コソボ&アルバニア旅行記(ドゥラス)

ティラナ滞在2日目。前日まではこの日にアルバニアを出国するつもりだったので、何だか付録の日のような気分。

この日の目的地はティラナ郊外にあるドゥラスという町。アドリア海に面したリゾートだそうで、サランダとは違って首都から手軽に行けるビーチになっている。当初の予定では訪問を諦めていた町なので、予想外の展開で行けるようになったのは嬉しい。


朝8時半に起床。ホテルを出る際にドゥラスへ行くことを伝えたら、スタッフに「きれいな町ですよ。楽しんできて」と声を掛けられた。

まずはホテルの隣の建物にレストランがあったのでパンとチーズオムレツとアイスティの朝食にした。値段は300レク。

ティラナからドゥラスへは、事前に調べた情報ではバスの他に鉄道の路線があるということだった。このため、アルバニア国鉄での移動を経験したかったのだが、残念ながらできなかった。地図で見るとスカンデルベグ広場から歩いていけるところにティラナ駅があるということになっているので、前日の夕方に近くまで行ってみたのだが、いくら探しても見つからない。すると、歩いているうちに大規模な工事現場に遭遇し、覆いの隙間から覗いてみると線路らしいものが見えた。これから判断すると、今はティラナ駅は工事のため閉鎖されているらしい。

というわけで鉄道は無理そうだったので、ドゥラスまではバスで行くことにした。タクシーでバスターミナルへ移動し、ドゥラス行きを探すとすぐに見つかった。ミニバスに乗り込み、出発を待つ。車内から眺めたバスターミナルの風景。

20分ほど待つと満員になり、出発。ドゥラスまでの所要時間は20分ほどで、快調に飛ばすので移動は快適。運賃は130レク。ただ、できれば片道くらいは鉄道を利用してみたかった。

11時10分にドゥラスに到着。バスセンターは鉄道駅の前にあり、せっかくなので駅の中に入ることにした。

入口横に時刻表が提示してあり、それを見るとドゥラスを発着する列車は6路線の8往復のみ。ドゥラス~ティラナの路線は見つからなかった。これが一時的な運休なのか、または路線が廃止になったのかはわからなかった。

では、駅の中へ。広くてきれいだが、路線が少ないので閑散としている。

改札口はないので、ホームに出てみた。駅舎と同様、ホームもかなり立派で長い。こんなに長い編成の列車が発着するとは思えないが、昔は鉄道がもっと栄えていたのだろう。

ホームに列車が停まっていた。しかし落書きだらけでずいぶんとボロボロ。

ドアが開いていたので、少し迷ったが車内に入ってみた。ほとんどの窓にひび割れが入っているし、この列車が現役とはとても思えない。しかしシートには埃はなく清掃されているようだし、廃車なのか現役なのか(この時点では)よくわからなかった。

車内を歩いていたら端の車両に車掌(年配の女性)が座っていた。怒られるかと思ってドキッとしたが、特に何も言われなかったので会釈して列車を下りた。車掌が乗っているということは現役の列車なのかもしれない。

(この後、ドゥラス駅に列車が到着する風景を見ることができたが、この列車と同様にほとんどの窓が割れていてボロボロだった。というわけでアルバニア国鉄ではこんな列車を現役で運用しているらしい。日本の鉄道では考えられない)

ホームの端まで歩いてみた。そこからの眺め。

鉄道駅を一通り見た後、駅の西の方角にあるビーチのほうへ歩くことにした。列車は悲惨な状態だったが、ドゥラスの町はリゾート地だけあってきれい。

ビーチ近くの公園には、こんな公園まである。モデルは誰なんだろう。

おそらく、古い要塞。

やがてビーチに到着。サランダも海沿いはきれいに整備されていたが、さすがにドゥラスはそれ以上だった。

天気もいいし、海もきれい。

散策の途中、ビーチ沿いのレストランで昼食にした。注文したのはミックスフライ、フィッシュベジタブルスープとアイスティで、値段は全部で1,400レク。海沿いの街だけあってエビやイカはうまい。絵に描いたようなリゾート風景。

昼食後、ビーチから桟橋を渡った先にあるこちらの建物に行ってみることにした。

予想通り、建物の中はレストラン。先ほど昼食を食べたばかりなので、景色を眺めるだけにしておいた。ここでは、先端に座っている女性二人から写真撮影を頼まれたので、記念写真に協力。

ビーチを歩いていると、遊園地の遊具が並んでいるエリアがあった。といっても遊園地ではなく、おそらくメンテナンス用に集められている場所だと思う。しかし遊具の名前が凄すぎ。

神風って世界でも有名な言葉なんですね。


ここでいったんビーチを離れ、円形劇場を探すことにした。ドゥラスにはローマ時代の円形劇場跡が残されていて、現在は観光地になっている。

円形劇場の詳しい場所は事前には分からなかったが、上の写真のアーチをくぐったところに見つかった。住宅地の中にあり、400レクでチケットを買って中に入る。ドゥラスに来る観光客はビーチがメインらしく、ここには観光客はほとんどいない。

ローマのコロシアムはまだ見たことがないが、チュニジアやキプロスやトルコなど、かつてのローマ帝国の勢力圏でいくつか円形劇場を見たことがある。ここは規模は大きくはなかったが、住宅地に囲まれた円形劇場というのは今まで見たことがない眺めだった。観客席はあまり保存状態がよくなかったが、芝生がきれい。


