台湾旅行記(高雄 / 蓮池潭)

1年半ぶりの台湾旅行。今回も主な滞在地は南部の高雄になる。前回の旅行の際に見逃してしまった「浄土洞窟」というスポットを見るために、高雄を再訪することになった。

浄土洞窟を見逃したことに気付いたときはショックだったが、それが再訪の動機になったのだから結果としてよかったということにする。


午前10時半に福岡空港を出発。12時前に台北の桃園国際空港に到着した。もう何度も来ている空港なので、特に迷うこともなく台湾に入国。

台湾高速鉄道(台湾新幹線)で高雄へ向かうので、まずはバスで桃園駅へ移動した(30元)。桃園から終点の左営までの料金は1,410元で、台湾の漢字は分かりやすいので自動販売機で問題なく購入できた。料金は日本の新幹線よりずっと安いが、しかし経営破綻などのニュースも聞こえてくるので「もう少し値上げしてもいいのでは?」という気持にもなる。

桃園駅から12時57分発の列車に乗り、14時36分に左営駅に到着した。さすがに日本のシステムを導入しているだけあって、時間も正確だし乗り心地も快適。

前回の旅行のときは左営駅についてすぐに蓮池潭へ行き、宿探しを後回しにしたので高雄駅付近の安宿がことごとく満室で泊まるところが見つからないという失敗をやってしまった。このため、今回は泊まるところを決めてから蓮池潭へ行くことにしていた。

高雄捷運(MRT)で高雄駅へ移動し、地上に出ると喧騒に満ちた駅周辺の景色が広がっている。まずは駅近くにある瑞城別館という安宿へ行ってみたが、「うちはツインの部屋のみで、シングルはない」と言われ、値段が高かったので諦めた。あまり時間をかけて探し回ると蓮池潭へ行くのが遅くなるので、結局は前回と同じく新源大旅館に泊まることにした。オーナー夫妻は片言の日本語を話せるし、部屋もきれいなのでお勧め。値段は前回から値上がりしていて、1泊800元。

泊まるところも決まり、続いて蓮池潭へ。


MRT で生態園区駅へ行き、ここからはバスで蓮池潭へ移動した。観光地なので人であふれているとは思っていたものの、バスを下りると予想をはるかに上回る人出。池沿いの道にはずらりと露店が並んでいるし、この日は何かの祭りの日だったのかもしれない。

蓮池潭で一番有名なスポットの龍虎塔については、今回は最後に見ることにしていた。

前回の旅行のときは歩き疲れたため五里亭や北極玄天上帝像を見ていないので、今回はまずそちらへ行ってみた。しかし露店街は相当な人出で、まっすぐに歩けないほど。

前回の旅行のとき、電光掲示板まである豪華さに感心した啓明堂という寺院まで歩いてきた。ただ、ここも後で見ることにして先へ進む。

池に沿って歩いていると、遠くに北極玄天上帝像が見えてきた。前回はあの場所まで歩けなかったので、今回ようやく中に入ることができる。

北極玄天上帝像まで水上の橋が続いている。先ほどの露店街ほどではないが、こちらもそれなりに人が多い。

北極玄天上帝像のアップ。近くで見るとなかなかの出来栄え。道教の神像だそうで、高さは22mほど。右手に七星宝剣を持ち、足で蛇と亀を踏みつけた姿をしている。

では中に入る。金色の小さな仏陀に覆われた円柱が光っているが、その他はくすんだような落ち着いた色合いが格好いい。派手な寺院もいいが、こういう黒っぽい寺院も好き。

階段を上がってみたが、残念ながら2階までしかなかった。顔の部分が展望所になっていて目から外を眺めることができれば面白かったんだが。残念。

外に出て、歩いてきた方向を眺めてみた。

北極玄天上帝像の周辺を散策した後、ゆっくりを橋を歩いて渡った。ここから見ても北極玄天上帝像の大きさがわかると思う。

ここからは周囲を眺めながら龍虎塔のほうへ戻ることにした。露店もたくさんあるが、スマートボールは懐かしい。もちろん著作権に問題ありそうなゲーム屋台もある。

啓明堂の前にある春秋閣まで歩いてきた。龍と観音像がある塔で、龍の中に入ることもできる。

ただ、龍には後で入ることにして、その先にある五里亭に行ってみることにした。前回の旅行では途中まで歩いたものの、急に啓明堂で祭りが始まったので引き返した場所になる。今回は先端の東屋まで歩いてきた。

