バルト諸国旅行記(6日目)

(1999.7.8) Riga ~ Kuldiga ~ Riga

朝8時頃起床し、ホテル内のレストランで朝食。この日は、ガイドブックに載っていたクルディーガという町がなかなか雰囲気の良さそうなところだったので、日帰りで行ってみることにしていた。

大きな荷物はホテルに置いたままにしておき、ラトビアでこういう習慣があるのかどうかわからなかったが、テーブルの上に1ラットを置いてホテルを出た。

まっすぐにリガ駅の近くにあるバスターミナルへ行ったのだが、ターミナル内はかなり広く、たくさんの窓口が並んでいて、どこの窓口でチケットを買えばよいのかわからない。端の方にあるインフォメーション窓口(確か、”?” と書かれていたように思う)でクルディーガ行きのバスの時刻を聞いてみたところ、朝8時台の便の後は11時台。しかもクルディーガからリガへの最終便が17時45分発なので、滞在時間が3時間半ほどしかない。もっと早く起きればよかった。

とりあえず11時の便のチケットを買い、しばらく旧市街を散策したり、CD店でラトビアのCDを見たりして時間をつぶし、バスターミナルへ戻った。

クルディーガまでは約3時間かかる。バスは大型で、なかなか快適。起伏の少ない国なので、市街地を出るとすぐに広々とした景色になる。

クルディーガへ向かう車窓

車窓から見える景色には変化が少なく、単調な風景ともいえるが、景色を眺めながらゆったりとすごす時間はなかなか楽しい。途中、サビレ、カンタヴァの2つの小さな町を通り、14時ごろ、クルディーガに到着。”Riga In Your Pocket” に記載してある通り、バスセンターは町外れにあり、中心部へは少し歩く必要があった。

中心部といっても、小さな通りがいくつか集まっているだけの、落ち着いた田舎町である。ここの名所は、ヴェンタ川にあるヴェンタの滝で、”The Widest Falls in Europe” だそうである。まず最初に、そのヴェンタの滝に行ってみた。

ヴェンタ川に架かる橋の近くに、「ヨーロッパで一番広い滝」があった。その真偽は別として、なかなかきれいな景色である。滝を見渡せる場所にベンチがあったので、しばらく休憩。水面近くまで降りることもできた。

ヴェンタ川
ヴェンタの滝

現在のヴェンタ川は足が着く程度の水深しかないように思われるが、ガイドブックによれば、中世には船が航行できる深さだったそうである。当時のヴェンタの滝付近はどのような景観だったのか、絵が残っていれば見てみたい。

その後、町を散策してみたが、教会、ホテル、レストラン、郵便局など、いずれもこじんまりとしていてなかなかいい感じだったので、これならここに1泊してもよかった。

それから、これはリガでも感じたことだが、この国ではよほどアジア人を見る機会が少ないらしく、歩いていると周りの人が一瞬こっちを見るような気がする。日本を旅行している外国人も、普段このような思いをしているものと思われる。(結局、ラトビア滞在中は日本人らしき人を一人も見かけなかった。こういう国は初めてだったが、今はヴィザが不用になったので、日本人も増えていると思う)

歩きつかれたので、いったんカフェに入って休憩。紅茶とパンの昼食はなかなかうまかった。やがて、帰りのバスの時間が近づいたので、町外れのバスターミナルへ移動。

帰りのバスの運転手は、来たときと同じ人だった。バスに乗り、約3時間の滞在を終えてリガへ。来たときと違って途中で乗ってくる人も多く、やがてバスは満席となった。リガに近づくと、ときどき鉄道の駅前に停車するが、ラッシュアワーらしくどの駅も大勢の人が歩いている。21時頃、リガのバスターミナルに到着。

まだ外は明るかったが、ホテルに帰ったらすでにレストランは閉まっていた。外のレストランで何か食べようと思って再び外出したが、途中で気が変わり、食料品店で食料とビール(ラトビア産の「アルダリス」)を買ってホテルへ帰った。(テーブルの上に置いていた1ラットはなくなっていた)

「アルダリス」にしても、エストニアで飲んだ「サク」にしても、バルト諸国で飲んだビールはなかなかうまいと思う。この地域を旅行する場合は、ぜひ飲んでみることをお薦めする。

その後、遅くまでテレビを見てから(ラトビア語の他、ロシア語、ドイツ語、英語の番組があるため、チャンネル数は多い)、シャワーを浴びて就寝。