コソボ&アルバニア旅行記(プリズレン~ティラナ~ジロカストラ)

コソボ滞在最終日。早朝にプリズレンを出発し、隣国アルバニアへ移動することになる。今回はプリシュティナとプリズレンの2ヶ所だけの滞在になったコソボだが、他にペヤという観光地もあるし、いつかまた来たい。

これから滞在するアルバニアは日本人の99.5%が生涯訪れないと言われている未知の国だけに、どんな景色が見られるのか、かなり楽しみ。


朝5時に起床。6時にチェックアウトしようとしたが、フロントには誰もいない。仕方がないので、自分で鍵を開けて外に出た。入口が開けっ放しになってしまったが、仕方がない。

早朝なので、ホテル周辺は誰も歩いていない。

川を渡り、バスセンター方面へ。前日の夜はかなり雨が降っていたが、今は止んでいる。しかし雨の影響で川がやや増水しているようだった。再び、この川を見る機会はあるだろうか。

15分ほど歩いてバスセンター前に着いたが、ここで道路脇に停まっていたタクシーの運転手が「ティラナ?」と声を掛けてきた。見るとタクシーの横に男性3人が立っていて、どうやらこれは乗合いタクシーらしいということがわかった。おそらく乗客が4人集まったら出発するというシステムで、私が現れたのは3人の男性にとっても幸運だったらしい。最初はバスでティラナへ移動するつもりだったが、気が変わって乗合いタクシーを利用することにした。ティラナまでの料金は10ユーロ。

助手席に座り、プリズレンを出発。15分ほどで国境に到着し、コソボを出国した。ここは高速道路の料金所のような感じで、車を下りる必要はなく、係員にパスポートを渡すだけ。出国手続きが終わって乗客全員のパスポートが戻されると、すぐに出発した。

コソボを出国してすぐに、今度はアルバニアの入国ゲートに到着。小雨が降っていて、フロントガラスにピントが合ってしまったためはっきりとは撮れなかったが、下の写真がアルバニアの入国地点。

ここでも車を下りる必要はなく、ドライブスルー方式でアルバニアに入国した。パスポートに押された入国スタンプを見ると車の絵があり、陸路で入国したことが一目瞭然。

下がパスポートに押されたアルバニアの出入国スタンプで、陸路で入国して飛行機で出国したことがよくわかる。しかしどちらも上下逆に押されたのが不思議。

アルバニアに入国すると、きれいな湖が次々と現れる風光明媚な景色の中を走る。さすがに乗合いタクシーでは写真を撮るために車を停めてくれとも言えないので、撮った写真はこれくらい。

ただ、景色は本当にきれいだったので、この区間を移動する価値はある。

やがて、きれいに整備されたハイウェイを飛ばすようになった。景色もきれいだし、かなり快適。

8時40分、アルバニアの首都ティラナの中心部に到着した。バスだったら9時到着予定だったので、少し早く着いたことになる。移動も快適だったし、プリズレンで乗合いタクシーに遭遇したのは幸運だった。


首都ティラナには着いたが、この日の目的地はアルバニア南部のジロカストラという町で、そこまで移動しないといけない。乗合いタクシーを下りたのはロータリーの前で、バスターミナルは少し離れたところにあるらしい。

ロータリーの近くに両替店があったので、100ユーロをアルバニアの通貨レクに両替した。受け取ったのは13,750レクで、つまり1レクは約1円。計算が楽なのは助かる。

バスターミナルまで歩けなくはないようだが、場所がよくわからないのでタクシーを利用することにした。一方通行が多いためか、遠回りに感じながら10分ほどで到着し、料金は650レク。メータータクシーではなく料金交渉制なので、わざと遠回りされたわけではない。

