まんだら遊苑を後にして、今回の富山ワーケーションで最後のネタとなる石仏の森へ。インターネットで富山近郊の面白そうなスポットを探した際に見つけた場所になります。
一般にはマイナーでしょうけど、最近はハニベ巌窟院や加賀大観音と並ぶ北陸のB級スポットとしてマニアの間では有名になりつつあるようです。
おおざわの石仏の森
神通川沿いを走っていると目的地が見えてきましたが、駐車場はなさそう。少し離れたところに路肩が広くなった場所があり、そこに車を停めて石仏の森へ。

石仏の森の前から見た神通川。曇り空ということもあって、見事にシンメトリーの景色になっていました。

では、こちらの坂を上がって石仏の森に入ります。

ここがどういう場所かというと、名前の通りたくさんの石仏が並んでいるスポット。石仏といっても寺院ではなく、地元で石材業を営んでいた方が個人的に作り上げたもの。いわゆる「パラダイス物件」と言っていいはず。

最初は神像が並んでいます。

神像エリアを過ぎたところに一般人らしい石像がありました。後に調べたところ、この方は石仏の森の創始者である古河睦雄氏だそうです。

続いて、斜面にずらりと並んでいる石像たちを見ながら散策してみます。

石像のほとんどは羅漢さん。いろんな姿があって面白い。

手のひらに鶏を乗せている羅漢さん。

この羅漢さんは何を持っているんでしょうか。

徳利から酒を飲んでいる羅漢さんもいました。

羅漢さんといえば、個人的に一番好きなのが眉毛が異常に長い「長眉羅漢」さん。

長い眉毛を石造りで表現するのは難しそうですが、なかなか見事な出来栄え。

羅漢さんの中では、長眉羅漢の他に自分で胸を開いて仏の顔を見せる「羅怙羅尊者」も有名。

こちらには羅怙羅尊者の別の姿もありました。

苔に覆われた石像。まるでホラー映画に登場するキャラクターみたい。

これらの石像は500体以上あるそうで、斜面の上のほうまで並んでいます。

この日は雨上がりで足場が悪く、あまり歩き回ると靴が濡れてしまうので全部の石像は見ませんでしたが、それでもいろんな表情を眺めていると面白い。

正面から見ると、遠近感のある写真が撮れます。

ちょっとドキッとした石像がこちら。奥の石像の首が取れてしまい、それを手前の石像に乗せたんでしょうね。

しかし、一方でこういう石像もありました。

この羅漢さんが持っているのは誰の顔なんでしょうね。

この姿には隣の羅漢さんもびっくり。

髪が長い羅漢さんもいました。考えてみれば、石像のほとんどがスキンヘッドなのは製作が楽だからなんでしょうね。

頭巾姿はちょっと珍しい。

斜面から眺めた景色は、こんな感じ。

敷地内には「無料休憩所」という建物もあり、中に入ってみたところ誰もいませんでした。少し休憩し、次の石像の里へ移動。
ふれあい石像の里
石像の森から車で数分のところに「石像の里」という別のスポットがあります。ここは敷地の前にちゃんとした駐車場があります。

ここには石仏の森を上回る700体以上の石像が置かれているそうです。

石仏ではなく石像という名前からわかる通り、ここに置かれているのは一般人をモデルにした石像がほとんど。

では、斜面にたくさん並んでいる石像を見ながら散策。どの石像も身近にいそうな姿ばかりで、さすが一般人がモデル。

石像は老若男女さまざま。

ただ、一般人に混じってこういう石像があったりします。

なんでこういう格好なんでしょうね。公園などに置かれている裸婦像と同じ発想なんでしょうか。

こちらにはライオンがいました。

立派な姿の鷲は、躍動感ある羽の造形が見事。

ところどころ、こういう一部が異様に白くなっている石像があったんですが、どうしてこうなったんでしょうね。ここだけ磨いたんでしょうか。

どうせ白くするなら、もう少し上まで磨いてほしかったものです。

この石像を見たときは「確かルネ・マグリットにこんな絵があったような…」と思ったんですが、単に石像の一部が壊れただけですね。

この角度で見ると、なんだかシュールな絵画みたい。

こちらは女神像でしょうか。

一般人がモデルなのか、あるいは神像なのか。

この石像、動物に乳を飲ませていました。何かの寓話がモチーフ?

敷地はかなり広く、先へ進んでも石像が並ぶエリアが次々と現れます。

あまり奥まで行くと靴が濡れてしまうので、途中で引き返しました。

くつろいでいる格好の人たち。

腕を組んでいる人。モデルになった人の癖なんでしょうか。

こんな格好をした石像も。

魚に乗った子供。シュールですねえ。

個人的に、長崎県佐世保市の北佐世保駅前にある不思議なオブジェを思い出しました。
姿勢を正して座っている人たち。みんな緊張しているみたい。

何というか、銀行の窓口にいそうな女性というイメージ。

こちらの女性は足を組んでいました。

それにしても、おそらくは一体一体にモデルになった人物がいるはず。これだけの石像を製作するのにどれだけの日数がかかったんでしょうか。

感嘆しながら、石像の里を出ました。

今回訪問した石仏の森と石像の里の2ヶ所は、どちらも入場料等は必要ないため収益が上がるスポットではありません。制作者の方は利益目的ではなく(聞くところによると数億円をかけて)これだけの石像群を作り上げたわけで、まさにパラダイス物件と言えます。
こういう、金儲けを度外視して自分だけの理想郷を作り上げる人って、なんだか惹かれますね。淡路島ナゾのパラダイスや徳島県のお山公園の創始者にも通じるものがあります。
調べたところ創始者の古河睦雄氏はすでに亡くなられているため、石像はもう増えることはないみたいです。創始者は亡くなっても、休憩所や石仏群は手入れされているようなので管理者は常駐しているのでしょう。
こういう「畸人による理想郷」は、後継者がいないこともあって次々と消えていっています。石仏の森と石像の里は富山市観光協会でも紹介されているくらいのスポットなので当面は大丈夫でしょうけど、今後はどうなるでしょうか。
長く存在していてほしいものですし、私もまた再訪したい。

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