キナバル登山旅行に出発する日になった。不安はあるが、何とか登れるだろう。
しかし、出発前に重要な予定がある。この旅行当時(2019年8月)は福岡にある経営大学院に社会人大学院生として通っていて、出発当日もクラスに出席しないといけない。
早朝6時過ぎに高速バスで佐世保を出発し、9時に博多駅前に到着。10時~13時にクラスを受講した。仕事の傍ら予習をしてクラスに臨むのは大変だが、しかし社会人になってからも勉強を続けるのは楽しい。
経営大学院には2016年1月~2018年3月に単科生として通い、2018年4月から本科生、2020年3月に修了して MBA の学位を取得した。今となっては、予習やレポートで死ぬほど大変だったが、一方で充実して楽しかった日々が懐かしい。
クラス終了後、キャナルシティ博多へ移動してモンベルでいくつか登山用品を買い込み、再び博多駅の近くにある経営大学院へ。夕方までロビーで自習を行った。
自習しながら、旅行会社から送られてきている登山のパンフレットを再確認。
登山開始地点の標高が1,867m、目的地の最高地点ロウズピークが標高4,095mなので、高低差は2,228mになる。1泊2日で2,000m以上を登って下りてくることになるわけで、改めて「この山は本当に初心者がもっとも容易に登れる4,000m峰なのか?」と思えてくるが、まあ何とかなるはず。
夕方6時にロビーを出て、福岡空港へ。チャイナエアラインのカウンターでチェックインし、日本を出国。夜9時過ぎに搭乗が始まり、乗り継ぎ地の台北へ出発した。
台北
夜11時前に台北の桃園国際空港に到着。台湾に入国してホテルへ向かう。この日の宿泊先は、翌日のマレーシア行きの便が早朝ということもあり、空港に近いホテルを選んでおいた。
空港内にあるMRTの駅へ移動し、窓口で Easy Card(現地名は悠遊カード)を500元で購入。これは台湾で使えるICカードで、今後も台湾へ行く機会は多いだろうから入手しておいた。カードをかざすだけでMRTに乗れるから便利。
空港からMRTに乗り、ホテル最寄り駅の領航駅へ。乗ったのが23時57分発の最終便で、この時間なので車内はガラガラ。実は運行時刻のことは調べておらず、もう少し遅かったら乗れないところだった。危ない。
0時10分に領航駅に着き、歩いてホテルへ。アパートが立ち並ぶ郊外地区という感じの街中を歩き、途中にあったファミリーマートで飲み物を買ってから、予約していた Douzi Hotel(漢字表記では豆子一家軽旅)に到着した。豆子一家ってどういう意味なんだろう。
部屋は簡素だが、寝るだけなのでこれで十分。トイレとシャワールームは各部屋にはなく共同。
別の階にあるシャワールームへ向かったら、パンツだけのおじさんが階段を歩いていてびっくり。この日は1時過ぎに就寝。
翌日は6時半に起床。7時過ぎにチェックアウトし、ホテルの外観の写真を撮っておいた。
MRTの駅にも近いし、トランジットで台北に1泊するときや早朝出発のときなどにはおすすめのホテル。
早朝なので静かな街中を歩き、領航駅へ。駅周辺はきれいに整備されている。
特に観光地があるような地区でもないので、この駅の周辺を歩くような機会は少ないはず。ちょっと珍しい体験だったかもしれない。
領航駅から空港へ移動。
7時50分に空港に到着した。エアアジアのカウンターでチェックインし、台湾を出国。搭乗まで、こちらのラウンジに滞在することにした。
プライオリティパスを持っていると、世界各地の空港で食事が無料になるのがありがたい。なんだかセレブになった気分。
やがて搭乗の時刻になったので、ラウンジを出てゲートへ。9時40分に搭乗が始まり、10時20分に離陸してマレーシアのコタキナバルへ。
コタキナバル
午後1時過ぎ、コタキナバルに到着した。飛行機からの着陸直前の眺め。
コタキナバルへ来たのは、2008年5月の旅行以来11年ぶり。当時の旅行でもキナバルパーク(登山口付近にある公園)を訪れていて、下山してきたばかりの登山者たちを見て「いつかキナバル山に登りたい」と思ったのを憶えている。11年経って、当時の思いが実現できた。
マレーシアに入国し、10,000円をマレーシアのリンギに両替した。受け取った金額は361リンギで、1リンギは27.7円になる。なお、2008年の旅行の直後に空港のリニューアル工事が行われていて、当時見た タクツー と チエシクイソ は今は存在していない。ちょっと残念という気もしなくはないが。
