台湾旅行記(台北 / 饒河街夜市)

今回の台湾旅行最後の夜は、台北市内にある夜市のひとつ「饒河街夜市」へ行ってみた。

前日と前々日は士林夜市を散策したわけだが、最後は場所を変えて別の夜市も見てみることにした。士林夜市と比べると規模は小さいが、なかなかいい感じの夜市だった。


台北駅から国鉄の列車に乗り、ひとつ隣りの松山駅へ向かう。饒河街夜市は国鉄松山駅の近くにあるので、地下鉄の MRT ではなく国鉄で訪れるほうがずっと便利。

下の写真は台北駅に停車中の普通列車で、松山駅までは18元。

10分ほどで松山駅に到着し、駅を出るとすぐ近くに饒河街夜市が見える。下の写真のように、夜市の入口付近はかなりにぎやかな感じになっている。最初は夜市の飾付けかと思ったが、入口付近に「松山慈祐宮」という大きな寺院があり、その寺院の飾付けのようだった。

松山慈祐宮は後で見ることにして、まずは夜市の入口へ。ここは長さ500メートルほどの一直線に続く夜市で、松山駅前が一方の入口になっている。

まずは、周囲を眺めながら夜市を往復してみた。士林夜市は観光客の姿が目立ったが、ここは地元の人たちのほうがずっと多い。また、士林夜市はかなり広い範囲に迷路のように路地が入り組んでいたが、ここは一直線なのでわかりやすい。最初に台湾名物の牛肉麺を食べてみた。さすがにこれはうまい。

すっかり暗くなると、夜市の出入口にある看板がきれいに見えるようになる。下の写真が松山駅と反対側の夜市入口で、このあたりが記念撮影する人が一番多いスポットとなっている。

では、この夜市で見た光景を以下に並べてみる。

とりあえず日本語を並べてみました、というバッグ。

台湾でも志村けんは人気らしい。人だかりができていて、中国語字幕を見てみんな大笑いしていた。

私は中国語はわからないが「※瓜殿下」というのが「バカ殿」という意味だろうか。(最初の文字はさすがに日本語のフォントにはないようだった)

総統選挙の結果に見入る人たち。この日が総統選挙の投票日で、結果は周知の通り国民党の馬英九候補が勝ち、民進党から国民党への政権交代が起こった。テレビ画面に映っているのは敗北した民進党の謝長廷候補。

この夜市には、食べ物だけではなく小型メリーゴーラウンドのような遊具の屋台もあった。ほのぼのとしていい感じだ。

士林夜市であれほど見かけた日本人観光客も、この饒河街夜市ではほとんど見ない。ガイドブック等には士林夜市のほうが大きく載っているからかもしれないが、人ごみでごった返している士林夜市と比べてこの饒河街夜市はなんとなくのんびりとした雰囲気になっている。台北滞在中は士林夜市だけでなく、ときには別の夜市へ来てみるのもいいと思う。


夜市散策の途中、松山慈祐宮にも入ってみた。夜になると飾付けがかなりきれいで、ライトアップされた姿は寺院というより城のような感じがする。年中こういう飾付けがされているのか、あるいはこの時期だけなのかはわからなかったが、しかし見事だと思う。(最初は春節祝いかと思ったが、春節にしては遅いような気がする)

正面から内部を覗いたところ。内部もきらびやかなもので、多くの人たちが参拝していた。正面入口付近は人が多かったので、ちょっと離れた位置からズームで撮ってみた。

中に入ると寺の関係者や参拝者で混雑していた。本堂は5階建てで、各階にきれいな灯籠が作られている。さまざまな種類があって面白いが、中には有名なネズミのキャラクターに似た感じのものもあった。

寺院内も細部に彫刻や装飾が施されていて、かなり見事なもの。参拝者は手に数十本の線香を持ち、各階で線香を供えながら参拝を繰り返している。私も真似をして、何ヶ所かで線香を供えてきた。

それにしても、装飾の見事さ、照明の綺麗さ、寺院内に立ち込める線香の煙などの相乗効果により、なんとも神秘的な美しさを感じる寺院だった。饒河街夜市へ来る際は、必ず入ってほしい寺院といえる。

夜9時ごろ、疲れたのでこれで散策を終え、松山駅から列車で台北駅へ。9時半に林森北路のホテルへ帰った。


翌日、早朝の便で帰国するため4時半に起床。5時にホテルを出ると周囲の様子に唖然とした。

朝5時に何で普通に店が開いている?

いくら台北の繁華街とはいえ、さすがに朝5時には静まり返っているだろうと予想していたので、これには驚かされた。この日は日曜日なので、このあたりの店は土曜は終夜営業なのだろうか。こんな時間でも出歩いている人が多いことに呆れた。

台北駅まで歩けなくはないが、雨が降っていたのでタクシーで行くことにした。それにしても、私が外国を旅行しているときに雨が降るのはたいてい早朝に出国する日やバス等で一日中移動する日がほとんどで、外を歩き回る日に雨が降ることはほとんどない。この点については自分でも運のいい人間だと思う。

台北駅近くのバスセンターから空港行きのバスに乗り、台北桃園空港へ。かなり深い霧が立ち込めていたが、定刻の8時10分に離陸し、福岡へ戻った。


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