香港旅行記(重慶大廈、ビクトリアピーク)

3年半ぶりの香港に出発。香港に滞在するのは5回目だが、今までは他の旅行の際のトランジットとして立ち寄っただけなので、香港だけを目的として訪れるのは初めてになる。3日間の弾丸旅行だが、香港には面白いスポットが多いので楽しみ。


12時45分に福岡空港を出発。LCC の香港エクスプレスに乗るのは今回が初めて。福岡空港に就航してくれたおかげで3連休の弾丸旅行がやりやすくなった。今後は香港に行く機会も増えると思う。

機内は特に狭いという気もしないし、3時間半程度のフライトならまったく問題ない。安く移動できるので旅行者としては LCC はありがたい。午後3時半に香港国際空港に到着。

空港からはエアポートエクスプレスで香港の中心部へ移動した。もう何度も乗っている列車なので、特に迷うこともない。20分ほどで終点のひとつ前の九龍駅に到着した。料金は105香港ドル。

まずは泊まるところを探さないといけないが、香港の安宿といえば言うまでもなく重慶大廈なので、今回もそこへ行くことにしていた。九龍駅から無料のシャトルバスに乗り、ホリデイイン・ゴールデンマイルの前で下車。そこから少し歩くとおなじみの外観が見えてくる。

最初にここに来た2006年当時は「香港に残る最後の魔窟」というイメージ通りの怪しげな建物だったが、今はすっかりきれいになった。

ただし、中に入ると怪しげな外国人たちが大勢歩いている。上のほうの階にゲストハウスが並んでいるが、まずはB座9階に行ってみることにした。ここにはドラマ版「深夜特急」の撮影が行われたことで知られている快楽招待所(Happy Guest House)があり、前回(2014年)にも来たのだが、そのときは閉まっていたので泊まれなかった。一時的な休業か、または閉鎖されたのかが当時はわからなかったので今回も来てみたのだが、やはり閉まっていた。どうやら廃業してしまったらしい。

仕方がないので階段で10階に上がってゲストハウスを探したが、どこも満室。次に8階に下りてみたら Hollywood Guest House に空きがあったので、ここに2泊することにした。2014年もここに泊まったので、できれば別のゲストハウスを見てみたい気持もあったが、もう他の階で探すのが面倒。

部屋はこんな感じで、狭いが壁が白一色なので清潔感がある。宿泊料金は1泊200香港ドル(約3,000円)で、寝るだけならここで十分。無事に泊まるところが見つかり、一安心。

部屋に荷物を置き、外出することにした。エレベーターを待つ間、窓から吹き抜けを見てみたらこんな感じ。前回来たときも思ったが、ブレードランナーみたいで格好いい。

重慶大廈を出て、まずは尖沙咀のほうへ歩いてみることにした。


この日は夜景を見るためにビクトリアピークへ行くことにしているが、尖沙咀からの夜景もなかなかのもの。時計台付近は大勢の観光客が歩いていた。

香港島へのスターフェリー乗り場のほうへ歩いていくと、こういう女性パフォーマーがいた。しばらく眺めていたが、ムーンウォークは見事。もっとも、ムーンウォークがきれいにできなかったらマイケル・ジャクソンのパフォーマンスなんてできないでしょうけど。

では、スターフェリーに乗って香港島へ。フェリーは1階と2階で微妙に料金が違い、行きは2階に乗ってみた(2.7香港ドル)。フェリーに乗っていると、世界一の夜景と言われている香港島の風景が次第に近づいてくる。ちょっとしたクルーズ気分が味わえるし、香港に来たらこのフェリーは乗っておくべき。

香港島に到着し、ビクトリアピークへ移動する前に夕食にした。しかしながら、フェリーターミナル周辺では安そうなレストランが意外と見つからない。そこで、話のネタにもなると思って吉野家に入ってみた。外国で吉野屋に入るのは、これが初めて。

表示は中国語のみだが、メニューの写真に番号が付けられているので外国人でも問題なく注文できる。それを見ると、日本の吉野家では見たことがないメニューがあったので注文してみた。アイスティとのセットで52香港ドル。