バスターミナル近くのロータリーには、アルバニアの国章「双頭の鷲」のオブジェがあった。なかなかよくできている。

バスターミナルといっても建物があるわけではなく、敷地内にバスがたくさん停まっているだけ。近くの人に「ジロカストラ」と伝えるとすぐにミニバスを教えてくれたが、今すぐ出発するという。運転手に「トイレに行きたいから少し待ってくれ」と言うと、バスターミナル内にはトイレはないらしく、近くのカフェに案内してくれた。ここでトイレを借り、バスに戻るとすぐに出発。ジロカストラまでの運賃は1,000レク。

ジロカストラまでの所要時間は、おそらく4時間半ほどのはず。車内は満員で、座席はやや狭いが道路はよく整備されているので移動は快適。

下の写真は休憩中に撮ったミニバスと、移動中の車内の様子。

移動中の車窓風景も、なかなかきれい。山の中の風光明媚な地域を走るので、景色を眺めていると飽きない。

4時間半ほどかかると思っていたが、3時間40分で終点のジロカストラに到着した。どうやら、4時間半というのは通常のバスの場合で、ミニバスはもっと早く移動できるらしい。偶然にもミニバスに乗ったのが幸運だった。


とりあえず、この日の目的地ジロカストラまで移動できた。今回の旅行ではプリズレンからジロカストラまで予定通りに移動できるかどうかが最大のネックと考えていたので、これで一安心。

まずは泊まるところを決めないといけない。ティラナは晴れだったが、ジロカストラに近づくにしたがって雲が広がるようになり、ミニバスを下りたときは雨。旧市街まで歩けない距離ではないが、声を掛けてきたタクシーに乗ることにした。ここではホテルも運転手任せにしてみて、知っているホテルの前で下ろしてもらった。たまにはこういうのも楽でいい。

紹介されたのは「ナンバーワン」というホテルで、1泊20ユーロ。部屋もきれいだし、ここに泊まることにした。

部屋のベランダからはジロカストラの町並みが一望できた。

丘の上を見ると砦が見える。あれがジロカストラ城で、これから行ってみることにしている。

部屋で1時間ほど休憩してから外出した。ここから旧市街方面へは、石畳の上り坂がずっと続く。ここで、ホテルは丘の麓にあり、中腹にある旧市街へはひたすら上っていかないといけないということに気づいた。もっと上のほうにあるホテルを選んだほうがよかったかという気もしたが、おかげで雰囲気のいい坂道も見ることができたし、よかったと思うことにする。

やがて旧市街の中心部に着いた。世界遺産に登録されているだけあって、石の屋根と石畳の風景がきれい。下の写真の五叉路は、ジロカストラを紹介しているサイトには必ず載っているおなじみの場所。

しかしながら、雨が強くなってきたので近くのレストランに避難し、昼食にした。注文したのは「チフチ」というアルバニア料理で、イメージとしてはチャーハンを丸く固めたようなもの。たこ焼き機みたいに丸い窪みが並んだ専用のフライパンで作る料理で、塩味が効いていてうまい。コーラとあわせて値段は300レク。

食後も雨は止みそうにないので、ジロカストラ城まで上ってみることにした。なぜかドアに傘を掛けたまま走っているベンツを見ながら石畳を上る。

ジロカストラの旧市街が次第に下に見えるようになってきた。

やがてジロカストラ城に到着した。中世の城塞なので、いかにも守りは堅固そうな感じ。

200レクでチケットを買い、中に入る。まず現れるのが数十台の砲台が並んだ回廊で、これは見事。これらは第二次世界大戦で使われたドイツ軍やイタリア軍の大砲らしい。

回廊の景色を楽しんだ後、博物館(別に200レクが必要)に入る。ここは簡単に言うと「兵器博物館」で、展示されているのは新石器時代から第二次世界大戦までの武器や武器製造道具など。ドイツ軍に抗戦したパルチザンの武器などは興味深いのだが、さすがに展示品は写真撮影禁止。

ただし、博物館の奥がかつて共産主義時代に監獄として使われていたエリアになっていて、ここは写真撮影できた。監獄というイメージ通りの薄暗いエリアで、壁に書かれているのは説明書きだと思うが、アルバニア語なので読めない。

