国内旅行編(長崎 / 木花開耶姫神社)

温泉地として有名な雲仙市街に、ちょっと変わった神社がある。以前から気になっていたので、この機会に行ってみることにした。

一応、読み方の分からない人に説明しておくと「木花開耶姫」は一般的に「このはなさくやひめ」と読む。古事記や日本書紀に登場する女神で、詳しいことは Wikipedia あたりを参照してほしい。

木花開耶姫神社

ホテルが並ぶ雲仙市街の外れ、ちょっとした丘の上に神社がある。鳥居をくぐり、細い道を登っていくと道の両側に短冊がたくさん下がっている。この神社が変わったスポットして有名なのは、この短冊によるところが大きいといえる。

短冊の一部をアップで撮ってみた。見て分かる通り、要は性をテーマにした川柳がたくさん書かれているわけで、それぞれ読みながら歩くと面白い。

個人的に好きなのは「珍宝のでかさにまさる二人のきずな」。

道を登っていくと、小さな祠のところで行き止まりになっていた。特に建物はなく、この祠が神社の本殿らしい。

そして、この祠の横にあるのが陽石と陰石。

陽石は一般的な形だが、ハート型の陰石とは珍しい。

アップでみると、特に女性版はなかなかリアル。

これらの石像には、誰かモデルになった人がいたら面白い。

祠の横の案内板には以下のように由来が書かれていた。

木花開耶姫神社由来

木花開耶姫神社は古来より造化の神で霊験あらたかなりとして、広く崇拝されてきたものである。

雲仙祭祀の御社には男女の性の巨大なシンボルが鎮座ましている。このお社は元禄のころから祀られているもので木花開耶姫神神社に詣でれば御社の右と左に女陰や男根が有って思わずギョッとする。

人々はこぞて己の持物が太く逞しくなります様にと拝むのである。尚女性はあな「オソロシ」とため息をつくであろう。此の男根、女陰、崇拝の風習は古より長く伝へられ祭祀せらるべきものである。よろしく礼拝をつづけて家内和合、安産、子宝の守り神とすべし。

又良縁にも霊験が有るもので若い女性は顔を赤らめながらも拝むべし。且又厄入や還暦にも参拝すれば子孫繁栄疑いなき事神お告げである。

奉賛会

こういうものがあると知らずに訪れたら、たしかにギョッとすることだろう。顔を赤らめながら拝んでいるところを見てみたい気もする。

予想よりずっと小さな神社だったが、しかし面白かった。ここに載せている他にも短冊はたくさんあるので、雲仙温泉に滞在する機会があれば散策の際に立ち寄ってほしいと思う。

雲仙大仏

雲仙市街を歩いていると、満明寺という寺に「雲仙大仏」という幟が見えたので立ち寄ってみた。こちらが本堂。

本堂の中に、かなり立派な大仏があった。高さは5メートルほど。

金色の姿と青色の髪が面白い。一見の価値はあると思う。

雲仙地獄

せっかくなので、雲仙地獄も歩いてみた。小学校の修学旅行のときにここへ来たことがあり、実に久しぶりの再訪になった。

硫黄の臭気の中、地獄内を散策。

雲仙地獄を紹介するサイトで、変わった物件として必ず載っているのがこれ。さすが小中学生の標語。

30分ほど地獄内を散策したが、こういう一般的な観光もたまにはいいものだと思う。

一妙寺

雲仙を後にして小浜市街へ戻ると、こういう寺院があった。「一妙寺」という大きな寺で、横には幼稚園も併設されている。わりと由緒のありそうな寺なのだが、それにしても外観がすごい。最初に見たときはモスクかと思った。

あと、小浜市街で見かけたのがこれ。大統領と混浴できるという意図だろうが、面白いのは太陽にも顔をはめられること。2人そろったらどんな景色になるんだろう。

次のページに載せている「雲仙大仏・いのりの里」も含めて、雲仙周辺は変わったスポットが意外と多い場所だった。B級スポットが多い半島といえば何といっても伊豆半島だと思うが、島原半島もなかなか面白い。次回は半島を一周してみたいものだ。

(2010.12.5)