メキシコ旅行記(コスメル島ダイビング)

2年続けての海外での年越しを行う場所は、メキシコのカンクン。カリブ海の海は本当に素晴らしいので、自分ではカンクンはパラダイスだと思っている。到着翌日はコスメル島でのダイビングを行う予定で、あのきれいな海を見るのが楽しみ。


午前11時15分、長崎空港を出発して羽田空港へ。羽田からリムジンバスで成田空港へ移動した。普通なら値段の安い京急電車と京成電車で移動するのだが、今回はダイビング器材を持参している。大きな荷物を持っていると迷惑になるかもしれないので、贅沢だが3,100円を払ってリムジンバスを利用した。

1時間で成田空港に到着し、ユナイテッド航空のカウンターでチェックイン。あと、旅行中は使わないジャンパーを一時預かり所に預けておいた。料金は1,550円。

午後4時半に出国し、5時に搭乗開始。日本を出発して乗継ぎ地のアメリカへ。

ヒューストン

出発当日の午後1時45分、ヒューストンに到着した。時差の関係で時間が戻るので、なんだか得した気分。ただし帰りはカンクンから日本への移動に丸2日かかることになるが。

いったんアメリカに入国し、カンクン行きの便が出発するターミナルへ。ターミナル内を歩いていると「YUME」という店があった。

赤い提灯や樽酒や金色の招き猫でアジアンテイストを表現しているところが面白い。

招き猫の下に並んでいる表示は「INRYO」「SEIKA」「GYOZA」「MIZU」「ZASSHI」。飲料や水はいいとして、餃子だけがなんだか異質。

出発便のモニターを見ているとカンクン行きだけが遅延になっていたが、今日中に現地に到着すればいいので焦ることはない。午後6時に搭乗が始まり、2時間ほど遅れてヒューストンを出発。

カンクン到着

夜10時、カンクンに到着した。メキシコに入国し、まずはメキシコペソを入手する必要があるが、両替はレートがいい市街地の両替所で行いたい。このため、空港ではATMで100ペソを入手するだけにしておいた。それに、カンクンでは米ドルも広く通用している。

空港からコレクティーボ(乗合いタクシー)でカンクンのダウンタウンへ。今まで2回のカンクン滞在はホテルゾーンに宿泊したが、今回初めてダウンタウンのホテルに泊まることになる。コレクティーボの料金は17ドル。

空港を出発して30分ほど、夜11時過ぎに予約していたホテル RAMADA CANCUN CITY に到着した。チェックインし、部屋へ移動すると広さにびっくり。これで1泊100ドルちょっとなのだから、お得なホテルだと思う。

ベッドは広いが、目覚まし時計に手が届かなくなるので結局は端の方で寝ることになる。この日は深夜1時ごろ就寝。


翌日は朝6時に起床。いったん外出し、カンクンではあちこちで見かけるコンビニエンスストア「OXXO」で朝食のサンドイッチとコーヒーを購入した。これはダイビングショップの送迎車内で食べることにしている。

朝7時過ぎ、ロビーで待っているとダイビングショップ「クイーンエンジェル」のスタッフが迎えに来た。このショップは過去2回のカンクン滞在でも利用しているが、このとき会ったアキさんとは初対面。スタッフもときどき入れ替わっているらしい。

送迎車に乗り込み、ホテル前を出発。ホテルゾーンで他の参加者が乗ってきて、総勢5人でコスメル島ダイビングへ出発した。

カンクンから南へ伸びる幹線道路は、今まで何度も通っているので景色を眺めていると懐かしい。1時間ほどで、コスメル島への船が発着するプラヤ・デル・カルメンに到着した。車を下り、ターミナルへ移動すると海がきれい。

プラヤ・デル・カルメンから高速船でコスメル島へ。カンクンは2013年と2016年に滞在しているが、2016年はコスメル島ではダイビングは行わなかったので、2013年以来5年ぶりの再訪になる。

ちょっと雲は多いが、しかしいい天気。船尾のメキシコ国旗を眺めながら、屋上の席に座ってコスメル島へ。

優雅な船旅を楽しみ、40分ほどでコスメル島に到着した。他の乗客たちは港を出て街の方へ歩いて行くが、こちらはダイビング目的なので港から直接ボートで移動することになる。港の一画にある桟橋からボートで出発。

途中、建物と桟橋があるエリアでタンクの積み込み。前回2013年のダイビングでもここに立ち寄ったが、おそらくいくつかのショップが共同で利用する建物だと思う。今回も昼食はこの場所で食べることになる。

では、これで準備が終わったのでダイビングポイントへ。

Cedral

1本目のポイントは、5年前にも潜った「セドラル」。ドリフトダイビングなので潜行ロープはなく、各自が潜行してボート下付近の海底で集合。前回はまだロープなしでの潜行の経験が少なかったため少しもたついたのを憶えているが、すでに263本目なので潜行には慣れている。

