国内旅行編(長崎 / 雲仙大仏いのりの里)

今回の雲仙方面でのB級スポットめぐりは木花開耶姫神社が主目的だったわけだが、小浜市街から雲仙へ向かう途中に変わったスポットが見つかった。

ちょっと興味があったので、雲仙から戻る途中で立ち寄ってみた。ここは2008年に作られた施設だそうで、まだ新しいのでインターネット上でも情報は少ないように思える。


国道沿いに「雲仙大仏・いのりの里」という看板があり、大きな天狗像が見える。わりと広い駐車場に車を停め、園内を歩いてみた。ここは拝観料のようなものは必要なく、すべて無料で見ることができる。

園内の案内図を見ると雲仙大仏、大天狗、河童池、龍神堂などが点在している。まずは目立っている大天狗のほうへ歩いてみた。

説明書きによると、この大天狗は宝くじにご利益があるらしい。参拝の仕方を読むと「宝来」「宝来」「宝来」と3回唱えて一礼するそうだが、私は宝くじは買わない人間なので参拝はやめておいた。ちなみに「宝来」は「ホギ」と読む。もしかしたら(私はまだ訪れたことはないが)熊本県阿蘇のB級スポットとして一部で知られている「宝来宝来(ホギホギ)神社」と何か関係があるのかもしれない。

稲荷神社は、わりと普通という感じ。

こちらは「白蛇様」と書かれている。岩の間に小さな白蛇が作られていた。

「河童池」には、池の中の岩に河童像が作られていた。

こちらは龍神堂という建物。早速入ってみる。

ここでは中央に安置されていたこのオブジェが非常に目立っていた。龍が大きな玉を抱えているというもので、説明書きによれば「波動龍」という名前ということだった。

この波動龍は北島三郎も購入したらしく、自宅で一緒に写っている写真が飾られていた。かなりバブリーな感じで、おそらく相当な値段だと思われる。(と思って調べてみたら、値段は何と360万円…)

龍神堂を出て先に進む。こちらは「ファニーチェ」というオブジェで、なかなか立派な芸術作品になっている。

説明書きは以下の通り。

“FENICE” (フェニーチェ)

イタリア語で「火の鳥」の意

第2次大戦後50年という時間の壁をくぐり抜けようとする「火の鳥」が翼と尾で表現されている。「火の鳥」は平和都市長崎の新たなる「復活と再生」のシンボルである

製作者 ジャンドメニコ・サンドリ
1949年 イタリア・パドヴァ近郊エステ生まれ。
1995年8月 県立美術館に展示。

そして、これが雲仙大仏。雲仙市街の満明寺にも雲仙大仏があったが、おそらくこの2体には関係はないものと思われる。こちらの大仏は高さ3.88メートルで、平成19年に製作されたと説明書きに記述されていた。よくできた姿とは思うが、このくらいの大きさで大仏といっていいのかという気もする。

園内に事務所らしい建物があり、入ってみたのだが人の気配がまったくしない。

虎の剥製が目立っているが、ちょっと雑然とした感じで誰もいなかった。

しばらく周囲を歩いてみたが、誰も現れないので帰ることにした。後日いろいろと調べたみたところ、ここは宗教団体ではなく宅島建設という地元の建設会社が作った施設ということが分かった。また、大仏や仏像を製作したのは「秀雲アーティストグループ」というところらしい。

しかしながら、建設会社がどうしてこういう施設を作ったのか、そのあたりはよくわからない。無料の施設なので収益が上がるというわけでもなく、もしかしたら西海楽園(2007年に閉園)と同じように「天の啓示」なのだろうか。

ちょっと釈然としない気持を持ったまま、いのりの里を後にした。いつになるかわからないが、このスポットがどのように変わっていくか、また見に来たいと思う。

(2010.12.5)