【長崎県にある虚空蔵山の登山風景を紹介します】

長崎県東彼杵郡との佐賀県嬉野市との県境に虚空蔵山(こくぞうさん)という標高608mの山があります。場所はここ。

気軽に登れる低山ですが、登山コースが2つに分かれていて「冒険コース」ではちょっとしたロッククライミング風の登山を楽しめます。

以下、この山の風景を紹介します。なお、以下の風景は11月に登ったときのものです。季節によって風景は変わるので、その点は留意しておいてください。


虚空蔵山の登山口は2つあり、それぞれ南側の岩屋登山口と北側の木場登山口になります。今回は木場登山口から登りました(冒険コースがあるのは木場登山口)。

川棚市街から「日向の棚田」という景観地を抜け、「虚空蔵の水」という名水の水くみ場を過ぎると登山口があります。駐車場はわりと広く、おそらく10台ほどは停められます。

駐車場の横に案内板があり、ここから登っていきます。

季節が秋だったので、登山道も最初のうちはわりと開けていました。

展望所があるみたいです。

ただし、このときは道が草に埋もれていて、足場が悪そうだったので諦めました。

次第に勾配が急になり、石の階段を登っていくようになります。

それにしても、直立する杉の木が見事。

ここが「家族連れコース」と「冒険コース」の分岐点。迷わず冒険コースの方へ進みました。

道も細くなってきます。

それにしても杉の木が見事。

沢の源流もありました。

途中、道に迷ってしまいました。いかにも「この岩の間が登山道」という感じがして、ここを無理に登ってしまいましたが、結果的にここは間違いでした。

それに気づかず、滑りやすい落ち葉の上を強引に登ってみます。

岩の上に登り切って周囲を見渡しましたが、道の続きが見えません。周囲を歩いても道がなく、ここでようやく「間違ったかも」と思い始めています。

元に戻ることにして、今度は落ち葉の上を滑らないように注意しながら下りていきます。これはなかなか危なかったので、これから登る人はここで間違えないようにしてください。

岩の間ではなく岩を回り込むように進んでいくと、無事に登山道の続きがありました。ほっと一安心といきたいところですが、「マムシに注意」と書かれているので安心もできません。

ここからは登山道も広くなり、迷わずに歩いて行くことができます。

「寺屋敷跡」という案内板がありました。

寺屋敷跡

天正二年(1574年)ヤソ教徒によって焼亡された真言宗道徳寺跡と伝えられ、明治維新の神仏分離令により鳥居や手水鉢等の神社関係のものは境内から取り去られたといわれる。

明治の神仏分離と廃仏毀釈って、かなり激しかったみたいですね。おかげで創建年代などの由来がわからなくなってしまった寺院も多いと聞いたことがあります。

ここを過ぎると、冒険コースらしい岩場が見えていました。

ここからはロッククライミングの連続。

勾配もかなり急になって、ワイルドな登山を楽しめます。

登り始めてから50分ほどで、山頂に到着しました。山頂には祠が並んでいます。

祠に参拝してから展望所へ。

山頂からの眺め。大村湾が一望できます。

標高600メートルほどの低山ですが、眺めは雄大です。

眺められるのが大村湾なので、オーシャンビューではなくシービュー。余談ですが、大村湾に面したホテルが「オーシャンビュー」と宣伝しているのを見て「大げさだなあ」と思ったことがあります。

逆に、ブルガリアの黒海沿岸を旅行中に滞在したホテルが「シービュー」と表示しているのを見て「謙虚だなあ」と思ったこともあります。まあ感じ方は人それぞれ。

山側の眺めはこんな感じ。こちらも雄大です。

山頂には30分ほど滞在しましたが、登山客はわりと多く、賑わっていました。手軽に登れるわりには眺めがいいので、この山はおすすめ。

しばらく景色を楽しんだ後、帰りは「家族連れコース」で下山しました。

それにしても、この山の中腹は直立する杉林が本当に見事。

真上を見上げると、まるで万華鏡みたいな眺めになります。

地面を見ると、こういう赤い実がなっていました。これは「マムシグサ」の実で、名前から想像できる通り毒草です。間違って食べないように。

登山口まで下り、車で帰る途中に「茶畑と柿の木」という絵に描いたようにのどかな場所がありました。思わず車を停めて撮った写真がこちら。

なんだか昔話に出てきそうな風景です。典型的な「日本の山村」という写真を撮り、虚空蔵山の登山は終了。

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