国内旅行編(徳島 / お松大権現)

牟岐線の阿南駅で下車。今回の目的地は珍日本紀行で紹介されている「お松大権現」で、阿南駅からバスで約40分の場所にある。

ここは大量の招き猫が置かれている神社で、勝負事の神様として有名だという。その光景を見てみたかったので、この機会に訪れることにした。


駅近くから加茂谷行きのバスに乗り、終点で下車。バス停の前にお松大権現がある。鳥居の横にあるのは狛犬ではなく狛猫。大きさは2メートルほど。

まずは本殿に参拝。勝負事の神様ということなので「競馬で儲けてマンションを買えますように」とお願いしてきた。

本殿内にもたくさんの招き猫が置いてある。黒い招き猫は初めて見た。

下の写真はおみくじ箱の上で寝ていた猫。しばらく本物の猫ということに気づかなかった。

この神社の由来については、下でリンクしている「お松大権現公式サイト」の中の「ご由緒」に詳しく記載されている。なかなか悲しい物語があるようなのだが、それがなぜ勝負事の神様になったのか、そのあたりがよくわからない。

ここの祈願方法は、まず招き猫を一体買って家に持ち帰る。そして勝負事が成就または1年が経過した時点で招き猫をもう一体買い、二体あわせて返納するというシステムになっている。つまり神社内の招き猫は永久に増え続けることになるわけで、本殿の周囲も招き猫でいっぱい。

余談だが、このシステムはなんとなくドラえもんの バイバイン を連想させる。

神社内には本物の猫も多い。どうやら「猫の神社だから可愛がってくれるだろう」と思って捨てに来る人が多いらしい。「捨て猫禁止」という張り紙もあり、神社のほうも困っているようだった。

本殿の向かい側に宝物館のような建物があり、この中も招き猫で溢れている。また、ここにはこの神社の由来となった物語が切絵で展示されていた。

もちろん、ここでは各種の御守りや猫グッズも売っている。私はギャンブルに勝つという意味を込めて、ここの財布を買った。

閑散としたところを予想していたのだが、意外にも参拝者は多く、家族連れが次々と車で訪れていた。これだけの招き猫が見られる場所は、おそらく日本でもここだけだと思われるので、猫好きな人は一度訪れてみてほしい。

なお、御霊験の中に「訴訟必勝」というのもあるので、訴えたい人や訴えられている人はここで祈願するといいだろう。

上のリンクが公式サイトだが、”nekogami” というサイト名からはどうしても ねこ神さま を連想してしまう。


神社前からバスに乗り、阿南駅へ。乗客は阿南駅まで私1人だった。阿南駅から普通列車に乗り、徳島に夕方到着。翌日の淡路島方面への高速バスの時刻を調べてから、ホテルへ帰った。

(2004.5.2)