マレーシア旅行記(コタキナバル到着)

午前11時、コタキナバルに到着した。飛行機を降りてターミナルに入ると、周囲は明らかにトレッキング目的の旅行者ばかりとなった。入国審査前のエリアにも各種トレッキングのパンフレットがたくさん置いてある。ここでキナバル公園やラフレシアのパンフレットを入手してから入国審査に向かった。


列に並び、無事にマレーシアに入国した。パスポートに押された入国スタンプには “Permitted to enter and remain in Sabah and West Malaysia” と書かれていて、ボルネオ島北部のサバ州とマレー半島側の西マレーシアしか入国することはできないとなっている。ボルネオ島南部のサラワク州は、見方によっては別の国のような扱いになっていて、サバ州からサラワク州に入るときもパスポートが必要だそうである。詳しい事情は知らないが、歴史的な経緯によりマレーシアの中でもサバ州とサラワク州は「高度な自治権」を持っているらしい。

最初に空港内の両替所でマレーシアの通貨リンギを入手したところ、1リンギは約33円だった。ターミナルの外に出ると、さすがに赤道近くだけあってかなり暑い。

では、これから タクツー でコタキナバル市街へ向かうことにする。

あと、空港で見つけたのがこれ。

しかしねえ、実際に作る前に日本人に確認したらどうなのか。

<追記>

2008年8月にコタキナバル空港がリニューアルされ、すっかり近代的な空港になった。それに合わせて、この「タクツー」と「チエシクイソ」も訂正されてしまったらしい。仕方のないことだが、少し残念という気もする。というわけでこれらの表示は現存していないので、空港で探したりしないように。

空港から10分ほどでコタキナバル市街に到着した。タクシー料金は20リンギ。

タクシーを降りたのはコタキナバル市街の北端に近いセガマ “Segama” 地区にあるショッピングセンター「ウィスマ・ムルデカ」の前。旅行前にインターネットでコタキナバルの安宿について調べたところ、セガマ地区に多く集まっているということだったのでここで降りてみた。

まずは泊まるところを決めないといけない。ウィスマ・ムルデカの横にはハイアットリージェンシーホテルがあるが、そこは通過してセガマ地区に入る。ここには4階建ての長屋のような建物が多く並んでいた。

この長屋のところどころにホテルという表示があり、その中からわりときれいそうだった “HOTEL RASA SAYANG” に入ってみて、値段が1泊55リンギ(約1,800円)ということだったのでここに泊まることにした。

窓がない部屋なので多少の圧迫感はあるが、シャワーはお湯も出るし、エアコンやテレビもあるので、設備は問題ない。わりと簡単に宿泊先を決めることができ、ほっと一安心。

部屋でしばらく休んだ後、コタキナバル市街の散策に出かけることにした。


セガマ地区を出ると「KKプラザ」という4階建てのショッピングセンターがあり、中にはフードコートやインターネット店もある。ここのフードコートで昼食にしてもいいが、せっかくなのでKKプラザの前にあるセントラルマーケットへ行ってみた。かなり大きな市場で、2階に屋台街がある。

ここには地元の人向けの屋台が並んでいて、ご飯におかずを2~3品選ぶというシステムになっている。並んでいる料理を見てもどれが美味いのかよくわからない感じだったので、とりあえず豚肉の煮物と豆腐料理を選んでみた。予想通りひとつの皿に一緒に盛られてしまい、インディカ米のご飯とスープが一緒に渡される。これで値段は100円弱。

味はまあまあ。特に期待していたわけでもないし、こんなものだろう。ちょっと悩んだのが各テーブルに置かれている水(上の写真のピンクの容器)で、これを飲んだらアウトという気がしたので手はつけなかった。まさかミネラルウォーターが入っているとも思えないし、やはり飲まないのが無難だろう。

食後、1階の市場を歩いてみた。

食料品がずらりと並んでいる。地元のレストランもここで仕入れるという市場で、観光客向けという感じではない。すでに昼過ぎということで、ちょっと閑散としていた。

コタキナバル市街は海岸に沿った長さ2キロほどの細長いエリアで、北のほうにセガマ地区、その南にKKプラザとセントラルマーケット、中央部にセンターポイントという大型ショッピングセンター、一番南にワワサンプラザというショッピングセンターがある。

翌日にポーリン温泉、翌々日にキナバル公園を訪れることにしているので、センターポイントの近くにあったツーリストインフォメーションセンターでバス乗り場の場所を聞き、あとは市街を散策してすごした。これは、暑い気候に慣れるためには到着初日はあまり遠出はせずゆっくりと休みながら散策するほうがいいと判断したため。

下の写真はコタキナバル市街の風景。

散策中、ショッピングセンターのKKプラザでちょっと面白い名前の店を見つけたので写真を撮ってみた。

名前は「Dior の美人魚」。アップの写真は、この翌日の朝、まだ店が開いていないときに撮ったもの。さすがに店が開いているときにアップで撮るのは気が引けた。


夕方、海に沈む夕陽を見ようと思い丘の上にあるシグナルヒル展望台へ行くことにした。街中からはわりと近くに見えるが、道路はちょっと遠回りになっているため歩いていくと時間がかかる。ミニバスターミナルの近く、大きなグラウンドの横の道を上っていき、後は表示にしたがって歩いていくと30分ほどで到着した。さすがに歩いてここへ来る人は少ないようで、他の歩行者は途中まったく見なかった。

それほど大きな展望台ではなく、観光客も少ない。ここからはコタキナバル市街と遠くに南シナ海が見渡せる。

ここで少し休んでいると、ちょっとしたにわか雨があり虹を見ることができた。

やがて太陽が海に沈んでいった。かなりきれいな眺め。

熱帯地方は薄明の時間が短いため、日没後は急速に暗くなる。帰りは下り坂なのでそれほど時間はかからず、10分ほどで市街に戻った。


再び市街を散策中、喉が渇いたのでコンビニに入ってこういうジュースを買ってみた。

サセタのナタデココ入りオレンジジヨース。「サセタ」というのがどういう意味かと考えた結果、”SUN STAR” ではないかと思い当たった。しかし無理に日本語を使うことはないと思うのだが。

あと、生活用品を売っている屋台でこういうタオルを見つけたので土産に買ってみた。まあ、定番ですね。

市街の南の方、プロムナードホテル前の海沿いに屋台街がある。そこで夕食を取ることを考えていたが、さすがに歩き疲れたので、そこまで行く気力がなくなってしまった。そのため屋台街は明日以降に行くことにして、この日はホテルに近いショッピングセンターのKKプラザにあるフードコートで夕食にした。

マレーシア料理といえばナシ・ゴレン(焼き飯)とミー・ゴレン(焼きそば)が有名なので、ここではナシ・ゴレンを注文してみた。味は正直言って日本の焼き飯とそう変わらなかったが、安い上にボリュームがあるので、夕食はこれで十分。

この後、もう少し近くを散策し、ホテルに戻った。