マカオ&香港&上海旅行記(香港 / ビクトリアピーク)

午後3時40分、香港島のフェリーターミナルに到着した。香港に入国するのは4回目だが、船で入国するのは今回が初めて。

スムーズに入国できたが、マカオと同様に出入国の際のパスポートへの押印が廃止になっていてパスポートには何も押されない。旅行の記念がひとつ消えてしまった。


フェリーターミナルを出て大通りを渡り、地下鉄の上環駅へ。ここから地下鉄に乗り、中環駅で乗り換えて九龍半島側にある尖沙咀駅へ移動した。料金は9香港ドル。

地上に出ると、すぐ近くに重慶大厦(チョンキンマンション)がある。

初めて重慶大厦へ来たのが2006年だから8年前になる。当時は正面もなんだか薄汚く、エアコンの室外機が雑然と並んだりしていて怪しげな感じだったのだが、今はすっかりきれいになった。「香港に残る最後の魔窟」などと言われていた頃が懐かしい。

まずは1階に並んでいる両替店で50ドルを両替した。受け取ったのは387.25香港ドル。

続いて泊まるところを探さないといけない。最初は、かつてテレビで見た「劇的紀行・深夜特急」のロケが行われたことで知られている「快楽招待所(Happy Guest House)」を考えていて、B座の9階へ行ってみた。ところがドアに「For Sale」か「For Rent」の(どちらだったか忘れた)紙が貼られていて、ドアが閉まっている。呼び鈴を押しても誰も出てこないので、どうやらクローズしてしまったらしい。仕方がないので快楽招待所は諦めた。

(帰国後に調べてみたところ快楽招待所が閉鎖されたという情報は出てこないので、このときなぜ閉まっていたのかは不明。これから重慶大厦へ行く機会がある人は、快楽招待所がまだ存在しているかどうか調べてほしい)

また1階に下りるのも面倒なので、階段で8階に下り、ハリウッドゲストハウスというところに入ってみた。

部屋は狭いが、寝るだけなら十分。ベッドやシャワールームもわりときれいなので、ここに泊まることにした。料金は200香港ドル。

すぐに外出することにして、エレベーターを待つ間に窓の外を見てみた。ここだけ見ればブレードランナーのような感じ。

ここのエレベータは相変わらず乗るまでに時間がかかるが、何とか1階まで下りることができた。


重慶大厦を出た時点で、時刻は夕方5時。あちこちを回るような時間はないので、とりあえずビクトリアピークへ行って夜景を眺めることにした。歩いてスターフェリー乗り場へ移動し、香港島へ向かう。料金は2.5香港ドル。

下の写真はフェリーからの眺め。

最初はビクトリアピークまでケーブルカーを考えていたが、ケーブルカーの駅はフェリー乗り場から少し離れている。それに、今の時間はおそらく相当な行列ができていると予想されるので、ケーブルカーは諦めてバスを使うことにした。地下鉄香港駅の前にあるバスターミルへ移動し、2階建てのバスに乗って午後6時に出発。料金は9.8香港ドル。

私は早めに乗ったので2階の窓側に座れたが、車内は満員。さらに市街のいくつかのバス停を回るうちに、座れずに立つ人も出るようになった。2階はまだましだったが、おそらく1階は相当な混雑ぶりになっていたと思う。

満員なので当然ながらバスはスピードが出ず、ビクトリアピークに向かってゆっくりと坂道を上がっていく。これは時間がかかるかもと思っていると、途中で道路が大渋滞になり、まったく進まなくなった。座っていた場所からは前の様子が見えないため状況はよくわからなかったが、どうやら事故が起きていたらしい。結局、香港駅前から1時間以上かかり、すっかり暗くなった午後7時過ぎにビクトリアピークに到着した。

ショッピングモール内を通過し、香港観光の定番といえる夜景を眺めてみた。

ここから夜景を眺めるのは2006年のベトナム旅行の帰りに香港で1泊したとき以来。定番の観光地なので人で溢れているが、やはり夜景は見事。今まで世界各地で見た夜景の中でも、香港以上のレベルのものはない。世界一の夜景と言われているのも納得。

この後、ショッピングモール内を散策しているとマダムタッソー蝋人形館があった。興味はあったが、チケットがなんと240香港ドル。今回は半日ほどの滞在なので重慶大厦で両替した分しか現金を入手しておらず、手持ちの香港ドルが足りない。ATM で引き出すことも考えたが、今回は蝋人形館は諦めた。

ただ、入口横のスペースは無料だったのでブルース・リーの蝋人形だけ写真を撮ってきた。

いつか本場のロンドンでマダムタッソー蝋人形館を見てみたい。

ビクトリアピークを1時間半ほど散策し、帰りはケーブルカーで麓へ戻ることにした。駅には長い行列ができていたが、並ぶのを諦めるほどの長蛇の列ではない。

ただ、並ぶ通路がロープで作られているのだが、その通路が2人分ほどの幅がある。そこに1人で並んでいるものだから、どうしても両側に少しスペースができ、油断していると後ろに並んでいる人が追い抜こうとする。日本だと、たとえスペースがあったとしても前の人を追い抜いたりはしないと思うが、やはりここは中国。横を追い抜こうとする人がいると強引にその前に割り込んで阻止したりしているうちにチケット売り場に到着した。料金は28香港ドルで、バスの3倍。

行きは1時間以上かかったが、帰りは夜景を見ながら10分もかからずに麓の駅に到着した。

ここからはバスでスターフェリー乗り場へ移動(4.2香港ドル)。9時半のフェリーで九龍半島側へ戻った。


九龍半島側の海沿いも夜景を眺めるスポットになっている。こちらもかなりの人出。

九龍半島から香港島方面の眺め。撮った写真を Microsoft ICE を使ってつなげてみた。

夕食は重慶大厦のわりと近くにあったこの店に入ってみた。(単に「この時間でも開いていた店」ということで入ったのだが、帰国後に「潮發粥麺」で検索したら意外と有名な店のようだった)

注文したのは魚のすり身(と思ったのだが、もしかしたらピータンかもしれない)が入った粥と、海老入りワンタンが乗った麺。味はなかなかうまい。値段は82香港ドル。

夜10時半すぎ、ゲストハウスに戻った。午前0時半に就寝。


翌日は朝6時半に起床。7時にゲストハウスを出て、尖沙咀駅から地下鉄で中環駅へ。わざわざ香港島側へ来たのはエアポートエクスプレスに始発駅から乗ってみたかったため。

歩いてエアポートエクスプレスの香港駅へ移動し、7時半に香港駅を出発した。料金は100香港ドル。25分ほどで空港に到着し、中国東方航空のカウンターでチェックインを行った。今回はわずかな滞在だったが、香港には面白そうな珍寺も多いのでまた再訪したい。午前10時半に香港を出発。