いったん駅のほうに戻り、続いて駅の東の方角にあるビーチへ行ってみることにした。駅の近くを歩いていると列車が入線してきたが、客車が見事なくらいにボロボロ。とても現役とは思えない車両だが、駅に到着すると乗客が次々と降りてきていた。日本だと引込み線に長く放置してありそうな列車が、アルバニア国鉄では現役で使われていることに驚く。

ただ、一度くらいこういう列車に乗ってみたかった。今回の旅行では鉄道に乗る機会がなかったのが残念。

駅の近くを歩いていると、線路を馬が渡っていた。ちょっとシュールな風景。

やがてビーチに到着。先ほど歩いていたビーチとは異なり、こちらには広い砂浜が広がっている。今は海水浴シーズンではないので閑散としているが、夏にはここが大量のビーチパラソルで埋め尽くされることになる。

この風景は以下のサイトで紹介されていて、写真で見てもかなりすごい感じ。

ビーチパラソルがものすごく整然と並べられた風景を一度見てみたい気もするが、果たしてこの町を再訪する機会はあるだろうか。

ここでいったんカフェで休憩。注文したのはアイスネスカフェ(200レク)。

砂浜を先のほうへ歩いていくと、小さな遊園地があった。今は動いていないので、夜になるとオープンするのか、または夏に向けての準備中なのかもしれない。あの KAMIKAZE も、メンテナンスが終わればここで稼動することになるらしい。名前の通り、さぞスリルのある動きをするんだろう(多分)。

しかしネズミのキャラクターが例外なく邪悪そうに見えるところが、アルバニアの遊園地に共通した特徴。

ビーチには畳んだ状態のビーチパラソルが並んでいるエリアもあった。

Youtube で探したら、密集するビーチパラソルをホテルのベランダから撮影した動画があった。なかなか圧巻の風景。

アルバニア・デュラス(ドゥラス)市ビーチ・ホテルからの絶景,Beach,Durres,Albania ジャーナリスト大川原 明!現地ルポ!

さらに、先ほどの KAMIKAZE が動いている場面の動画も見つかった。90°以上まで上昇しているし、かなりのスリル。

Durres: Seaside Town in Albania ドゥラス: アルバニアの港町

ビーチの端まで歩くと、こういう UFO 型の建物があった。

せっかくなので、ここではマキアート(100レク)を飲みながら休憩。できれば建物全体が回転する展望レストランになっていてほしかったが、まあそれは仕方がない。

これでビーチを端から端まで見たことになるので、これで駅のほうへ戻ることにした。

また歩いてもいいが、ビーチと平行して大通りがあるので、おそらくバスが通っているはず。ビーチ沿いに並んでいるホテルの間を歩いていくと大通りに出た。

バス停らしい場所で待っていると、すぐにバスがやってきた。運賃は車掌に払うシステムで、駅までは30レク。アルバニアでは交通費は安い。バスもきれいなので移動は快適。

5分ほどで駅前に到着し、これでティラナに戻ることにした。ドゥラスは本来は訪問を諦めていた町だが、自分の勘違いにより来ることができた。かなりきれいな町だったので、今は来てよかったと考えている。もし機会があれば、次は夏の海水浴シーズンに来てみたい。


午後7時前に、ティラナのバスターミナルに到着。タクシーでスカンデルベグ広場まで移動したら、運転手はアフガニスタン出身の人だった。アルバニアまで出稼ぎに来ているのが驚きだが、コソボやアルバニアはイスラム教徒が多数派の国なので、そう考えると中東から来やすい地域なのかもしれない。

夕食は、朝食と同じくホテルの隣にあるレストランにした。

注文したのはレストランお勧めというビーフライス(牛肉とジャガイモとニンジンの煮物とバターライス)とチキンスープ。アルバニア滞在最終日なのでビールも注文し、値段は全部で640レク。味は十分うまい。

夕食後、近くにあるタバケ橋という観光地のほうへ歩いていると、ジャングルジムのオブジェがあった。このときはまだ建設中だったが、オープンしたら子供たちの遊び場にあるのかもしれない。

こちらがティラナの観光名所になっているタバケという橋。知らなかったらそのまま通り過ぎてしまいそうだが、これはオスマン帝国時代の18世紀に建設された古い橋で、現在も上を歩くことができる。当時を想像しながら橋の上を往復してみた。

もっとも、ただの橋なのでそれほどの感動はない。よく残っているとは思うが、「ふーん」という感じ。

個人的には、タバケ橋よりもこちらの遊園地のほうが面白かった。

タバケ橋からスカンデルベグ広場に戻る途中で見つけた遊園地で、ゲートの上の文字とイラストから「白雪姫と7人の小人」がテーマだと思う。

それほど広くはないが、遊具は結構本格的。

そして、ここで何より驚いたのがこれ。アルバニアはイスラム教徒が多い国なので女性の裸には厳しいはずと考えていたが、まさか堂々とトップレス姿を見られるとは思わなかった。

ちなみに、アルバニアのビーチで北欧の観光客がトップレスになったら周りの家族連れが騒ぎ出して、警察だけでなく軍隊が出動する大騒動になったことがあるらしい。

ちょっとしたB級スポット的な面白さがあった遊園地を後にして、スカンデルベグ広場のほうへ戻ると前日も見かけた「柱まで一緒に光る信号機」があった。特に、夜になるとかなりきれいに光っているので、こういう信号機は日本にも欲しい気がする。

いろいろと寄り道をしながら、ようやくスカンデルベグ広場に戻ってきた。こちらもライトアップがきれい。

夜8時半、散策を終えてホテルに戻った。翌日はアルバニアを出国して乗り継ぎ地のイスタンブールへ向かうことになる。

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