台湾旅行記(高雄 / 佛光山)

台湾滞在2日目。この日は今回の台湾旅行最大の目的地「佛光山」へ行くことになる。高雄の郊外にある大規模な寺院で、旅行前にインターネットで少し写真を見たところ豪華絢爛らしい。期待しながら向かうことにする。

ただ、旅行前に豪華絢爛の写真をいくつか見たせいで佛光山では痛恨の失敗をやってしまった。詳しいことは本文で。


朝8時半にホテルを出発。宿泊した部屋は窓がないので湿っぽいし、台所から部屋の中に湯気は入ってくるし、とても快適とはいえなかった。客用ではなく従業員用の部屋だったのかもしれないが、前日は選択肢がなかったので仕方がない。

この後、前日のうちに予約しておいた新源大旅館に立ち寄り、荷物を預けておいた。この日はちゃんとした部屋に泊まれるのは嬉しい。

目的地の佛光山へは高雄駅近くの高雄客運バスターミナルから直行バスがある。下の写真は高雄駅付近の風景。

駅近くで「瓶瓶罐罐玻璃容器」という言葉を見つけたので、看板の写真を撮ってみた。声に出して「びんびんかんかんはりようき」と読んでみると、響きが面白い。

佛光山へのバスは1時間半~2時間おき程度。人気のスポットと思っていたが、意外とバスの便は少ない(もっとも、帰国後に調べたところ高鉄左営駅からはもっと頻繁にあるらしい)。91元でチケットを買い、9時20分のバスで出発。


佛光山までの所要時間は1時間20分ほど。車窓風景を楽しみながら10時40分に佛光山に到着した。だた、下りる際に近くに座っていたおじさんが「佛光山はもうひとつ先だよ」と言ってくれているようだったが、すぐ前に佛光山の門が見えるのでここでバスを下りた。(このときのおじさんの意図は後ほどわかった)

では、門をくぐって佛光山の中へ。

佛光山という名前の通り、寺院は小高い丘の上にあるので、しばらく坂道を登っていくと正門があった。しかし立派な門で、ここが大規模な寺院ということが予想できる。

正門の先にあるのが「霊山勝境・五百羅漢」。

たくさんの羅漢像を見ながら歩くと、それぞれ表情が違っていて面白い。それに、汚れている像が全くなく、どれも白く光っているところには好感が持てる。

こちらの羅漢さんには思わず「舞の海さん?」と声をかけてしまった。

実はここで、先ほど言った痛恨の失敗をやってしまった。この近くに「浄土洞窟」という場所があり、この中が相当に面白いらしいのだが、うっかり通り過ぎてしまっていた。旅行前にインターネットで見ていた豪華絢爛の風景ばかりが頭の中にあって、ずっと「あの場所はいったいどこなんだろう」と考えていたため、このときはなぜか浄土洞窟のことを忘れてしまっていた。

後で浄土洞窟を見逃したことに気付いたときはショックだったが、考えてみれば高雄は数年以内に再訪することになるため(今回は日数の都合で断念した鳳山寺を見ないといけない)、そのときにまた佛光山へ来ることになるはず。浄土洞窟は次回の楽しみとして残しておくことにする。

浄土洞窟のことを失念したまま先へ進む。

こちらが佛光山の本堂といえる「大雄寶殿」。大規模な寺院ということは予想していたが、それでも本堂の大きさには驚かされた。

大雄寶殿の中は写真撮影禁止。正面に金ピカで巨大な「釈迦仏」「阿弥陀仏」「薬師如来」が並び、壁面は無数の釈迦牟尼佛聖像で埋め尽くされている。あまりの絢爛ぶりに言葉も出ないほど。

ここの写真はないので、大雄寶殿の中を見たい人は直接訪れてほしい。

ただし、旅行前にインターネットで見たのはスターバックスやセブンイレブンなども入っている一大観光スポットなので、豪華絢爛といってもこことは違う。この後も「あの場所はどこなんだろう」と思いながら歩くことになった。

この大雄寶殿が敷地の一番奥ということではなく、さらにその先にも様々な建物が並んでいる。先へ進んでいくと「佛光山電視中心」というテレビ局があった(英語での名称はなんと “BEAUTIFUL LIFE TELEVISION”)。しかし自前のテレビ局を運営するというのも、ものすごい寺院というか、ちょっと想像できる範囲を超えていると思う。

それにしても、キャラクターがいい感じ。

さらに先へ進むと壁面にたくさんの仏像がぴったりと収まった「地蔵殿」という建物があった。それなりに由緒はあるのだろうが、人によっては 集合体恐怖症 を引き起こしそうな風景。

不謹慎ながら ドングリキツツキが集めたドングリ(閲覧注意) みたいな感じ。

こちらは信者向けの食堂。窓越しに覗き込んだところ、広大な部屋の中に相当な数のテーブルと椅子が並んでいた。これを見ても、この寺院の信者は膨大な数ということがわかる。

ここで建物の中を覗き込んでいると、女性スタッフに「ここは信者専用だから部外者は入れませんよ」と流暢な英語で注意されてしまった。

敷地はまだ先へ続く。こちらは「駿程萬里」という広場。

広場には、こういう十二支をテーマにした石像が並んでいた(下の写真は子、酉、犬、亥だけだが、広場内にはもちろん全部揃っている)。

しかしこれ、広島県厳島の 大聖院 で見た小僧たちの石像とそっくり。どちらかが真似をしたということではなく、共通の出典があると思うのだが、よくわからない。仏教に詳しい人で、これらの石像の出典がわかるという人がいたら教えてほしい。

広場の先まで歩いて、ここがようやく佛光山の敷地の端ということがわかった。では、旅行前にインターネットで見ていた豪華絢爛の観光スポットはどこにあるのかと思ったら、どうやら遠くに見えるあの施設らしい。

つまり佛光山はここまでで、案内板によると「佛陀紀念館」という別の施設が作られていた。ここから見ても、今まで歩いてきた佛光山に匹敵する広大な施設ということがわかる。それに観光バスが何台も停まっていることから、かなりの人気スポットになっているらしい。なお、上の写真は2枚を合成したため道路が曲がっているが、実際には正門の正面にメインの建物がある。

ここで、バスの中のおじさんが「佛光山はもうひとつ先」と言っていた理由がわかった。一般の観光客は佛光山自体よりも併設された佛陀紀念館が目当てなので、そちらで下りるほうがいいということを教えてくれていたわけだった

かなり起伏の大きなところを歩いてきたので、この時点で歩き疲れているのだが、佛陀紀念館も見ないといけない。エレベーター(!)で駐車場と同じレベルに下り、歩いて佛陀紀念館へ向かった。続きは次のページで。