タイ旅行記(ワットパーラックローイ – 3)

地獄エリアもかなり広かったが、この寺院全体の面積と比べると実はごく一部でしかない。奥へ歩いて行くと、こちらにも変わった物件が大量に並んでいた。巨大キノコもリアルだし、首がない人間というのもなんだか不気味。

そして今度は恐竜が現れた。こちらはずいぶんリアルというか、図鑑で見るような姿で作られている。地獄風景を見てきた後だけに、実際に存在していた生き物が急に現れると、なんだか意外。

寺院の一番奥のあたりには、林の中に様々な場面が並んでいた。ただ、このエリアは少し荒れ気味というか、メンテナンスが行き届いていないような感じがした。ここまではあまり人が来ないからかもしれないが、やや放置状態。像は面白いんだが。

ここでちょっと印象に残っているのが、この場面。

すいません、ちょっと通りますよ

2ちゃんねるでおなじみのアスキーアートのキャラクターを思い出した。アスキーアートというのはこういうやつ。

横を見ると金ピカの本堂がある。その前には巨大な植物と、さらにはご丁寧にも巨大昆虫が作られていた。こういうのを見るとスティーブン・キングの を思い出す。こんなものが外を飛び回っていたらと思うと、これも一種の地獄風景。

ちょうど旅行前に映画版を見たところだったので。しかし原作の釈然としない終わり方と違って、映画版の後味の悪さは最高。嫌な気持ちに浸りたい人は必見の映画といえるが、Wikipedia ではラストをバラしているので、決して事前に読んではいけない。このページからリンクしていないのはそのため。

本堂の周りにもヒンドゥ教の巨大な神像があって楽しめる。ガネーシャ像などはおなじみだが、調べてみたらガネーシャの腕は4本。この神像は腕が8本あるので、もしかしたらガネーシャではないのかもしれない。

では本堂へ。その前に、下の階には坊さんたちがずらりと並んでいた。これがもうリアルというか、法事の時に本当に家に来そうな感じの人ばかり。おそらく、それぞれモデルになった人がいると思う。

階段を上がり、ようやく本堂にたどり着いた。しかしまあ悪趣味なくらい金色まみれで、周辺は照り返しで余計に暑く感じるほど。周りのスピーカーからは本堂の中に座っている坊さんの読経がずっと流れている。

靴を脱いで本堂に入り、他の参拝者と一緒に床に座って坊さんの説法を聞いてきた。もちろん言葉はわからないが、神妙な感じで座っているだけで落ち着けた。もっとも、坊さんから急に水を振りかけられたときは驚いたが。

本堂を出て周囲をひと回りしてみた。仏像は白と金色。

階段を下り、少し歩くとこういうものがあった。巨大な獅子(?)の両目に向かってレールが延びていて、端には仏像が座っている。見ていると、定期的に仕掛けが作動し、この仏像がレールを上がって目の中に入っていく。左右の仏像はレールの反対側に座っているので、片方が目の中に入っていくと、もう片方は地上に下りてくるという仕組み。この動きを眺めていると面白かった。

向かい合わせに座っている太鼓腹の坐像の間を通り、さらに先へ進む。

袋からこぼれた金貨と紙幣に囲まれて座っているところからすると、これらは財を与えてくれる布袋様だろうか。散乱する紙幣に描かれているのはもちろんプミポン国王だが、これがもう不敬罪と言えるほど雑。タイでは国王が極端なくらいに尊敬されているというのに、大丈夫なんだろうか。

さらに先へ進むと、傘をさした色とりどりのカエル。もはや意味がわからない。

続きはさらに次のページで。