと昼間も作業でき、宿泊料金も少し安くなります。
ただ、滞在中に恐山にも行ってみる予定で、さらに青森空港への移動を考えると最終日は青森市内に宿泊したほうが便利。このため、最後の2泊は新青森駅近くの東横インにしました。
これに関しては、ドーミーインは宿泊料金が週末は高くなるので、より安い東横インにしたという理由もあります。これで準備は終わり。
8月31日、各駅停車で佐世保駅を出発。2023年9月に東京まで移動したときとまったく同じ乗り継ぎで岡山まで移動。普通列車に一日中乗っているのも、なかなか楽しい。
岡山では「ホテルキャビンスタイル」に宿泊しましたが、ここに泊まるのは3回目。各駅停車の旅での定宿になりつつあります。
翌日は朝から各駅停車で東京まで移動する予定。しかしながら、台風の状況が気になります。予報では関東を通過して海上に抜けるはずだったのに、速度が極端に低下して東海地方に停滞しているみたい。
姫路から新快速に乗ってすぐ、それまで晴れていたのが一転して曇ってきました。こんな風に、台風による天候の変わり目がくっきり。
完全に曇り空になり、明石市の天文台(東経135度線)を通過。
米原~大垣~豊橋と移動できたものの、ここでなんと東海道線が台風のため不通になっているとのアナウンス。新幹線も止まっているため、ワープも不可能。
とりあえず浜松までは行けたものの、ここから先はどういう案を考えても移動は無理という状況になってしまいました。仕方なく、東京のホテルをキャンセルして浜松で急遽1泊することに。「かじまちの湯 SPA SOLANI」というキャビンスタイルの安い宿泊施設に空きがあり、宿泊できたのは幸運でした。
翌日は、各駅停車だけではもちろん浜松から八戸まで移動できないので、始発の「こだま」で東京まで新幹線ワープ。
最初はガラガラだった車内も、次第に人が乗ってきて新横浜で満員に。スーツ姿の人がほとんどで、皆さん新幹線通勤お疲れ様です。
8時に東京駅に到着。東京から宇都宮~黒磯~新白河~郡山~福島~白石~小牛田~一ノ関~盛岡と普通列車を乗り継いで移動。予定していたスケジュールよりは遅れたものの、無事に移動できて一安心。
新白河駅では乗り継ぎ時間があったので外に出てみたところ、前日の台風など感じさせない晴天。
駅前には松尾芭蕉の像もあります。
なお、新白河駅は日本で唯一、市や町ではなく「村」にある新幹線駅だそうです。
盛岡から先、青森まではJRではなく第3セクターの路線になります。青春18きっぷが使える特例区間はあるものの、八戸までは新幹線を使っても料金はそれほど変わりません。
このため、盛岡から八戸までは新幹線を利用。今まで乗ったことがあるのは九州新幹線と山陽新幹線と東海道新幹線なので、JR東日本の新幹線に乗るのはこれが初めて。
青春18きっぷを使っておいてこんなことを言うのもどうかと思うものの、やはり新幹線は速くて快適。
八戸駅で新幹線を下車。
八戸駅で在来線の普通列車に乗り換え、本八戸駅へ。
八戸駅は八戸市の外れにあり、市街中心部は本八戸駅の周辺。宿泊するドーミーインもそちらにあり、10分ほど歩いて到着。台風というアクシデントはあったものの、無事に到着できて一安心。
こちらが、今回宿泊したドーミーイン。週末を避けて月曜日にチェックイン、土曜日にチェックアウトなので、宿泊料金は5泊で52,000円でした。
ここが今回のワーケーション場所。フリーランスみたいな境遇だと、ネット環境さえあればどこでも仕事できます。
ドーミーインの朝食は、本当に豪華。青森らしく、ホタテご飯とせんべい汁とリンゴジュースがよかった。
ドーミーインは、夜食のラーメンも名物。
滞在中は朝食をたくさん食べておき、昼は飲み物のみ、夜は軽く食べてから夜食のラーメンを利用すると、食費をかなり安くすることができます。地元経済に貢献しない旅行者でいいのかという気がしなくもありませんが。
ワーケーションなので平日の昼間は基本的に部屋で作業をしているわけですが、午後は気分転換に周辺を散歩。こちらが本八戸駅。
八戸城跡が三八城公園として整備されていました。そこに建っていた岩岡徳兵衛像。
