モルディブでのダイブクルーズを終え、そのまま帰国せずコロンボに1日だけ滞在して観光スポットを回ってみた。スリランカには初入国なので、どんな風景が見られるのか楽しみ。
朝7時半に起床。海外で初めてカプセルホテルに宿泊したが、カプセルも広いし快適だった。さらに、14.4ドルという宿泊料金なのに朝食付き。トランジットでコロンボに滞在する際は、この Star Anise Boutique Capsules というホテルはおすすめ。
8時半に朝食をとり、9時半にチェックアウト。夕方まで荷物を預かってもらい、1日観光に出発した。最初の目的地はシーマ・マラカヤ寺院で、ホテル前からトゥクトゥクで移動。
トゥクトゥクの運転手は1日ツアー(つまり1日貸切り)を提案してきたが、こちらは好きなように見て回りたいので辞退した。シーマ・マラカヤ寺院までの料金はメーターで300ルピー。(旅行後に確認したところコロンボのトゥクトゥク料金は1キロ当たり50ルピー程度、ホテルからの距離が3.5キロなので、若干不正メーターだったかも)
シーマ・マラカヤ寺院
シーマ・マラカヤ寺院はベイラ湖という湖の中の島にある仏教寺院。ジェフリー・バワというスリランカの建築家によって設計されたもので、それほど古い寺院ではなさそう。
入場料金300ルピーが必要で、チケットを買って中に入る。このチケットは、この後で訪れる予定のガンガラーマ寺院と共通なので、ここで買っておけばそのままガンガラーマ寺院に入れる。
橋を渡ったところにある島の中に「金堂」という建物があった。
金堂の周りには金色のブッダ像がぐるりと並んでいる。
金堂の中に入ると、本尊が煌びやかに光っていた。それに、四方の壁が格子になっているので風が吹き抜けることになり、中はかなり涼しい。
金堂の中に並んでいる3体の仏像は、左からタイ、ミャンマー、日本の仏像だという。なぜ日本の仏像なんだろう、と思いながらしばらく床に座って眺めてみた。
金堂の先にも建物があるが、こちらには入れなかった。
仏教寺院だが、ヒンドゥ教の神様の像も並んでいた。象の顔でおなじみのガネーシャ像。
こちらは6つの顔と12本の腕を持つスカンダ神。戦いに関する軍神で、神の軍を率いる最高司令官だそう。
それにしても、まるで合わせ鏡の前に立って顔がたくさん増えたときの眺めみたい。
寺院内にはストゥーパと菩提樹もあった。
仏像の視線の先にあるのは高層ビル街。
湖にビルが逆さに映っている景色もきれい。
小さな寺院だが、湖の中にあるので雰囲気はよかった。静かだし、ほっと一息つける場所。
シーマ・マラカヤ寺院の近くで、こういうビルが建設中だった。
それにしても、面白い形をしている。
次回コロンボへ来るときには完成しているだろうから、そのときはこのビルに入ってみたい。
ガンガラーマ寺院
シーマ・マラカヤ寺院から5分ほど歩いてガンガラーマ寺院へ。寺院に入る前に、道路沿いにこういうものが並んでいたので眺めてみた。
由緒ありそうな工作機械がたくさん展示されていて、もしかしたらお宝の山なのかも。プレス機に書かれている「HARRILD & SONS」で検索したところ、1809年に創業されたイギリスのメーカーらしい。
なぜこういうものが並んでいるのかはわからなかったが、古い機械マニアにはたまらない光景のはず。
では、ガンガラーマ寺院へ。コロンボの有名観光地なので、ほとんどの旅行者はここへ来るはず。
まずは本尊に参拝。ガラス越しに拝むようになっていて、この通りかなり煌びやか。聞くところによると、金色の仏塔には仏舎利だけでなく仏陀の毛髪が収められているらしい。
実は、この寺院はかなり規模が大きい。そして、コロンボの有名観光地だというのに、なんとなくB級スポット的な面白さもある寺院だった。
こちらはインドネシアのボロブドゥール遺跡を模したレプリカ。ひな壇に仏像が並んでいる。
この寺院のメインといえる本堂には、大きな釈迦像が並んでいた。
そして、この本堂で驚かされるのは背景が壁画だけでなくレリーフが作られているところ。
壁から浮きだしたレリーフの見事さに感嘆してしまった。色合いといい、ここだけ見たら仏教寺院ではなくキリスト教の教会という感じ。
