熊本県球磨郡球磨村の山奥に「柴立姫(しばたてひめ)神社」という神社があります。JR肥薩線が球磨川に沿って走っている風光明媚な地域で、球泉洞駅と一勝地駅のちょうど中間くらいです。
2007年10月と2016年7月の2回、ここを訪問したことがあります。ここでは2016年の時の写真を紹介します。
柴立姫神社
球泉洞駅と一勝地駅のどちらから来るとしても、川沿いの道路は車がすれ違えないほど細いところがあるので注意してください。対向車が来ないことを祈りながら運転すると、柴立姫神社の近くには数台が駐車できるスペースがあります。
柴立姫神社の社は写真の通り小さいのですが、横には立派な木製男根が屹立しています。
なんだかトーテムポールみたい。
まずは神社に参拝します。
知らない人が見たら奉納品に驚くかもしれませんが、日本にはこういう男根信仰の神社が各地にあります。
柴立姫神社の由来も説明されています。
「人の道にはずれた娘」がどういうことをやったのかは、ネットで検索しても見つかるでしょうし、下のほうでリンクしている本館の旅行記にも記載しています。
しかし2007年に来た時も思ったのですが、父親が切腹するならまだしも娘を切り捨てるとは理不尽な話です。それで村人も哀れに思ったのでしょうけど、こういう由来が男根信仰につながるところがいかにも日本らしいという気がします。
社の中は他にも木製の男根があちこちに奉納されています。
あと、この神社で激しく感動するのが手水場。いいですねえ、これ。後ほど紹介する「夫婦とっくり」をうまくはめ込んだものです。
しかしここで手を洗うのはまだしも、口をゆすぐのは勇気がいるかも。
神社に置いてある来訪者ノートには、まあいろんなコメントが書かれています。その中から無難なものを紹介。
神社自体が球磨川沿いに建っているので、周辺の景色はきれいです。この日は前日の雨の影響でやや濁流でしたが、通常であれば清流が眺められるはず。
ここで歩きながら動画を撮ってみました。
小さな神社ではあるものの、この信仰は非常に興味深く思えます。交通の便がいいとはいえない場所ですが、男根信仰に興味がある人は訪問してみてください。
夫婦とっくり
2007年に来た時、一勝地駅の近くにある温泉施設「かわせみ」の物産館で「夫婦とっくり」という土産物を購入しました。
これが夫婦とっくり。よくできていますねえ。酒はもちろん先端の穴から出ます。
この形からわかる通り、神社の手水場は夫婦とっくりをうまく利用したものです。
このとっくりは思い切って傾けないとうまく盃に注げません。ゆっくり傾けていくとチョロチョロと出てしまって根元のほうに垂れることになります。
以前、とあるパーティにジョーク品として持って行ったところ、若い女性が注ごうとしてうまくいかず根元に垂れてしまいました。それはまあいいんですが、なんとその女性がティッシュペーパーで拭こうとしだして周囲が仰天したことがあります。
そのときは最大級の爆笑が起きましたが、まあ洒落がわかる人たちが集まったパーティならこういうのもありですね。
ここで残念なお知らせです。2016年に再訪した際もかわせみの物産館で夫婦とっくりを探したんですが、見つかりませんでした。店の人に聞いたところ、これを作っていた人がすでに亡くなっており、今は製作されていないとのこと。
というわけで現在は夫婦とっくりは入手できません。残念ですが、いつか技術を伝承した職人が現れて製作再開されることを願いましょう。
本館の旅行記(2007年の訪問記)はこちら。
このときは柴立姫神社の他に熊本市内の弓削神社と弓削法皇神社も訪問しています。
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