カンボジア旅行記(アンコールワット)

いよいよアンコールワットへやってきた。参道の入口付近にはたくさんの露店が出ていて、バスやバイクタクシーが頻繁に行きかっている。ここでジェイム君と別れ、露店でミネラルウォーターのペットボトルを買ってから遺跡内部へ。

下の写真はアンコールワットへ続く参道。最初はアンコールワットの尖塔が遠くに見えているが、歩いていくとやがて隠れて見えなくなる。

門をくぐると、いよいよアンコールワットの尖塔が見える。構図が実にすばらしい。こういった「TVや写真でおなじみの景色」でも、実際に見るとなかなか感動もの。本当にその場所を訪れたことを実感する。

アンコールワットは第1~第3回廊が中央の尖塔を四角形に囲むような構造になっている。内側の回廊のほうが高くなっていて、一番内側の第3回廊へは垂直に近い階段を上る必要がある。

一番外側の第1回廊は壁面に大きなレリーフが刻まれていることで有名だが、ここは後で見ることにして、まずは中央に向かって進む。

第1回廊から第2回廊への通路の途中にあるのが十字回廊で、ここには4つの池がある。今は水は溜まっていないが、昔は信者が沐浴していた場所だそう。

また、ここには江戸時代に日本の武士が書いた落書きも残されている。TV等でもときどき紹介されるので有名だと思うが、この周囲が日本人観光客が特に多い場所となっている。

第2回廊内部はところどころに仏像が置かれているだけで、一応ひとまわりしてみたが特に見るものはない。

第2回廊を過ぎると、ほとんどロッククライミング状態の階段が見える。ここを上がると、いよいよ最上階の第3回廊になる。

第3回廊からの眺め。アンコールワットでは、このような連子窓が多用されている。石造りの桟がはめこまれているというもので、外れてなくなっているものも多いが、なかなか見事なものだと思う。

第3回廊自体は大きな仏像が数体置かれているだけだが、周囲の眺めがすばらしい。アンコールワットがジャングルの中にある遺跡ということがよくわかる。この付近の壁には「デヴァター」という踊る女神像があちこちに刻まれていて、一体ごとに表情や姿勢が少しずつ違っているので見て回ると面白い。ここで石組みの縁に座ってしばらく休憩。

続いて、第3回廊から下りて第1回廊へ。第1回廊には壁面にびっしりとレリーフが刻まれている。「乳海攪拌」「天国と地獄」「マハーバーラタ」等のタイトルがつけられていて、なかなか見事なもの。下の写真は戦闘の場面を描いた「マハーバーラタ」。

第1回廊を一周して、再び第3回廊へ。しばらく景色を見た後で十字回廊に戻り、池の縁に座って休憩。遺跡内の高低差が大きいので、結構疲れる。

しばらく休憩した後、時間いっぱいまでアンコールワット内を散策。それにしても、荘厳な雰囲気が素晴らしい。単一遺跡としては世界最大規模だそうだが、これだけの遺跡が数世紀にわたってジャングルに埋もれていたというのが信じがたい。何年後になるかわからないが、ここはまた訪れたい。

名残惜しかったが、時間が来たので参道を引き返して待ち合わせ場所へ。やがてやってきたジェイム君と合流し、日没を見るためにプノン・バケンに向かった。