透明度は40mほど。さすがダイビングスポットとして有名なコスメル島だけあって、青く光っている海に感動した。

遠くにナースシャークがいた。

この魚はクイーンエンジェルではなくフレンチエンジェルフィッシュ。こちらもカリブ海の固有種で、模様がきれい。

見上げると、かなりの透明度。海面が光っている。

海底にタイマイがいた。

触ることは禁止されているので、できるだけ近寄って写真を撮ってみた。

ホワイトグラントとフレンチグラント(どちらもイサキ科)の群れに遭遇。

カリブ海の魚は本当にカラフルできれい。

もちろん、カリブ海の固有種でもっとも有名なクイーンエンジェルフィッシュにも遭遇した。カリブ海で見られるエンジェルフィッシュの中でも、一番きれいだと思う。

こちらはネズミフグ。ハリセンボンの仲間で、体の模様が面白い。

岩場の下にグリーンモレイというウツボがいた。注意しながら近寄って撮影。

岩場のトンネルを潜ったりするのも楽しい。

フレンチエンジェルフィッシュのペア。

これで1本目のダイビングを終えて水面に浮上。

ダイビングログは以下の通り。

  • 天候:曇り
  • 気温:28℃
  • 水温:27℃
  • 潜水時間:48分
  • 最大深度:23.8m
  • 平均深度:13.8m
  • 透明度:40m

ボートに上がって休憩し、2本目のポイントへ移動。

San Clemente

2本目のポイントは「サンクレメンテ」。ここに潜るのは初めて。

このポイントは先ほどのセドラルよりも岸に近く、水深が浅いので海の中が明るく光っていた。まるで箱庭といった感じの海中風景。

このポイントではワイドレンズを使ってみたので、かなり広い範囲が写っている。マクロよりもワイドが中心になるポイントでは、ワイドレンズを使うと効果的。

周囲が明るいので、まるで水族館の水槽の中にいるような感じがする。こういうのは滅多にできない経験。

遠くをバラクーダが泳いでいた。

岩場の下にいたナースシャーク。

大人しいサメなので、近寄って写真を撮ることができる。

何かが顔を出していたので近寄ってみた。

グリーンモレイでもスポッテッドモレイでもなく、多分普通のウツボだと思う。いや、普通のウツボだったからがっかりというわけではないが。

それにしても、このポイントは本当に明るくてきれい。こんなに明るく光っているポイントは今まで見たことがないような気がする。

明るい海の中をイエローテイルスナッパーの群れが泳いでいた。

名残惜しいが、これでコスメル島でのダイビングが終了。2本目のログは以下の通り。

  • 天候:曇り
  • 気温:28℃
  • 水温:27℃
  • 潜水時間:51分
  • 最大深度:11.2m
  • 平均深度:7.8m
  • 透明度:40m

さすが、コスメル島の海はきれいだった。カンクンには今後もダイビング旅行に来る機会はあるはずなので、まだ潜ってみたい。


タンクを積み込んだ建物へ戻り、器材を洗ってから昼食。5年前と同様に魚料理と鶏肉料理を選べるようになっていて、前回は魚のグリルだったので今回はチキンを選んでみた。ダイビング後は空腹になるので、もちろん完食。ボリュームがあっておいしかった。

昼食後、器材の片づけを行い、ボートで港へ。

午後5時にコスメル島を出発。40分ほどでプラヤ・デル・カルメンに到着した。送迎車に乗り、ホテルゾーンで他の参加者を下ろしてからダウンタウンのホテルへ。「2日後のセノーテダイビングでもよろしくお願いします」と伝えてから、ホテルへ戻った。

パラパス公園

ホテルで少し休憩した後、夕食のために外出してみた。目的地はダウンタウンにある「パラパス公園」で、ここには地元民のためのフードコートがある。ホテルゾーンの食費が高いカンクンにおいて、おそらく最も安く食事ができる場所だと思う。

歩いてパラパス公園へ行くと、かなり賑わっていた。

屋外のテーブルもほぼ満員。地元の人たちと相席できる場所を見つけ、何とか座ることができた。

この日の夕食は肉団子とジャガイモの煮物をご飯に載せたもの、マカロニ入りのスープ、トルティーヤ。値段は全部で50ペソ。味は十分うまい。

ホテルゾーンに宿泊する場合も、滞在中はときどきここで食事するのがおすすめ。庶民の雰囲気を味わえる。

夕食後、公園内を散策してみた。フードコートの外は小さな遊園地になっていて、日曜日ということもあって子供たちで賑わっていた。

遊具も意外と本格的。

逆バンジーもあった。高さは大したことはないが。

そして、この公園で一番驚いたのがこちらのテント。

中を見てみると、なんとスケートリンクだった。建物がテントなので、おそらく期間限定で行われているイベントだと思う。

南国の人にとっては、スケートなんて超絶珍しい体験なんだろう。転びまくっている若者たちを見ていると、なんだか微笑ましい気持ちになってくる。「カンクンのスケートリンク」という予想もしていなかった景色に驚きながら、しばらく見物。

その後、露店のエリアを歩いてみた。

散策の途中、こちらの店でクレープを買ってみた。値段は25ペソ。

クリームとチョコレートとイチゴがたっぷり入った高カロリーのクレープを食べながら、さらに散策。味はもちろんうまい。

カンクンの庶民的な雰囲気を味わうなら、このパラパス公園はおすすめ。ホテルゾーンだけでなく、ダウンタウンにも来てみてほしい。

翌日もダイビングなので、あまり遅くまでは歩き回らずにホテルに戻った。翌日はカンクン沖でのダイビングになる。