国内旅行編(栃木 / 足尾銅山観光)

栃木旅行2日目の目的地は足尾銅山観光。栃木県ではわりとメジャーな観光地だと思う。

坑道内に置かれている人形がリアルで一見の価値があるということ、さらに行ってみたい場所が近くに見つかったことから、訪れてみることにした。


今市駅から日光線の普通列車で日光へ。JR日光駅はレトロな感じの駅舎になっていた。

駅前からバスに乗り、わたらせ渓谷鉄道の間藤駅へ。ここで列車に乗り換え、通洞駅で下車。ここが足尾銅山観光の最寄り駅になる。

微妙に小雨が降っている天候の中、山の中の静かな集落の中を5分ほど歩いて足尾銅山観光に到着した。

では820円(2014年時点の入場料)でチケットを買い、中に入る。ここは入口からトロッコ列車に乗って坑道に入り、各所を見学しながら歩いて地上まで戻ってくるという構造になっている。まずはトロッコ列車へ。

鉄道は好きなので、こういうのは楽しい。このトロッコ列車に乗ってみたいと思ったのも、今回ここへ来た理由のひとつ。

トロッコ列車に乗っている時間は5分ほどだが、しかし楽しかった。終点に到着し、坑道内の観光に出発。

この先に続いている坑道には入れない。案内書きには1200キロ以上続いていると書かれていた。

では、ゆっくりと歩いて地上へ戻る。レールが敷かれた坑道も、なかなかいい雰囲気。

各所に配置されている人形がリアルで面白い。

誰かモデルになった人物がいるんだろうか。

作業風景も最初は着物につるはしという格好だったが、途中から電動工具を持ったヘルメット姿になった。見学ルートに沿って次第に時代が新しくなるという設定みたい。

休憩する坑夫。

坑道内に神社があったというのは初めて知った。しかし賽銭箱と比べて鳥居が小さすぎでは?

しかし坑道の断面形状がトンネル型ではなく四角形というのは、何だか不安。天井が平らだと、崩落しそうな気がして心配になりそう。

こちらは発破風景。奥のほうで轟音が響き、続いて風がふわっと吹いてくるという手の込んだ仕掛けになっていた。

地上が近づいて来ると、鉱石を運ぶ列車や足尾銅山で採掘される鉱石などが展示されていた。銅の他に紫水晶や孔雀石なども採掘されていたらしい。

こちらは純度99.9%の銅インゴット。重量は20kg。

「銅についてのあれこれ」のパネルに記載されていたのがこちら。

銅の表面に生成する緑青は昔から有毒と考えられてきました。なぜ有毒と信じてきたのかはっきりしませんが、主な原因は学校の教科書にあったと考えられます。

確かに、自分が子供のころは「緑青は猛毒」と聞かされていて、錆びた10円玉に触るのも躊躇していたように思う。その理由が「なぜか教科書にそう書いてあるから」だけだったとは。

というわけで今は緑青は無害と明らかになったそうなので、触っても問題ないということだった。

あと、足尾銅山といえば、やはり一番有名なのはこの人。

詳しいことは Wikipedia あたりを見てもらうとして、小学生のころ読んだ教科書の中では(直訴の印象が強いからなのか)記憶に残っている人物だと思う。この歳になって、舞台になった場所を初めて訪れることができた。

やがて、地上に戻ってきた。閉所恐怖症ではないが、それでも日の光を見るとほっとする。坑道の出口付近にある広場をしばらく散策。

広場に面して、こういう小屋があった。

ここの人形全般に言えることだが、それにしても表情がリアル。モデルになった人物がいるんだろうか。

ミニチュアの人形を使ったジオラマも展示されていた。下の写真は「出勤時の中門改め」という場面。

何しろ鉱山という場所なので、金目の物を持ち出そうとしていないか全裸になって確認していたらしい。

ここで面白かったのが、人形たちの股間。

…男ですよね?

まあ、家族連れで来る人も多いだろうから自粛したということだと思うが、ちょっと不思議な眺め。

これらの人形以外に、何だか顔色の悪い役人たちも印象に残っている。なんでこんな不健康な感じにしたんだろう。

これで観光施設内を一通り見たので、最後に土産物店を通ってから外に出た。出口に書かれていたのが「銅もありがとう。また銅ぞ」という脱力メッセージ。

なかなか楽しい観光施設だった。リアルな人形は一見の価値はあるし、有名観光地のわりに若干B級スポット的な感じがするところも面白い。個人的にはおすすめ。


足尾銅山観光の次に、行ってみたい場所が近くにある。

あの山の方向に、その場所がある。続きは次のページで。

(2014.7.20)