五里亭の東屋と、そこからの眺め。池の眺めはなかなかきれい。すでに夕方なので薄暗くなってきていて、池沿いに並んでいる屋台街が光り始めている。

しばらく涼んだ後、五里亭を後にして春秋閣へ。ここは前回の旅行のときも見たので、ここから先は再訪ということになる。では龍の体内へ。

龍の体内はこんな感じ。トンネルの壁に様々な場面が作られているが、横顔を表現するのに「壁の中に顔が半分埋まった姿」が多用されているところが面白い。

次第に歩き疲れてきたが、屋台街にはこんな露店もあるので楽しめる。台湾でもどら焼きは人気なんだろうか。

どら焼きではなく別の露店でアイスティを買って休憩し、続いて啓明堂へ。前回の旅行のときは夕方に引き上げたので気づかなかったが、暗くなってくるとライトアップがきれい。

寺院の中も、まあ呆れるほど金ぴかで目が痛くなるほど。中華圏の人は本当に金色が好きということを改めて感じる。金色以外の部分を探しても、そのほとんどが赤というのが定番。

豪華絢爛の啓明堂を楽しんだ後、露店で何か食べ物を買ってみることにした。ただ、夕食はこれから六合観光夜市へ行く予定なので、ここでは軽く食べるだけ。

いくつか露店を見た結果、鉄板の上でいろんな種類の肉を焼いていた露店が美味そうだったのでチキン(骨付き)を買ってみた。値段は100元。

予想外に骨が多くて食べにくかったが、肉は香ばしくてうまい。他の肉も食べたくなったが、ここは我慢しておいた。

龍虎塔まで戻ってくると、ツインタワーがきれいにライトアップされていた。予想以上に素晴らしい景色で、暗くなってからも散策を続けてよかったと思えた。

では、今回もルールに従い「龍から入って虎から出る」ことにする。これで「自分のこれまでの悪行が消え、災いも消える」という都合のいいご利益を得ることができた。

前回の旅行の際にそれまでの悪行は消えたものの、その後のブルガリア旅行の際に黒海沿岸のビーチでトップレスの写真を撮ったりしたので、その行為を消す必要があった。これで一安心。

最後に龍虎塔の前の慈濟宮という寺院に入ってみた。こちらも啓明堂と同様に赤と金色まみれ。

この寺院は前回の旅行のときも入ったが、今回は「ハート型のサングラスをかけた神像(?)」という、ちょっと面白い物件があった。この正体は何なんだろう。

これで蓮池潭を一通り歩いたので、これで高雄へ戻ることにした。バス停のほうへ歩いていくと小さな遊園地があり、子供たちに人気。

メリーゴーラウンドを見ていると、案の定こういうキャラクターが回ってきた。これは予想通り。

バス停に移動し、MRT 生態園区駅へ行くバスを待つことにした。ところが、同様にベンチに座っているおばさんたちと一緒に待っていたものの、なかなかバスが来ない。不思議に思っていると、このおばさんたちが何か話しかけてきた。

もちろん現地の言葉なのでよくわからないのだが、なんとなく「今日はここはバスは通らない。少し離れた別のバス停から乗るように」と言っているようだった。今日は祭りの日なので、バスはルートを変更しているのかもしれない。バスを待っていると思っていたおばさんたちが実はベンチで休んでいただけだったという、笑ってしまうようなオチ。

というわけで、おばさんたちが指差した方向へ歩くことにした。どのくらいの距離があるのかもわからずに歩いていたが、10分ほど歩くと明らかにバスを待っている人だかりがあった。ここで待っているとすぐにバスが来て、生態園区駅へ移動できた。ほっと一安心。

ここから MRT に乗り、次の目的地の美麗島駅へ移動した。