「スノーシュー」とは「西洋かんじき」のこと。足が雪の中に埋まってしまわないような装置を靴に取り付けて、雪原を歩くというツアーがあります。日本でスノーシュー体験ができるところところとしては、北海道の知床が有名です。
スノーシューがどういうものかについては、以下のサイトを参考にしてください。
知床のスノーシューツアーとしては「知床五湖」と「フレペの滝」が定番で、それぞれ半日のツアーになります。午前と午後でそれぞれを回る1日ツアーもあり、私は2019年3月に両方を体験してきました。
九州在住者としては、これほどの雪を見る機会は滅多にありません。なかなか感動的な風景でしたので、そのときの写真を紹介します。
知床五湖ツアー
知床五湖の場所はここ。
ウトロ市街からは少し距離があり、車で30分ほどかかります。駐車場でスノーシューを装着し、ツアーに出発。いきなり大雪が積もっています。
試しにスノーシューを外してみると、足が完全に埋まってしまいます。スノーシューの威力を実感。
動物の足跡も頻繁に見かけます。
開けた場所に出たと思ったら、ここが五湖でした。夏には湖になる場所も、冬は完全な雪原です。
ガイドの話によると、熊が爪を研いだ跡だそうです。やはり熊が出るんですねえ。
さらに雪の上を歩いて四湖へ。
湖のほとりの樹木も、今は雪原の縁に立っています。
雪に覆われた知床連山の眺め。
鳥の巣穴もありました。見事な円形。
内部が空洞になった樹木。
この状態でも生きているのが不思議。
2008年のマダガスカル旅行のときに見たバオバブの木を思い出しました。
内部が完全に空洞になっているバオバブの木に興味がある人は、当サイト本館のマダガスカル旅行記を参照してください。
さらに歩いて三湖へ。先ほどの2つの湖と違って、こちらはかなり広い雪原になっています。
あの樹木の部分は、雪に覆われていないときは湖の中の島になるそうです。
少し休憩して、さらに二湖へ。ここは三湖と同じくらいの面積があります。
寒そうな眺めですねえ。登山という趣味も始めているものの、冬の知床連山に登る機会はおそらく一生ないと思います。
樹木にキツツキが開けた穴。
二湖から林の中を歩いていきます。
開けた場所に出たと思ったら、ここが一湖でした。
一湖からの知床連山の眺め。
最後は、この丘の上に登って海を眺めます。
遠くに見える流氷。
ここまで、歩き始めてから3時間ほどでした。慣れない雪の上を歩くので、3時間といっても結構疲れます。
しかし雪国に住んでいない限り見ることのない景色の連続なので、見ていて飽きません。雪原と青空と海のコントラストが本当にきれいでした。
フレペの滝
フレペの滝の場所はここ。
ここは知床五湖よりウトロ市街に近く、知床自然センターに車を停めて歩いていきます。林の中はかなりの積雪。
途中、こういう木がありました。予想はしていたことですが、ガイドの話によると熊が皮を剥いだ跡とのこと。ここにもやっぱり熊が出るんですねえ。
林を抜けて開けた場所に出ると、積雪は少なくなってきました。海の近くまで歩いてくると、遠くに流氷が見えます。
温暖化の影響なのか、流氷は年々減少しているそうです。海面が流氷でびっしりと埋め尽くされた景色は、やがて見られなくなるのかもしれません。
遠くに知床連山が眺められます。
そして、ここがフレペの滝。
夏には水が流れ落ちていますが、今は凍っています。
滝の上を見ると、今にも雪崩が起きそうなくらい雪が溜まってます。
知床連山をバックにしたフレペの滝。
ここで引き返します。それにしても、雄大な眺めです。
知床五湖が山の中を歩くのに対し、フレペの滝は海沿いの開けた場所を歩くので、対照的な風景を見ることができます。スノーシューツアーに参加する際は、1日時間を取って両方を体験するのがおすすめです。
注意点
スノーシューツアーに参加するうえで、注意点をひとつ。防寒対策などはツアー参加時に連絡されると思うのでここで触れるまでもないのですが、自分が参加したときに後悔したことがひとつありました。それが以下の点。
- かかとの上の部分がすごく痛くなる!
足の後ろ、かかとの上のアキレス腱の部分がスノーシューに当たって、歩いているうちに痛くなってきます。ツアー終了後、靴下を脱いだら皮が少し剥けていました。
この感覚ですが、履きなれていない人が安全靴を履いて1日作業したときの症状といえばわかる人もいると思います。
この後、数日間は風呂に入る際に痛い思いをすることになるので、あらかじめ対処しておくことをおすすめします。例えばアキレス腱の部分にテーピングを巻いておくといいと思いますが、テーピングがなければ絆創膏でも代用可能です。
テーピングまたは絆創膏を2枚重ねくらい貼り、それから厚手も靴下を履いておくと大丈夫でしょう。これからスノーシューツアーに参加しようと考えている人は参考にしてください。
予約方法
言うまでもありませんが、冬の知床五湖やフレペの滝にはガイドなしで立ち入ってはいけません。必ずツアーに参加する必要があります。私は以下のサイトを通して予約しました。
ウトロ市街のホテルに宿泊していれば、送迎してもらえます。
事前準備については、予約後に連絡してもらえます。準備は防寒対策が主で、スキーまたはスノーボードウェアを持っている人はツアーでも使えます。他には、スノーブーツ、厚手の手袋、耳まで隠れる帽子、中に着込むフリースなどの服といったところ。
持っていなければレンタルもできます。私はスノーボード用のウェアと手袋を持参し、スノーブーツはレンタルしました。
おすすめホテル
私がウトロに滞在したときは、以下のホテルを選びました。(下のロゴをクリック)
楽天トラベルで予約すれば夕食と朝食の2食付きで意外と高くなかったことから、ここを予約しました。当日は、予想外に規模の大きなホテルだったことに驚き、夕食のビュッフェが予想をはるかに超えてとんでもなく豪華だったことにこれまた驚きました。
ホテルの部屋からの眺め。
夕食のビュッフェも肉やら魚介類やら寿司やらたくさんの料理が並んでいたんですが、その中からちょっと変わったものを紹介。「流氷カレー」という名前が付いていて、青いカレーなんて初めて見ました。味はたしかにカレーなんですが。
デザートも、アイスクリームやらケーキやらチョコレートフォンデュやらものすごい数が並んでいるので、つい食べ過ぎてしまいます。
あと、印象に残っているのが部屋から見えた景色。ただの足跡かと思ったら、踊っている人間にも見えます。これはアート作品なんでしょうか。
私が滞在した2019年はコロナ前だったので、館内はアジアからの旅行者が多く歩いていました。台湾や東南アジアの人たちにとっては、冬の北海道は人気の旅行先なんでしょうね。
私もコロナが収束したらまた滞在したいと思っています。
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