マカオ&香港&上海旅行記(マカオ / 媽閣廟)

マカオといえば、観光地として有名なのは世界遺産に登録されている「マカオ歴史地区」。せっかくマカオに来たので、マカオタワーの後は世界遺産の建物をいくつか見て回った。

一番有名な「セナド広場」は翌日見ることにして、この日に訪れたのは「媽閣廟」。世界遺産の中でもちょっと地味な寺院だったらしく、日本人観光客はほとんど見なかった。


マカオタワーから15分ほどで媽閣廟に到着した。バスに乗っているときに雨が降り出したので、ちょっと困ったと思っていたら下りるときには止んでいた。このあたりは自分でも運のいい人間だと思う。

バス停から歩いて数分のところにある媽閣廟へ。

この媽閣廟は「マカオ歴史地区」の建築物のひとつだが、寺院自体はそれほど大きくはない。門の中に入るとたくさんの赤い札が下がっているのが見えたが、これは日本の絵馬に当たるものかもしれない。

ここで「この札、きれいだから土産に買っていこうか」と話していた日本人女性2人が、媽閣廟で見かけた唯一の日本人観光客だった。

こちらが本堂。線香の煙が立ち込めているのが雰囲気がいいし、中国系の寺院でときどき見かける円筒形のタワーが格好いい。

本堂内で印象に残っているのがこのフィギュア。媽閣廟は海運や漁業の安全を守る神が祀られているので、その関連だと思う。ちなみにマカオは漢字では澳門(オウモン)と書かれるが、外国での呼び方がマカオになったのはこの媽閣廟が由来らしい。(ポルトガル人が初めて上陸したとき、地名を聞かれた現地人が廟のことだと勘違いして媽閣(マーコウ)と答えたのが由来とか)

本堂の前にはこういう円形の窓があった。外からは円の中に本堂が見えるし、なかなかいいデザインだと思う。

本堂の近くに、おそらく札などを燃やすための焼却炉があった。その前の地面が真っ赤になっていて、上からは何かが吊るされている。何かと思ったら、これは爆竹だった。

近くにいたときに爆竹が点火され、ものすごい爆音が響いた。何しろ爆竹の本数が多いので、爆音は本当にすさまじい。

爆竹を鳴らした後の地面はこんな感じ。「いくらなんでも、これはやりすぎでは?」という気もするが、部外者がとやかく言うことでもない。多分、音が大きいほど縁起がいいということなんだろう。

ちょっとした丘の斜面にある寺院なので、奥行きはほとんどない。寺院の奥は石段が続いていて、上からは寺院の屋根を見下ろすことができる。といっても、それほど高いところまで上ったわけではないので屋根以上のものは特に見えない。

ところどころにあるレリーフはよくできている。人物などの浮き上がった感じは見事。

というわけで、おそらくマカオの世界遺産の中でも地味なほうだと思う媽閣廟はここまで。翌日に訪れたセナド広場とは違い、観光地というよりも地元の人たちの信仰の場という雰囲気はよかった。他の世界遺産とは少し離れた場所にあるが、日本人旅行者もほとんど見ないし、個人的にはお勧めのスポット。