コソボ&アルバニア旅行記(ティラナ~イスタンブール)

実質、今回の旅行の最終日。朝の飛行機でアルバニアを出国し、トルコのイスタンブールへ移動することになる。

日本人の99.5%が生涯訪れないというアルバニアだが、公共交通機関が発達していて旅行しやすいし、見所は多いし、物価は安いし、いい国だった。もっと日本人にも人気の旅行先になってもいいと思う。


朝5時半に起床。ホテルをチェックアウトし、スカンデルベグ広場の近くにある空港行きバス乗り場へ。今回のティラナの風景も、これで見納め。

バス乗り場に着くと、小型バスが停まっているが運転手が乗っていない。出発予定時刻の5分前になってようやく運転手が現れ、バスに乗ることができた。

7時にティラナを出発。30分の移動でマザーテレサ国際空港に到着した。アルバニアでは何にでもマザーテレサの名前を付けたがる。

ターキッシュエアラインのカウンターでチェックインし、アルバニアを出国。9時半にイスタンブールに向けて出発した。この国にはいつかまた来たい。


12時にイスタンブールのアタチュルク空港に到着。7日ぶりにトルコに戻ってきた。ソウル便の出発は夜9時半なので、それまでイスタンブールを観光する時間がある。7日前は1泊しただけなので、ちゃんと町歩きをするのは2002年のトルコ旅行以来。

2002年の旅行ではイスタンブールとパムッカレとエフェスを訪れ、非常に楽しかったのを憶えている。ただ、当時カッパドキアへ行く時間がなかったのが今でも心残りなので、いつか再訪したいと思いながら14年も経ってしまった。一生に一度はカッパドキアの奇岩地帯を見てみたい。

観光といっても夕方までしか時間がないので、とりあえずガラタ橋とガラタ塔あたりを中心に散策するだけにしておいた。空港の手荷物預かり所に荷物を預け、まずは空港から地下鉄でゼイティンブルヌ駅へ移動し(4リラ)、ここでトラムに乗り換えてガラタ橋方面へ(こちらも4リラ)。2002年は橋の手前のエミノニュ駅が終点だったが、今は橋を越えて対岸までトラムの路線が伸びている。

せっかくなので終点のカバタシュ駅まで移動した。

ここから「フニキュレル」という地下ケーブルカーでタクシム広場へ移動(4リラ)。2002年の旅行のときは、まだこのケーブルカーはなかった。

地上に出るとタクシム広場がある。この広場を見るのは14年ぶりで、何だか懐かしい。天気もいいし、観光客も大勢歩いている。

ここで、広場に面したカフェで昼食にした。注文したのはシミットとチョコレートケーキとカフェラテで、トルコでは絶対にシミットを食べるべき。ゴマの風味が香ばしくて実に美味い。

ここからガラタ塔方面へはトラムが通っているはず。昼食後、そう思いながら歩いていくとトラムの車両が停まっていた。先ほど乗ってきたトラムとは違い、こちらの路線にはこういうレトロな車両が走っている。

しかしながら、この車両には乗ることができない。どうやら記念写真用に停めてあるだけのようなので、ガラタ塔方面に続くイスティクラル通りを歩いてみることにした。

こちらがイスタンブール随一の繁華街といえるイスティクラル通り。観光客で大変な大賑わいになっていて、まっすぐに歩けないほど。この旅行直前にイスタンブールの空港でテロ事件があり、おかげでソウル~イスタンブールの飛行機はガラガラだったのだが、ここを見る限りテロの影響はまったく感じられない。

この通りをトラムが通っているはずなのだが、線路はあるものの車両はまったく通らない。結局、イスティクラル通りを端から端まで歩いてしまった。通りの終点にもトラムの車両が停まっていたが。こちらも動いていない。どうやら、この路線はこの日は運行されていなかったらしい。

近くに、懐かしのテュネルの駅があった。ロンドン地下鉄に次いで世界で2番目に古い地下鉄で、2002年の旅行のときに乗ったことがある。

ただ、テュネルに乗ると丘の麓まで下りてしまう。ガラタ塔は丘の中腹にあるので、今回はテュネルには乗らずに歩いて下りることにした。こういう細い路地を歩き、ガラタ塔へ。

やがて建物の間にガラタ塔が見えてきた。

こちらがガラタ塔の全景。2002年の旅行のときはこの塔の上からボスポラス海峡を眺めたので、久しぶりに見ると懐かしい。

ここからのボスポラス海峡の眺めは見事なので、もちろん中に入るつもりでいたのだが、近づいてみるとこの通り長い行列ができていた。塔の周りを一周してさらに長く続いていて、これでは中に入るまでにかなり時間がかかることになる。残念だが、この行列を見てガラタ塔に入るのは諦めた。

ここから再び路地を歩き、ガラタ橋があるカラキョイ方面へ向かうことにした。地図を見ると近そうなのだが、この付近は路地が入り組んでいて目指す方向にまっすぐ歩けない。そのうちにどちらがカラキョイ方面なのかわからなくなってきて、ともかくも坂道を下っていくことにした。

そして、到着したのはカラキョイではなく地下鉄のハリチ駅付近。自分でもびっくりするくらい方向を間違ってしまったが、おかげで下の写真のような風景を見られたのでよかったと思うことにする。

地下鉄といってもこの区間は地上を通っていて、ハリチ駅はなんと川の上にある。ここから地下鉄に乗ってタクシム広場へ移動し、来たときと逆にフニキュレル~トラムと乗り継いでようやくガラタ橋に到着した。

トラムを下りたのはエミノニュ駅で、ここからガラタ橋が見える。

橋の下にはレストランがずらりと並んでいる。ここの名物はもちろんサバサンドで、どのレストランもサバサンドを注文する観光客で満員。店員が大忙しでサバの切り身を焼いている風景を見ながら歩いてみたが、どの店も席が空いていない。予定ではここでサバサンドを食べるつもりだったが、ガラタ塔に続いてこちらも諦めた。

しかし観光客が多すぎて予定が狂いっぱなし。

ガラタ橋といえば、サバサンドの他に釣り人の多さも名物になっている。ふらふら動いている釣竿を下から眺める景色も面白い。

橋の下をぎりぎりの高さで通っていく観光船。こういう風景も面白い。

しばらくガラタ橋の周辺を散策した後、モスクの前で休憩。こちらも人が多い。

夕方になったので、これで散策を終えて空港に戻ることにした。テロの影響をまったく感じさせない観光客の多さにいろいろと予定が狂ってしまったが、しかしイスタンブールは町歩きも面白い。いつかまた、ちゃんとしたトルコ旅行をやってみたい。

下の写真はトラムで移動中に見えたアイスクリーム店。店名は「窓」ではなく本店のある MARAS 県の最初の2文字とトルコ語でアイスクリームという意味の DONDURMA の最初の2文字を組み合わせた造語だそう。

エミノニュからトラムと地下鉄を乗り継ぎ、午後6時半に空港に到着した。ほぼ歩きっぱなしだったのでスターバックスで休憩した後、手荷物を受け取ってから(20リラ)、トルコを出国。この国にはまた来たい。

免税店でトルコ石鹸などを買い、夜9時半にイスタンブールを出発。


9時間半のフライトで午後1時にソウルに到着した。久しぶりに日本的な食べ物がほしくなったので、トランジットエリアのレストランでうどんを注文。

午後6時にソウルを出発。1時間半ほどのフライトで福岡空港に帰着した。今回はコソボ&アルバニアという日本人にとってマイナーな2ヶ国を旅行したが、どちらも治安が非常によく、旅行しやすい国だった。今後、日本人旅行者が増えることを願っている。


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