国内旅行編(大分 / 別府永久劇場サヨナラ興行)

2017年から乗馬という趣味を始め、月1回ペースで湯布院の乗馬クラブに通うことになった。他にダイビングという趣味もあるし、さらにこの冬から3年ぶりにスノーボードを再開したので、もう毎週末が忙しすぎて大変。

ただ、大分には九重森林公園スキー場があるので、別府で1泊して土日でスノーボードと乗馬をやることが可能。このときも週末を利用して大分へ行ってきたのだが、別府でイベントを見てきたので紹介する。


夜に別府の街中を歩いていると「別府永久劇場サヨナラ興行」というのをやっていて、迷わずチケットを買って中に入った。

ここはかつて「A級別府劇場」という名前で、2008年に一度入ったことがある。そのとき「今まで自分と縁がなかった世界に、これほどまで洗練された素晴らしい芸術があったのか!」と激しく感動したのを憶えている。しかしながら再訪はかなわず、2009年に閉館になってしまった。

その後は別府永久劇場と名前を変えて一般の貸し劇場になったのは知っていたが、こちらもとうとう閉館するらしい。偶然、サヨナラ興行の日にここを通りかかったのは幸運だった。

館内に入るのは10年ぶりなので、ものすごく懐かしい。あの円形のステージも健在だった。

夜7時から11時過ぎまで、アマチュアバンドのライブやベリーダンスなどを見ながら楽しんだ。かつてのステージのことを考えると、こういうイベントが行われているのが不思議な気分。

しかしかつてのA級別府劇場を想像すると、ステージの上に子供たちが何人もいるのが不思議な感じ。

かなり盛り上がったイベントを終え、いよいよお別れ。客席にはオーナーのおじいさんも来ていて、開館したのは63年前だという。閉館は残念だが、最後に立ち会えたのは嬉しかった。

このステージも見納め。

ここがA級別府劇場だったとき、どういう劇場だったかはこのステージの形を見ればわかるはず。これが2008年に撮った写真。

つまり、ここはかつてストリップ劇場だった。10年前、場末のうらぶれた雰囲気を想像しながら軽い気持ちで入ったら、予想をはるかに上回る素晴らしさに驚かされた。このときにステージで見た霞紫苑(かすみしおん)嬢、南かずさ嬢、ちさと嬢、深津みゆき嬢は、今はどこでどうしているだろう。消息を知りたい気もするが、それはほぼ不可能。どこかで元気にしていてほしい。


翌日の朝、再び建物の写真を撮りに来てみた。

これで本当に見納め。今まで、楽しい夢をありがとう。この劇場のことはずっと覚えておきます。

(2018.1.20)


この3ヶ月後の2018年4月、乗馬のために大分へ行った際に劇場がどうなったか見に行ったところ、すでに取り壊されていた。

これで昭和の記憶がひとつ消えていった。しかし、インターネット上にはA級別府劇場と別府永久劇場はずっと残り続けることになる。このページも、人々が昭和を思い出すきっかけになってくれたら嬉しい。


2008年のA級別府劇場訪問記はこちら。