プレートに盛ったご飯の上に牛肉と野菜と鶏肉を乗せたものだが、そもそも今まで吉野家では丼しか見たことがなく、プレートを見たのが初めて。私が知らないだけで、日本の吉野家でもプレートを使うことがあるのだろうか。

牛肉と鶏肉を一緒に食べるという初体験の料理だったが、味はもちろんうまい。香港でも吉野家は人気らしく、店内は満員だった。ちょっと変わった体験にもなるし、たまには外国で日本のチェーン店に入るのもお勧め。

夕食後、香港駅近くにあるバスターミナルからビクトリアピーク行きの2階建てバスに乗って山頂へ出発。運賃は9.8香港ドル。

最初はガラガラだったが、市街地で次々と乗客が乗ってきて、最後は満員になった。

市街地を抜けると山頂まで急勾配の山道が続くので、バスはあまりスピードは出ない。しかし景色をゆっくり眺められるので、それはそれで楽しい。

35分ほどで終点に到着し、バスを下りていったん建物内へ。建物を通り抜けて反対側に出ると、有名な夜景スポットがある。

何度見ても、香港の夜景はきれい。この景色を眺めていると、もう溜息しか出ない。日本では「神戸」「函館」「長崎」が日本三大夜景と称しているが、とても香港とは比較にならない。やはり香港の夜景は世界一。

前回の香港滞在時もビクトリアピークに来たが、この夜景は何度見ても素晴らしい。

香港の超定番スポットだが、やはりここには来るべきだと思う。これほどの夜景が見られる場所は世界にもほとんどないはず。

その後、周囲を散策したり、カフェで休憩したり、騙し絵の特設展示コーナー(無料)を見たりして過ごした。さすが有名観光地だけあって、かなりの人出。

ここにはマダムタッソー蝋人形館もあるが、料金が高いので(なんと240香港ドル、約3,500円!)、今回も入らなかった。まだ一度も入ったことがないが、旅行後に調べたら事前にインターネットで購入すればかなり安くなるらしいので、次に香港に来る際は入ってみることにする。

ビクトリアピークからの帰りはピークトラム(ケーブルカー)に乗ってみようと思っていたのだが、乗り場には長大な行列ができていた。これを見てピークトラムは諦め、帰りもバスを使うことにした。バス乗り場にも行列ができていたが、ピークトラムほどではなく、夜9時半に出発。


終点のバスターミナルで下車し、歩いてフェリーターミナルへ。香港島から見た尖沙咀方面の眺め。

帰りのフェリーは、ちょっと安い1階に乗ってみた(2.2香港ドル)。香港島の夜景が次第に遠ざかっていく。

ちょっとしたクルーズを楽しみ、九龍半島側の尖沙咀に戻ってきた。翌日の夜は尖沙咀から夜景を眺めることにしているが、この日もせっかくなので少し歩いたところ観光船が通っていった。

では、そろそろ散策を切り上げてゲストハウスに戻ることにした。重慶大廈の近くには「崇光(そごう)」デパートもあるが、もちろん今ではそごうは経営には関わっておらず、名前が残っているだけ。

ゲストハウスに戻る途中で気が変わり、近くで夜食を食べることにした。これは、ずっと歩き回っていたせいか、ちょっと空腹を感じたため。重慶大廈の近くは夜も賑やか。

いくつか店を見た結果、前回の滞在時にも入ったことにある「潮發」というところを選んだ。これは写真が美味しそうだったため。

しかし「イユダソミソ」「ハワソタミソ」が意味不明。後で考えてみたら、麺は中国語では「ミエン」みたいな発音になるし、「ミソ」は「麺」かもしれない。「ソ」と「ン」の間違いは、外国ではよくあること。

というわけで、店に入って「えびワソタソ麺」を注文した(48香港ドル)。味は十分にうまいし、夜食にはちょうどいい。重慶大廈のゲストハウスに宿泊する際は、この潮發という店はお勧め。

夜11時、散策を終えてゲストハウスに戻った。翌日は今回の香港旅行の主目的地、萬佛寺と慈雲閣へ行くことにしている。