東地中海旅行記(キプロス / ラルナカ)

午後2時半、ラルナカに到着。ラルナカでは海岸近くにある “Les Palmiers Hotel” に宿泊することにした(1泊22ポンド)。

泊まったのは海岸に面した部屋で、ホテルの前の通りには露店がたくさん出ている。夕方、涼しくなったころから大勢の市民が散策を始め、治安がいいので夜になっても人通りは多い。上の写真は部屋から見た夜景。


ホテルでのチェックインの際、パスポートを見せようとしたところパスポートが見当たらない。紛失してしまったのかと焦ったが、よく考えてみたらレメソスのホテルにパスポートを預け、チェックアウトの際に受け取るのを忘れてきたことに気づいた。というわけでパスポートを取りにレメソスへ戻ることにした。

キプロスでは路線バスの便が少なく、主要都市間でも1日5往復程度、週末はさらに便数が減ってしまう。レメソスまでの便はすでに最終便が出た後だったので、ここでは「サービスタクシー」を利用することにした。サービスタクシーというのはベンツのリムジンを改造した8人乗り程度の乗合いタクシーのことで、キプロスでは一般的な交通手段になっている。事前に予約が必要で、料金はバスよりはやや高いがタクシーよりは安い。

ホテルの近くにあったサービスタクシー営業所で申し込み、やがてやってきたタクシーに乗り込んでレメソスへ。といってもすぐにレメソスへ向かうわけではなく、しばらくラルナカ市内を回って予約客を乗せていき、8人ほど乗ったところでレメソスへ向かった。

Continental Hotel の前でタクシーを下り、フロントでパスポートを受け取ってからホテル近くにあったサービスタクシー営業所へ。しかしこの会社はすでに最終便が出た後だったので、徒歩15分ほどのところにある別の会社を紹介してもらい、そこからラルナカへ戻った。

ラルナカからレメソスまで余計な1往復をしてしまったが、サービスタクシーを経験できたので良かったといえるかもしれない。


翌日はラルナカ市内を散策して過ごした。下の写真はホテルの部屋からの眺め。

まずはラルナカ城へ。海岸の端のほうにあり、屋上からは砂浜とその向こうにあるヨットハーバーを一望できる。1625年の建造だそうで、内部には小さな博物館もある。

市街地にある聖ラザロ教会は、ガイドブックによれば「キリストによって死から復活したラザロが最初の司教として30年ほど過ごし、死後に埋葬された教会」だそう。

教会の地下に墓地があり、自由に入ることができるようになっている。かつてはラザロの遺体に触ることもできたらしいが、私が訪れたときにはラザロの棺までは近づくことはできないようになっていた。

教会で休んでいると、やがて数十人の人々が集まってきて、なにやら儀式のようなものが始まった。キリスト教には詳しくないから正確なところはわからないが、生後数ヶ月くらいの子供が主役になっていたことから、どうやら洗礼が行われていたようだった。邪魔にならないように後ろのほうで見ていただけだったが、司祭が聖水などいろいろな道具を使っていて、なかなか興味深いものだった。

午後6時から海岸にあるステージで “Music & Dance” というイベントが行われていた。内容は酒場を舞台にした喜劇風の演劇で、ギリシャ語はわからないが動きを見ているだけで楽しめた。

1時間ほどで “Music & Dance” が終了すると、暗くなった空に花火が打ち上げられ、この日のイベントは終了した。

その後、夜遅くまでラルナカ市街を散策。露店ではいろいろなものを売っているが、ここでは「シュシュコ」というキプロス菓子を何本か買ってみた。これはアーモンドを糸で数珠状につなぎ、小麦粉とグレープジュースに何度も漬け込んで作るもので、弾力のある棒のような形をしている。味は意外とうまい。


翌日は、いよいよキプロス出発の日。朝10時ごろラルナカ市街からタクシーに乗って空港へ。それにしても、キプロスは治安の良さでは世界でも屈指の国だと思う。今回は島の西部のパフォスやアカマスを訪れなかったので、ぜひもう一度来てみたい。

下の写真はロードス島経由テッサロニキ行きのオリンピック航空機。

12時半に離陸。11日間滞在したキプロスを離れ、ギリシャのロードス島へ向かった。