岡山県総社市、清音駅の近くにちょっと変わった神社があります。場所はここ。
2005年7月と2016年12月の2回訪問したことがあり、そのときの風景を紹介します。
清音駅からのどかな田園地帯を見ながら車を走らせると、ちょっとした丘の麓に軽部神社が現れます。数台分の駐車スペースに車を停め、鳥居をくぐって本堂へ行ってみます。
なお、清音駅から徒歩10分ほどなので、車がなくても電車で訪れることは可能です。

軽部神社の由来は下の通り。特に興味があるのが後半の「乳神様・王子の宮」の部分。

境内に「垂乳根の桜」(たらちねの桜)という枝垂れ桜(しだれ桜)の大樹があり、春にはその美しい桜のある軽部神社は近郷近在より詣でる人が多く、参道には露店が並び、大変な人出で賑わったという。そしていつの頃からか、「垂乳根の桜」のある王子の宮は、婦人の乳一切の守り神として、信仰されるようになった。
乳の形の「絵馬」を作り奉納すれば、乳の出ない人は乳が出るようになり、すべての乳の病を癒し、人の命の基である乳の出る神様として、霊験あらたかな事で知られ、今でも参拝者が多い。
つまりここは「たらちねの桜」があったからいつの間にか「おっぱい神社」になったという、実に不思議な神社です。まあ、日本古来からの名所の由来なんて、こういう駄洒落が元になっていることは多いものです。
こちらが本堂。特に宮司がいるわけでもない小さな神社です。

中に入ると、壁一面に奉納された大量の絵馬に圧倒されます。これはすごい。

このページに載せているのは2016年に訪問したときの写真なんですが、2005年の写真と比べると明らかに絵馬が増えていました。願い事は主に「たくさん出ますように」。



ひときわ目立つ絵馬がこれ。気合が入っていますねえ。

この絵馬は2005年の訪問の時も見たので、11年間ずっとここに置かれているようです。汚れていないので定期的に清掃されているのでしょう。

ちなみに絵馬がどれも同じデザインなのは既製品だから。電柱に広告が貼られていました。

最後に書かれている「ご祈願済みの軽部神社ストラップ御守り」が気になって調べたところ 総社吉備路商工会 青年部 のサイトに写真が載っていました。
リンク先に載っている写真を見て誰もがこう思うはず。
え? 片方だけ??
まあ片方でもいいんですが、どうせなら絵馬みたいに2つにしてほしかった。
乳神様の由来になった「たらちねの桜」は枯れてしまったため現存していませんが、この建物の前に一部が保存されていました。


なかなかインパクトのある神社なので、岡山に滞在する機会があれば立ち寄ってみてください。
こういう「おっぱいを対象にした神社仏閣」としては、ここの他に愛知県小牧市の「間々観音」があり、ここは2001年と2009年の2回訪問してきました。訪問記は本館の旅行記を参照してください。
(2001年の訪問記)
(2009年の訪問記)
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