国内旅行編(栃木 / 鬼怒川秘宝殿)

いよいよ、自分にとって最初で最後の訪問になる鬼怒川秘宝殿へ向かう。閉館前に訪れることができてよかった。日本に残る数少ない本格的な秘宝館なので、館内を見るのが楽しみ。

(注)鬼怒川秘宝殿を訪問したのは2014年だが、この訪問記を作成しているのは9年後の2023年。記憶が曖昧になっているので、館内の風景について詳しい紹介はできない。もしかしたら記憶違いの記述があるかもしれないが、そこは容赦してほしい。


羽田空港から浅草へ移動し、東武浅草駅から特急スペーシアで鬼怒川温泉へ。かつて学生時代は東京に住んでいたが、栃木や群馬方面に行く機会はほとんどなかったので東武鉄道に乗るのは実は初めて。(青春18きっぷでの各駅停車の旅の際に北関東を通ったことはあるが、この場合はJRしか乗らないので)

さすがにスペーシアは東武鉄道の看板列車だけあって移動中は快適だった。鬼怒川温泉駅を通り過ぎ、新藤原駅で下車。

ここで野岩鉄道の普通列車に乗り換え、次の龍王峡駅で下車。ここはホームの一部がトンネルに入り込んだ構造になっていた。

ここが鬼怒川秘宝殿の最寄り駅。駅からしばらく歩くと、広い駐車場の向こうに秘宝館の建物が見えてきた。

国道121号線沿いの「おもしろ大発見」という看板が目立っている。

建物に入る前に、周辺をしばらく歩いてみた。

右側の消えかけている文字は「ワクワク大発見」。建物も立派だし、いろんな大発見がありそう。

では、そろそろ入ることにする。

その前に、入り口の横にあったのがこちらの石像。

館内に入ると、まず出会うのがこちらの女性。

片乳を出した「鬼怒川お竜」という人。恰好から見て、鉄火場の女性なのは明らか。片乳だけでなく股間も露出しているが、そちらのアップは省略。

では料金の1,000円を払い、中に入る。最初に見えるのが大きな道祖神と男根付きの神輿。

通路の壁に設置されているのは各種の春画。かなりリアルなので、結合部を見せるのは自粛しておく。

こちらは春画ほどリアルではないので、そのまま載せておく。こんな風に天狗とお多福を絡ませた発想力に感動する。なかなか強烈なインパクト。

金勢大明神のコーナーには、いろんな道祖神が林立していた。

ここを過ぎると、動くアトラクションのコーナーが続くようになる。その最初がこちらで、和太鼓の音が鳴り響き、後ろのスクリーンには半裸で踊る男女(男性は天狗のお面、女性は般若のお面を被っている)が映し出される。

最後は踊るというよりまぐわいのシーン。

映像が終わると、スクリーンの前に天狗と般若のお面を被った男女の人形が登場。つまり、先ほどのスクリーンの男女が実際に現れるという趣向。

なかなか金のかかったアトラクションに感動した。

続いて、お経を唱える坊さん。この坊さんは巨根伝説で有名な弓削道鏡。

背後の鏡には、こんなシーンが映っていた。と言いたいところだが、これは鏡ではなく隣の部屋に置いてある人形。鏡みたいに見せているところが面白い。

道鏡の前に置いてあるのが、こちらの物体。

これは「珍ボックリ・トリス」。このネーミングに脱力。

「坂東武者出征前夜」と題された、武士とその妻の場面。

障子に映っているのは武士の脳内風景なんでしょうかね。

妻の「行かないで!」が最後は「行く!」になるというオチ。しかし妻は何でこんなに無表情なんでしょうね。

こちらの場面は「百花繚乱太閤幻夢」。太閤という言葉からわかる通り、中央にいるのは豊臣秀吉。

太閤が1人で4人の女性を相手にしているという豪華絢爛の場面。4人の格好と表情がそれぞれ面白い。

秀吉の絶倫ぶりに感動し、続いてかんぴょう農家の場面へ。

娘さんの下半身は、こんなことになっている。

そして、娘さんの様子がおかしくなっていくのに気付いた父親のほうは、土壁を突き破ってこんなものを飛び出させてしまう。この馬鹿馬鹿しいシーンが、鬼怒川秘宝殿で一番笑えるアトラクション。