まるで3Dワールドといえるような稠密なレリーフを堪能し、続いてこちらの建物へ。この2体は金剛力士像だろうか。
中に入ると、ガラスの向こうにたくさんの白い仏像が並んでいた。そして、ここで面白かったのが中華風の赤い服を着た二人。
この表情がすごくいい。今にも「さあさあ、つべこべ言わずにお布施を出しなさい!」なんてことを言い出しそう。
さらに奥へ進むと、仏像やら仏頭やら絵画やら、様々なものが雑然と並んでいた。最初は土産物コーナーかとも思ったが、さすがに売り物ではなかった。宝物館みたいな場所だったんだろうか。
寺院の中心にあるのが、この菩提樹。この周囲が参拝客が一番多いエリアだった。観光客以外に地元の人たちもたくさん。
みんな、お祈りをしながら菩提樹の周りをぐるぐると回っていた。明るい色の服を着るのがルールだそうで、白い服の人がほとんど。このルールのことは事前に知らなかったが、偶然明るいグレーのTシャツを着ていてよかった。
見上げると、菩提樹の枝っぷりが見事。
さらに寺院内を歩いていると、古そうなエレベーターがあった。
「DO NOT USE ELEVATOR」と書かれているので、今は使われていないらしい。メーカー名は「SMITH MAJOR & STEVENS LTD」になっている。
ちょっと調べてみたら1770年から1930年まで存在していたイギリスのメーカーだそうで、現在ではかなり貴重なエレベーターではないかと思う。
こちらには仏教の教えを描いた絵が並んでいた。
内容は「やってはいけないこと」。英文の説明は左から「Constant, fruitless talkativeness」「Obtaining money fraudulently, deceiving others」「Keeping constant company with prostitutes」。talkativeness や fraudulently なんていう単語は初めて見た。
Google 翻訳によると、意味は「絶え間ない、実りのないおしゃべり」「不正にお金を稼ぐ、他人を欺く」「売春婦との一定の関係を保つ」。虎の毛皮の敷物が金持ちの象徴になっているのが微笑ましい。しかし、おしゃべりくらいはよさそうに思えるが。
さらに、寺院内にはこういう展示コーナーがあった。ガラスケースの中にたくさんの時計やカメラが並んでいて、もうなんだかわからない。
「ここって仏教寺院ですよね」と問い合わせたい気分。
「いったい、これらの展示品は何なんでしょうね」と、寝ている犬に聞いてみたい。
さらに、こういう展示コーナーも。見事なクラシックカーが並んでいて、本当にここは仏教寺院なんだろうかと思えてくる。帰国後に少し調べたところ、ロールスロイスなどの他に「スリランカに初めてやってきたベンツ」も展示されているらしい。
すっかりB級スポット的になった展示品を楽しみ、本堂に戻ってくると大きな釈迦像の前に何かが置かれていた。
近寄ってみると、生まれてすぐの子供だった。
このとき見たのが何の儀式なのかはよくわからなかったが、教会でいうところの洗礼のようなものだったのだろうか。
最後に、こちらのエリアを紹介。この象がまた巨大で、まさか剥製ではないと思うが…
ここで面白かったのが、こちらの金ぴかの像。
両側に立っている子供の一部をアップで撮ってみた。
すみません。一応、謝っておきます。
かなり楽しめる寺院だったので、さらにもう一回りしてから外に出た。屋外のレリーフの前で休憩。
それにしても、正統派の仏教寺院が次第にB級スポット的に変わっていく様子が本当に面白かった。コロンボでは絶対に見てほしい最大級のおすすめ観光地。
チルドレンズパーク
ガンガラーマ寺院の次の目的地は、旅行前に見つけていたヒンドゥ寺院。そこへ行く前に、ベイラ湖に Children’s Park という場所があったので立ち寄ってみた。この橋の先にある島が、そのチルドレンズパーク。
橋の上からは、湖越しにビル街が見える。
島を一回りしてみたが、ここは子供たちの公園というよりも「カップルたちの公園」だね。完全に二人だけの世界に入り込んでしまっている。
かなり長くなったので、続きは次のページで。