空港からエアポートタクシーでホテルへ移動。料金は30リンギ。ホテルがあるのはコタキナバル市街の北端に近いセガマ地区で、2008年の旅行のときもこの地区にあるホテルに宿泊している。
こちらが予約していた Qlio Hotel。
部屋は快適で、壁にクジラの絵が描かれているのがいい感じ。
ホテルで少し休憩し、外出してコタキナバルを散策してみた。セガマ地区は4階建ての長屋みたいな建物が並んでいるエリアで、11年ぶりに見ると懐かしい。
11年前に宿泊した RASA SAYANG ホテルは健在だった。かつて宿泊したホテルがそのまま残っているのを見ると、なんだか嬉しい。
セガマ地区を離れて、KKプラザというデパートへ。こちらも、建物内の風景は11年前とほとんど変わってない。
最上階にあるフードコートで昼食にした。注文したのはベジタブルライス(野菜チャーハン)で、値段は8リンギ。
前回の旅行のときは、ここの上の方の階にあるマッサージ店で中澤裕子似のスタッフに施術してもらったのを憶えている。そのマッサージ店はまだ存在していたが、今回の旅行ではその店に入る機会はなかった。これはまた次回。
KKプラザを出て、その南側のエリアにあるセンターポイントという大型ショッピングセンターに入ってみた。ここは先ほどのKKプラザよりも規模が大きい。
センターポイント内にあった店。「かわいい」って、もはや世界共通語なんですね。しかし「Kawaii」ではなく「Cawaii」なのはなぜだろう。
こういう店もあった。ムシムシって、どういう意味なんだろう。まさか湿気が多くて蒸し蒸しするという意味ではないだろうし、「虫虫」あるいは「無視無視」か?
電話をかける際の「もしもし」が外国では「ムシムシ」に聞こえるという話を聞いたことがあるので、もしかしたらそれなんだろうか。わかる人がいたら教えてほしい。
最上階にはイベントホールみたいなスペースがあって、人が多く集まっていた。
ステージで行われていたイベントを見てびっくり。これは日本のアニメをテーマにしたイベントだった。日本でいうところのコミケみたいなものなんだろうか。
いろんなコスプレイヤーたちが登場。眺めていると面白い。
中国の成長と反比例するように日本の影響力は衰退してきたなんてことを言われるが、まだまだ日本ブランドは人気。
ここで撮った動画を載せておく。曲も字幕も日本語だし、現地の人たちにはわからないのでは?
近くで見たコスプレイヤーたち。
亀仙人もいた。
予想外のイベントに遭遇することができ、かなり楽しめた。自分でも幸運だったと思う。
センターポイントを出て、近くにあるマーケットへ。先ほどのセンターポイント内とは雰囲気が大きく変わって、こちらは庶民的な感じ。
外国でマーケット歩くのは楽しい。
もちろんドリアンもたくさん並んでいた。この付近は独特の匂いが立ち込めている。
マーケットから眺めた海。漁船がたくさん停泊していた。
11年前は、このマーケット付近から海沿いに地元民向けの屋台街みたいなエリアが広がっていた。なので今回もそこで夕食にしようと思っていたのだが、かつての屋台街は見事に消えていた。代わりに並んでいたのは、完全に観光客向けの野外レストラン街。
まあ部外者がとやかく言うことでもないので、そのツーリストレストラン街を歩いて通り抜けると、今度はこんな大きなショッピングモールが建っていた。名前は OCEANUS WATERFRONT MALL で、11年前にはなかった建物。
10年以上も経てば、変わらない風景もあれば変わってしまう風景もあるもの。繰り返すが、外国人がとやかく言うことではない。
OCEANUS に入ると、面白いオブジェが並んでいた。姿勢と色合いが斬新で、このショッピングモールのマスコットなんだろうか。
OCEANUS の前は広いテラスになっていて、特に若者が多く集まっていた。そこから見た夕陽。
屋台街がなくなっていたので、どこで夕食にしようかと歩き回っていたところ、CITY FOOD CORNER という店があった。しかしロゴを見ても、CFC という略称は絶対に KFC を意識しているはず。
ここに入り、ナシゴレンとシーフードヌードルを注文してみた。アップルジュースと併せて24.4リンギ。味は十分うまい。
偶然見つけた店だが、一人でも入りやすいし、料理のボリュームもあるし、ここはおすすめ。
まだ街歩きをしたい気もするが、翌日から山登りが始まる。それに備えて夜7時半にホテルに戻り、10時半に就寝。