それから、監獄の奥にこういう胸像があった。首にロープが掛けられているので、おそらくは処刑された人たちだと思う。詳しいことがわからないので、知っている人がいたら教えてほしい。

博物館を出て、屋上に上がるとジロカストラの町が一望できた。雨が降っているので煙ったような感じになっているが、これはこれできれい。

先ほど歩いていた五叉路付近のアップ。ジロカストラ「千の階段の町」または「石の町」と呼ばれている町で、建物も道も石で作られている。ただ、この町が独特なのは家の屋根まで石で作られていること。この高さから見下ろすと、それがよくわかる。

しばらく景色を眺めた後、場内を散策。敷地の端には、城のシンボルといえる時計台がある。さすがに今は時計は動いていないと思うが、この時計台はジロカストラの町のどこからでも見える。

ここには戦闘機の残骸もある。冷戦時代に機体トラブルのために不時着したアメリカ軍の戦闘機 T-33 シューティングスター だそうで、そのまま残されているらしい。戦闘機マニアには興味深いかも。

屋上を散策した後、1階に下りるとこういう建物があった。中に入ると棺が2つ並んでいて、おそらくは誰か聖人の墓なのだろう。このときは誰の墓かわからなかったのだが、旅行後にインターネットで少し調べてみたら「ベクタシー教(シーア派の分派)の2人の聖職者の墓」という記述があった。ただし、自分で調べたわけではないので、あくまで未確認情報。

これで場内を一通り見たので、外に出た。雨は止んでいて、ジロカストラの町のほうを見ると不思議な感じの雲があった。まるで地面から雲が湧き出しているように見える。

では、坂道をゆっくり下りてジロカストラの町へ。雨上がりなので、緑がきれい。

旧市街の中心部に戻ってきた。いったんカフェに入ってコーヒー(150レク)を飲みながら休憩。

その後、しばらく旧市街を散策。しかし雨上がり直後ということもあるのか、見事に人がいない。一応は世界遺産に登録されている観光地なのだが、先ほどのジロカストラ城もほとんど人はいなかったし、ちょっと意外。まあ、時期が悪かったのかもしれない。

しかし、人はいなくても石畳の路地の雰囲気はなかなかいい。

いったんホテルに戻って休憩し、夕食のために再び外出して旧市街へ。坂道の上り下りはちょっと疲れるが、自分が麓のホテルを選んだのだから仕方がない。

五叉路の近くに GJOCA というレストランがあったので入ってみた。Traditional と大きく書かれているので、おそらくアルバニア料理がメインのはず。

お勧めを聞いたところヤプラックという料理の名前が出てきたので、まずそれを注文してみた。それから昼に続いてチフチと、さらにアルバニアのビール「ELBAR」を注文した。

ヤプラックというのがよくわからずに注文したのだが、正体はブドウの葉で包んだ米料理だった。

チフチも米料理なので、つまり夕食は2皿とも米。まあそれぞれ味が違うし、アルバニア料理が味わえてよかったということにする。食後にチャイを注文し、値段は全部で850レク。アルバニアでは食事にそれほど金がかからない。

夕食後、五叉路に面した土産物店に入り、土産として玄関マットとテーブルクロスを買ってみた。値段は合計7,500レク。最初はテーブルクロスだけのつもりだったのだが、見ているうちに欲しくなって玄関マットも買ってしまった。今は2つとも自宅で使用している。

ちなみにこの土産物店だが、以前に NHK の「世界ふれあい街歩き」という番組で紹介されたらしい。私が日本人とわかると、自慢げに話してくれた。もしかしたら、その番組を見た人は先ほどの五叉路に見覚えがあるかもしれない。(帰国後に調べたら放送は2011年)

薄暗くなってきたので、これで散策を終えて7時半にホテルに戻った。翌日は、アルバニア旅行の最大の目的地、ブルーアイへ行くことにしている。この日は11時半に就寝。

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