国内旅行編(大分 / 別府民族資料館)

鉄輪温泉街に入ると、あちこちに地獄の看板が見えるようになる。海地獄の駐車場に車を停め、歩いて鬼山ワニ地獄方面へ向かった。別府では各地獄前の駐車場が無料なのがありがたい。

鬼山ワニ地獄の前に別府民族資料館(別名「別府秘宝館」)がある。約7年ぶりの再訪で、かなり懐かしい。

前回来たときに秘宝館となりの珈琲館に100円割引券があったのを憶えていたので、まずは珈琲館に入って朝食をとり、割引券を持って秘宝館へ向かった。

入場料金は通常は1,000円だが、特別期間中ということで700円になっていて、さらに割引券を使ったので600円だった。入場券、パンフレット、福引券の3点をもらい、中に入る。

まず、土産物店を売っている売店で福引券を使って福引を行う。福引といってもただではなく300円を払って(笑)やるのだが、特等、1等、2等のうち出たのは2等だった。いくつかある景品のうち、ここでは「鉛筆と珍子型消しゴムのセット」を選んだ。

では、館内の展示物を見ることにする。ここは秘宝館としては珍しく写真撮影可なので、以下に館内の写真を並べておく。

「インカ帝国の秘宝」「ヒンズーの神々」に各種の人形など。しかしまあ、古来から世界中どこでも考えることは同じという感じがする。

各地の道祖神のコーナー。やはり面白いのは「見ざる聞かざる言わざる」みたいな「淫魔転身(神奈川県)」。あと「女法王宮(茨城県)」もいい感じ。

続いて「人形の館」にあった「エマニエル夫人」と「SMの女」。エマニエル夫人のほうは、乳首の形をしたボタンを押すと犬が紐を引っ張ってチラチラと見える。SMの女はモデルが誰なのか不明。

こちらも「人形の館」にあった「ラクエル・ウェルチ」のアップ。アメリカの女優ラクエル・ウェルチについては、アメリカでは有名な人らしいが、私はよく知らない。出演作の「ミクロの決死圏」や「恐竜100万年」などは見たような気もするが。

この人形横の説明書きには「一説によれば全身整形の人造美人」などと書かれていた。

2023年2月、82歳で亡くなられたそうです。ネットのニュースでラクエル・ウェルチという名前を見て、久しぶりに別府秘宝館のことを思い出しました。

続いて動物標本のコーナーへ。

このように生殖器の標本がメインになっていて、やはり圧巻は雌雄のクジラの生殖器。

ゾウもロケット砲のような感じですごい。

動物標本コーナーの横にはミッドナイトシアターがある。7年前にきたときは「愛の四十八手」という説明ビデオが上映されていたが、今回は「日活ロマンポルノ映画無料上映中」となっていた。少し見てみたが、やはり女性の服装や髪型がちょっと古いという感じがした。

日本各地で行われている男根祭りのコーナー。「中に入ったり男根を持ち出し厳禁」と書かれていた。ここには監視カメラもあるらしい。

はっきりした写真を撮ることができなかったが、これは「シタユキ姫と7人の小人」。乳首の形をしたボタンを押すと、小人たちが緩慢に動き出す。

6畳間のコーナー。女性の体勢もすごいが、この親父の好色そうな雰囲気がたまらない。

2階に上がると「歌麿宝さがし」がある。前回の訪問時も思ったが「そっと手を入れて宝を探してくださいい」と「い」がひとつ多いのが謎。

こちらは「爆乳顔出し看板」。

2階の展示物。ミトゥナ神やら元禄時代の大奥絵巻やら、様々なものが展示されている。

風呂場を覗くコーナー。覗きながらボタンを押すと、女性の股間からこっちに向かって水が飛んでくる。

ここの名物の浮世絵コーナー。浮世絵の少し上に置かれたガラスにボカシが入っていて、斜めから見るとその部分を見ることができる。それにしても、浮世絵というのは本当にありえないくらい巨根に描かれているということに改めて驚かされた。

これで2階を一通り見たので、1階に下りた。展示品の内容は7年前に来たときとほとんど変わらなかったが、やはりこういう場所は面白い。別府観光ではぜひ訪れてほしいスポットといえる。

最後に、館内の土産物店で300円を払って運勢を占ってみた。前回来たときも同様にやってみたので、今回が2回目になる。必要なデータは生年月日のみというアバウトさで、結果は「物事を善意に考え人にだまされる事有り、お人好しなり、苦労すれど楽しみ有り」という、前回と同様に良いのか悪いのかよくわからない結果だった。1ヶ月間のセックスの健康的な回数も算出されていたが、これまた前回と同様に健康的というよりも体を壊しそうな回数だった。

この後、土産物店で「男根型の飴」と「おっぱい型マグネット」を買い、秘宝館を出ることにした。前回来たときも感じたのだが、この秘宝館はかなり人通りの多い場所にあることもあって多くの観光客でにぎわっている。秘宝館からイメージするような淫靡な感じには乏しく、館内は明るく健全な雰囲気になっている。おそらくここを訪れる人のほとんどは秘宝館初体験だと思うので、これで興味を持って全国の秘宝館や秘宝スポットを訪ね歩くような人が現れれば嬉しいと思う。

下の写真は別府の湯煙をバックにした秘宝館の看板。

三重県の元祖国際秘宝館も閉館したし、全国的に秘宝館が衰退しつつある今、なんとか頑張って長く存在し続けてほしいものだ。


この後、せっかくなので別府の地獄を見てみることにした。7年前に別府に来たときは海地獄を見たわけだが、今回は血の池地獄へ行ってみることにした。ここは多くの地獄が集まっている鉄輪温泉街から少し離れたところにある。

私は小学校低学年のころに別府で地獄めぐりをしたことがあり、他の地獄はまったく憶えていないが、血の池地獄についてはわずかに記憶に残っている。今回が約30年ぶりの再訪になった。

料金の400円を払い、中に入る。

やはり記憶とは変化していくもので、記憶の中の血の池地獄が本当に血のように真っ赤だったのに対し、30年ぶりに見てみると赤というより赤茶色だった。水温は80℃ほどで、池の近くに寄るとちょっと暑い。

池自体も記憶より小さかったが、しかし30年ぶりということでなんだか懐かしかった。


この後、高速料金を節約するために国道210号線で久留米方面へ向かい、杷木ICから高速道路に乗って夕方佐世保に帰着した。

今回の旅行は、主目的地は桂昌寺跡地獄極楽と別府民族資料館再訪だったのだが、実は一番印象に残っているのはA級別府劇場で、今後もこういう温泉地にあるストリップ劇場を訪ね歩いていきたいと思っている。しかしながら、こういうストリップ劇場も秘宝館と同様に全国的に衰退が続いているようなので、なるべく早めに行動しないといけない。とりあえず、次は佐賀県の嬉野温泉か熊本県の人吉温泉へ行くことにしたい。

(2008.1.14)


<2008年 / 大分旅行記のインデックスページ>


別府民族資料館は2011年5月に廃館になっています。2014年5月に跡地を見てきたときの風景は、以下のページで紹介しています。