モルディブ旅行記(1/2 ダイビング3日目)

ダイビング3日目。この日はアリ環礁での3ダイブの後、これもモルディブでのクルーズ名物となっているロマンティックディナーがある。この何とも恥ずかしい名前のディナーがどういうものかは、以下の本文を参照。


5時45分に起床し、6時15分から食堂でブリーフィング。朝の1本目の後にジンベエザメ探しのクルーズを行い、もし現れたらシュノーケリングでジンベエザメを見ることができるということだった。この「ジンベエザメスイム」ができるかどうかは運次第で、期待しながらポイントへ向かった。

Rangali Madivaru(アリ環礁)

1本目のポイントはランガリ・マディバル。マンタが現れることの多いポイントだそう。

ここではマンタは見られなかったものの、魚はきれい。しかし、早朝で頭がまだ完全には起きていなかったのか、このポイントでは写真を10枚ほどしか撮っていなかった。何とか載せられる写真はこれくらい。

というわけで海中風景についての説明もなく、1本目のダイビングログは以下の通り。

  • 天候:晴
  • 気温:29℃
  • 水温:28℃
  • 潜水時間:43分
  • 最大深度:28.1m
  • 平均深度:17.6m
  • 透明度:15m

朝食後は、しばらくジンベエザメ探し。他のクルーズ船と連絡を取り合いながら捜索を続け、ようやく現れたらしいという情報を得て、その海域へ急行。すでに多くのクルーズ船が集まっていて、「大勢で集まって追いかけ回すなんて、なんだか動物虐待みたいですねえ」なんてことを話しながらシュノーケリングの準備を行う。

急いで海に飛び込んだものの、残念ながらジンベエザメは泳いでいった後で、見ることはできなかった。その方向を向いて撮った写真がこれ(決して狙って撮ったものではありません)。

ただ、同じクルーズ船に乗っていた人の中でも運がよかった人は少しだけ見ていた。そのときの写真を見せてもらったが、それほど大きな個体ではなかった。

結果を言うと、このときのクルーズではジンベエザメに遭遇することはできなかった。旅行会社の宣伝文句が「5日間のクルーズで遭遇確率は90%」だったので、残り10%に当たってしまったことになる。これもまた確率的にはすごいことなのかもしれないが、まあ自然が相手なので仕方がない。

これで「モルディブのリゾートに滞在」に加えて「ジンベエザメに遭遇する」という目的ができたので、いつかモルディブを再訪する理由になったと前向きに考えることにする。

Rangali Madivaru(アリ環礁)

昼食前に2本目のダイビング。ポイントは1本目と同じくランガリ・マディバル。潜行したら、最初に岩場で見たのがドクウツボ。

黒地に白の小さな斑点がたくさんあるミゾレフグと、カラフルなユカタハタ。

魚の乱舞。マンタは見られなかったが、カラフルな魚の群れはきれいだった。

なお、マンタは翌日のポイントで見ることができた。

2本目のダイビングログ。

  • 天候:晴
  • 気温:29℃
  • 水温:28℃
  • 潜水時間:54分
  • 最大深度:21.6m
  • 平均深度:14.3m
  • 透明度:15m

昼食後、次のポイントまでリゾート島を眺めながら航行。リタイヤ後は、ああいう島にゆったりと滞在してみたい。

クルーズ船の屋上はこんな感じで、木製のチェアーに寝ながら本を読んだり、景色を眺めたりできる。

島のリゾートほどではないにしても、クルーズ船でもセレブ気分を味わうことができた。

Reethi Thila(アリ環礁)

3本目はリーティ・ティラ。潜行すると、遠くをホワイトチップシャークが泳いでいた。

このポイントで面白かったのが、シマウミスズメという魚。

フグの仲間だそうで、目の上の棘と、何より体の底面が平らになっているところが面白い。世界には不思議な生き物がいるものだと思う。

この生き物は初めて見たが、「まるでホームセンターで売っている吸盤みたい」なんてことを思った。「シマウミスズメ型吸盤」なんて、どこかの水族館で商品化したらそれなりに売れそう。