公園に近くにあった八戸城角御殿表門。
この門の中は「南部会館」という建物になっていました。
自由に入れるようなので、上がってみたら畳敷きの大広間があります。
こういう大広間を見るのはいつ以来だろう。かなり久しぶり。
寝転びたくなるものの、それは我慢。
廊下には、何かの展示コーナーが。
おそらくは地元の大学生によるプランが展示されていました。この大広間を使ってどんなイベントをやるか、人気投票をやっているみたい。
付箋の数が多かったのが、この144畳まくら投げ。これは楽しいかも。
巨大オセロは、そこそこの人気。
プロジェクションマッピングは、あまり人気なさそうでした。
夜に散策していると、みろく横丁という屋台街みたいなエリアも。
今回は一人での滞在だし、酒はほとんど飲まない人間なので、ここは利用しませんでした。地元経済に貢献しない旅行者ですみません。
八戸滞在中、こういう気になる建物があったので紹介します。
外観からも、B級スポット的な雰囲気が伝わってきます。
2階の窓からは骸骨の姿も。
正面の看板には「アートカフェ」「まちぐみクリエイティ部ギャラリー」「まちぐみラボ」の文字。
横にあるのは「おもしろジュース専門」という自販機。
売られていたのは、こんなジュース。
あの2階の部屋がギャラリーになっているようです。
ただ、昼間に散歩していた時はずっと閉まっていて中に入ることができず。
「いつ開いているんだろう」と思いながら夕方に通りかかると、ついに入口が開いているのを発見。ようやく中に入ることができました。
ドアの先には、こういう室内風景が広がっていました。透明な人体モデルが期待通りのB級スポット感を出しています。
室内にはスタッフの方が一人いて、話を聞くと「まちぐみ」というのは「八戸を盛り上げようとする市民集団」で、いろんな人たちが「なんか楽しそうなこと」を持ち寄っている場だとか。
ここはスタッフの方が誰か立ち寄っているときだけ開いているそうで、道理でなかなか入れなかったのも納得。
この階段を上がったところがギャラリーになっているそうです。
2階に上がると、こういう展示スペースになっていました。
特に脈絡のない展示品がたくさん並んでいます。
脈絡がないといっても、どれも地元の人たちが作った書籍や工芸品などだそうです。
せっかくなので、ここでは布製の野菜をいくつか買ってみました。
窓から見えていた骸骨についても、室内からのアングルで見ることができました。当然ながら、窓から見えることを意識してここに置いてあるそう。
こういう工房もありました。祭りで使う人頭オブジェが目立っていて、思わず映画のトータルリコールを連想。
階段を下り、案内してくれたスタッフの方としばらく話をしてみました。来訪者の分布地図も貼ってありましたが、すでに長崎県は色が塗られていたので初訪問者にはなれず。
公式サイトがあったので紹介しておきます。
これで外に出ることにしましたが、なんとなくB級スポット的な雰囲気が面白い場所でした。八戸滞在中、もしも入口が開いている時間に遭遇したら入ってみて下さい。
本八戸駅周辺にはこういう案内書きが点在していたのは気付いていましたが、これらもまちぐみラボの人たちが設置したそうです。
最近は円安の影響もあってインバウンド需要が高まっているというニュースはもちろん知っていましたが、さすがに八戸には外国人旅行者はいないだろうと思っていました。
ところが、ドーミーインには中国人や韓国人が宿泊しているし、街中では欧米人旅行者をときどき見かけるし、いったい何が目的で八戸へ来ているんでしょうね。朝市などは外国人にも有名なんでしょうか。
今回のワーケーションでは、平日はホテルの部屋で作業を行い、週末は以下の3ヶ所を訪問してきました。どのスポットも24年ぶりの再訪。
- キリストの里伝承館(キリストの墓)
- 十和田湖、奥入瀬
- 恐山
それらの風景については、別のページで紹介します。
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