この場面については、下のほうに載せている YouTube 動画も見てほしい。

こちらは「艶容温泉郷恋花開」。読み方は「はですがたおんせんきょうこいのはなびらき」だそう。

温泉で絡む男女を覗き見する若い女性という設定。

覗き見しているほうは下半身丸出し。

それにしても、人形が精巧に作られていることに感動する。アップで見ても超絶リアルで、誰の穴をモデルにしたんだろう。さすがにそのまま載せるのは気が引けるので、一部を隠しておく。

アトラクションエリアを過ぎると、再び「日本秘画ギャラリー」という春画のコーナー。

こちらも結合部を載せるのは自粛。しかし春画で描かれる姿はどれもあり得ないほど巨根。

続いて、妖しげに光っているエロスギャラリー。

インド・カジュラホのヒンドゥ寺院にあるカーマスートラのレプリカが多数。いつか、インドで本物を見てみたい。

それにしても、すごい体位。どれだけ体が柔軟なんだろう。

エロスギャラリーの次は、ラブ・サイエンスのコーナー。

男女の体の構造についての説明などの他、なぜか体位についてのパネルもあった。

「ご自由にお触りください」と書かれたタッチドール。もちろん触ってきた。

ラブシネマというシアター。古そうな映画が流れていた。

回転ベッドで微笑む蝋人形のモデルは、おそらくマリリン・モンロー。それにしても見事な体。

こちらはセクシーな下着の女性たち。

土産物コーナーもあった。

これらの作品は、この秘宝館で撮影されたものらしい。Amazon でも買えるようなので、興味がある人はどうぞ。

「猛毒Y談」というタイトルがB級映画的で好き。

これで鬼怒川秘宝殿をすべて見たことになる。名残惜しいが、マリリン・モンローに別れの挨拶をしてから建物を出ることにした。

公式動画ではないが、鬼怒川秘宝殿の了承を得たというPVがあったので紹介。動くアトラクションについては、こちらを見てほしい。

出口付近に貼ってあったポスター。

地元が作成した公式のポスターだと思うが、秘宝館に貼ってあると意味ありげに感じる。

建物の外に出ると、別の場所にこういう入口があった。

中に入ってみると、無人の販売コーナーだった。UFOキャッチャーの景品はこちら。

近くに貼ってあったポスター。それにしても、このゆるさは何だろう。少し調べたところ、鬼怒川太郎さん(ネット上では鬼怒川太朗という表記も混在していて、どちらが正しいのかよくわからない)は新潟県出身で鬼怒川を中心に活動する演歌歌手ということだった。

日光市で居酒屋も経営しているそうだが、さすがに訪れる機会はないと思う。

龍王峡駅へ戻る前に、建物を一回り。ここはおそらく、かつてカラオケボックスがあった一画だと思う。

カラオケのほうへ歩いていくと犬がいた。吠えてくる犬に別れの挨拶。

では、いよいよこれで鬼怒川秘宝殿とお別れ。

いやあ、楽しかった。しかし、この素晴らしい秘宝館も2014年12月31日に閉館している。全国的に秘宝館が消えていくのは仕方ないが、嬉野秘宝館に続いて鬼怒川秘宝殿もなくなってしまうのは残念。

嬉野秘宝館の場合は最後に「お葬式」というイベントが行われて館内の展示物が(一部ではあるが)残されたが、鬼怒川の場合はどうなるんだろう。精巧な人形などはマニアが買い取ってほしいものだ。


龍王峡駅に戻り、バスで鬼怒川温泉駅へ移動。列車の時刻が合わなかったことと、駅前のバス停に行ってみたらちょうどいいバスがあったことから、ここではバスを利用した。

鬼怒川温泉駅に近づいてくると、今や鬼怒川の隠れた名物ともなっている廃墟群が見えてくる。

10分ほどで鬼怒川温泉駅に到着。鬼怒川だけあって、駅前の広場には金棒を持った鬼の像があった。

いつか鬼怒川温泉にゆったりと滞在してみたいという気もするが、それはリタイヤ後の楽しみとして残しておく。

翌日は日光駅へ行くことになるので、この日は今市駅近くのホテルに宿泊。

(2014.7.19)