シマウミスズメに感動した後は、カスミアジの魚群に遭遇。

近づくと、まるで群れに包まれているような気分。

こちらはカラフルなヒラムシ。ウミウシみたいだが、別の生き物。それにしても、どうしてこんな見事な配色に進化したんだろう。

さらにツノザヤウミウシもいた。日本にも生息しているウミウシだが、私は今まで見たことがなかったので、モルディブで初対面。

ドクウツボにも、何度も遭遇。

サンゴの上で群れているキンギョハナダイもきれい。

大物だけでなくマクロも楽しいダイビングだった。

  • 天候:晴
  • 気温:29℃
  • 水温:28℃
  • 潜水時間:48分
  • 最大深度:29.2m
  • 平均深度:16.5m
  • 透明度:15m

シュノーケリング

3本目のダイビングの後、オプションとして「パウダーブルーサージョンフィッシュが群れていることが多い浅瀬でのシュノーケリング」を行うことができるという。せっかくなのでパウダー玉を見てみたいと思い、参加することにした。

ドーニに乗り換えてポイントへ移動し、シュノーケリングで浅瀬へ。

ガイドさんが「こっち!」と指さす方へ泳いでいくと、見事に群れているポイントがあった。

こちらの風景が、モルディブ名物「パウダーブルーサージョンフィッシュによるパウダー玉」。1匹だけでもきれいなのに、これだけ群れていると迫力がある。

それにしても、パウダーブルーサージョンフィッシュ本当にイラストで描いたような魚だと思う。体の青色に対してヒレがきれいに黄色と白色に分かれていて、いったいなぜこういう色に進化したんだろう。熱帯地方にはもともとカラフルな魚が多いから、その中で目立つためにはさらにカラフルに進化しないといけなかったという話も聞いたことがあるが、進化とは不思議なもの。

パウダー玉に混じって泳いでいるアオブダイを「邪魔だなあ」と思いながら、かなりいい写真を撮ることができた。このアオブダイは自分をパウダーブルーサージョンフィッシュだと思っているんだろうか。

シュノーケリングは15分ほどだったが、しかし楽しかった。モルディブ名物を見ることができて満足。

ロマンティックディナー

この日の夕食は、島に上陸してロマンティックディナー。小型のモーターボートに乗り換えて、島へ向かう。

こちらの無人島が、夕食の場所になる。

砂浜に上陸し、しばらく周辺を歩いてみた。天候は曇りで、夕陽が見られなかったのは残念。

砂浜に、こういう絵が作られていた。これもロマンティックディナー名物のひとつで、砂浜に作られるジンベエザメの下絵になる。

スタッフが準備している間、同じクルーズ船のダイバーの方がドローンを使って空撮しているのを眺めたり、島の中心部でビーチバレーが行われているのを観戦したり、島内を散策。

砂浜に戻ると、ジンベエザメがほぼ完成していた。現地スタッフも人たちも頻繁に作っているはずだから慣れたもので、短い時間できれいに作られている。手際の良さに感動。

暗くなってくると、このジンベエザメの上にキャンドルが置かれて、すごく雰囲気のいい明かりになる。こういうものが砂浜のあちこちにあるので、眺めは幻想的。

では、こちらのテーブルで夕食。メインは魚介類が中心のバーベキュー。

他のダイバーの方たちと、それぞれのダイビング経験のことなどを話しながら食事を楽しんだ。さすがモルディブのダイブクルーズに参加するような人は世界各地の海のことを知っていて、特に興味を持ったのはパプアニューギニアでのダイビング。

パプアニューギニアといえば秘境というイメージが強いと思うが、実はダイビングも有名な国。近いうちに行ってみたいという気持ちになった。目的はダイビングと秘境トレッキングの両方。

それにしても、夜の砂浜は本当に幻想的。ジンベエザメの他にマンタも作られている。

約2時間の夕食を楽しみ、クルーズ船に帰還した。ロマンティックディナーという、ちょっと恥ずかしい名前のディナーだったが、さすがモルディブ名物だけあって楽しかった。また体験してみたい。

5日間のダイビングも、これで3日目までが終了した。翌日も早朝起床なので、早めに就寝。