【コソボのおすすめ観光スポット】

コソボというと紛争をイメージするためか、危険そうな地域と思っている人が多いようです。実際には状況は落ち着いていて治安もよく、今は安心して旅行できる地域になっています。

2016年5月に旅行してきましたので、そのときの体験に基づいてお勧めスポットを紹介します。

プリシュティナ

コソボの首都。空路でコソボに入る場合は、まずプリシュティナに到着することになります。空港から市街地への交通機関はタクシーのみで、空港のタクシーといえばボッタクリに遭う確率が一番高いというのが常識ですが、ここはタクシー乗り場の前に主要地点までの料金が大きく書かれているため旅行者で安心して利用できます。コソボ市街への料金は15ユーロでした(2016年時点)。

マザーテレサ通り

プリシュティナ市街中心にある歩行者専用道路で、コソボで人気の高いマザーテレサの名前が付けられています(マザーテレサはマケドニア生まれのアルバニア人)。

プリシュティナ
プリシュティナ
プリシュティナ

マザーテレサ像もあります。

プリシュティナ

この人はコソボの英雄みたいです。

プリシュティナ

暗くなってからも危険そうな雰囲気はありません(もちろん最低限の注意は必要です)。

プリシュティナ
プリシュティナ

レストランやカフェも並んでいるので、食事や休憩はマザーテレサ通りがお勧めです。

NEWBORN オブジェ

マザーテレサ通りの近くにあるのがコソボの独立を祝う NEWBORN オブジェ。

プリシュティナ
プリシュティナ

地元の若者から「自分たちも撮ってくれ!」とせがまれることもあります。

プリシュティナ

後ろの高台からはプリシュティナの発展ぶりを見ることもできます。

プリシュティナ

ビル・クリントン像

プリシュティナの密かな名所になっているのがビル・クリントン像。マザーテレサ通りから少し離れていますが、歩いて行ける距離です。

しかし、いくらコソボの独立に尽力し、独立後すぐに承認したからといってよその国の大統領の像を作ったのはここくらいではないかと思います。

クリントン像
クリントン像

近くにはビル・クリントン通りもあります。

クリントン通り

横の建物の上層階には写真も。

クリントン

ちょっと面白い物件なので、話のネタにでも見に行ってみてください。

グラチャニツァ

プリシュティナの郊外に、世界遺産に登録されているグラチャニツァ修道院があります。ぜひ見てほしい修道院なのですが、ただしここはアルバニア系の住民が多数を占めるコソボにあって例外的にセルビア系住民が多い地区なので、訪問の際はちょっとした注意が必要です。

プリシュティナ市街からバスで移動するため、まずはタクシーでバスターミナルへ行く必要があります。市街中心部から歩けない距離ではありませんが、タクシーを利用するほうが便利です。タクシー料金は2ユーロでした(2016年時点)。

バスターミナルでの注意点は、あまりグラチャニツァの名前を出さないこと。グラチャニツァはコソボにあるセルビア人の孤島のような地区なので、アルバニア系住民には旅行者がグラチャニツァへ行くことを快く思わない人も多いようです。ネット上には、珍しい日本人が来たということで他の乗客や露店主たちが歓迎してくれていたとき、うっかりグラチャニツァの名前を出したら急に周囲から笑顔が消えて冷淡になり、追い払うような仕草をされたという体験談もあります。

このため、グラチャニツァ方面のバスを探すときは周囲の人たちではなくターミナル内の窓口で聞くのがお勧めです。窓口ではスタッフが事務的な感じで乗り場を教えてくれます。

グラチャニツァまでの料金は0.5ユーロでした(2016年時点)。プリシュティナから20分ほどで到着します。修道院はかつては NATO の平和維持軍が常駐していて入るときにはパスポートの提示が必要でしたが、今は自由に入れます。

グラチャニツァ修道院
グラチャニツァ修道院

ビザンチン様式の聖堂の内部は写真撮影禁止なので紹介できませんが、かなり荘厳な感じでフレスコ画も見事でした。

修道院の敷地内もきれいです。

グラチャニツァ修道院
グラチャニツァ修道院

グラチャニツァ地区の特徴は、プリシュティナではあちこちで見かけたコソボとアルバニアの国旗がまったくなく、掲げられているのはセルビアの国旗ということ。

グラチャニツァ
グラチャニツァ

コソボの独立を承認する国が増えても、この地区の住民にとってはここはずっとセルビアであり続けるのでしょう。

プリズレン

おそらくコソボで一番有名な観光地。アルバニアとの国境近くにあり、プリシュティナからバスで1時間45分ほどかかります。運賃は4ユーロでした(2016年時点)。

ここは旧市街が観光の中心になっています。

プリズレン
プリズレン
プリズレン

丘の上にある城塞からプリズレンが一望できます。

プリズレン
プリズレン

今まで人が落ちたことはないんでしょうかね。

プリズレン
プリズレン

観光地なのでレストランやカフェはあちこちにあります。

プリズレン

このコーヒーが1.5ユーロでした。コソボは全般的に物価が安く、交通費や食費に金がかかりません。旅行者としては助かります。

プリズレン

旧市街が本当に雰囲気がいいので、コソボ滞在中は訪問してほしい町です。

アルバニアへの行き方

私はプリズレンからプリシュティナに戻らずアルバニアの首都ティラナへ移動しました。同じように行動する人のために、ミニバスの時刻を載せておきます。プリシュティナ~プリズレン~ティラナ~ドゥラスという路線は1日3便あるようです(カードに写っているのは大型バスですが、実際はミニバスでした)。ただし、あくまで2016年時点の時刻なので、最新情報は現地で確認してください。

時刻表
時刻表

私はプリズレンを朝6時半に出発する便に乗るつもりでしたが、バスセンターでタクシー運転手に「ティラナ?」を声を掛けられ、結局乗合いタクシーで移動することになりました。乗客が4人集まったら出発するというシステムで、タイミングが合えば乗合いタクシーという選択肢もあります。料金はティラナまで10ユーロでした。

宿泊先について

コソボでの宿泊先ですが、今はネットのホテル予約サイトで手配できます。私は agoda でプリシュティナの PRIMA HOTEL を予約しておきました。

ホテル

プリズレンのホテルは事前に予約せず現地で直接探しました。旧市街に多くのホテルがあったので現地で探しても問題ありませんでしたが、不安なら事前に予約しておくことをお勧めします。


紛争から20年以上が経ち、今はコソボは普通に旅行できる国になっています。治安もよく、見どころも多いので多くの観光客が訪れる国になってほしいと願っています。

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