
タイ旅行最終日。この日の深夜の便でバンコクを出発することになる。
今回の旅行は地獄寺めぐりが主な目的だが、最後は地獄寺ではなくバンコク郊外のワットサムプランという寺院へ行ってみた。
ここはピンクの塔に龍が巻き付いているという非常に独特の外観をした寺院で、龍の体内を通って頂上まで登ることができる。珍しい体験だと思うので、今回最後の目的地に選んでみた。
朝7時半に起床。ホテルをチェックアウトし、夜まで荷物を預かってもらうことにしてBTSプンナウィティ駅へ。
窓口で1日券(150バーツ)を買い、まずはサイアム駅へ。サイアムパラゴンに立ち寄ってフードコートで朝食にしてから(クリスピードーナツ3個99バーツ、マンゴーヨーグルトスムージー75バーツ)、BTSでサイアム駅からバンワー駅へ。
バンワー駅はBTSシーロム線の終点になる駅で、ここでメトロのブルーラインに乗り換えてラックソーン駅へ。

ラックソーン駅はブルーラインの終点。駅周辺を見ると、郊外の住宅地という感じで高層マンションが並んでいる。観光客はあまり来ないエリアかもしれない。

最寄り駅といっても歩いて行けるような距離ではないので、ここからワットサムプランまではタクシーで移動。高架駅から地上に下りると、バス乗り場とタクシー乗り場があった。

客待ちしていたタクシーに乗り、ワットサムプランへ。ラックソーン駅からの距離は約24キロだが、渋滞していたため1時間ちょっとかかって到着した。タクシー料金は215バーツ。
寺院の入口には、大きな2体の龍がいる。近くで見ると、かなりの迫力。

では、この2本の大木の間を通り抜けて寺院へ。かつての御神木なんでしょうかね。

歩いていくと、露店の向こうにピンクの塔が見えてきた。

この寺院の名物といえる、龍が巻き付いた塔に到着。通称「ドラゴンタワー」というピンクの塔。

いやー、こんな変わった形の塔は初めて見た。ピンクの塔だけでも珍しいというのに、龍が螺旋状に巻き付くという発想はなかなか出てこないはず。

近寄って、塔を見上げてみた。塔の高さは約80メートルで、これは仏陀が入滅した80歳に合わせてあるそう。龍の長さは約300メートルということだった。

この龍の体内が通路になっているわけだが、まずは塔に入る前に周辺を散策してみた。銀色の地球やら水を吐く龍やら、面白いオブジェがいっぱい。


前国王夫妻と現国王夫妻の肖像画も並んでいた。

さらに塔の周辺には世界各国の国旗が並んでいたので、日本の国旗を探してみたらタイ国旗の隣にあった。

寺院建設時に寄進した信者たちの手形だそうだが、不謹慎ながら「怪談新耳袋」を連想してしまった。

この露店で供え物が売られていたので、購入しておくことにした(20バーツ)。「大龍に願うために名前を書いて花を持ってください」と日本語で書かれていて、塔の上で供えるものらしい。

供え物の赤い布地部分に名前を書き、靴を脱いで建物の中へ。

中に入るとまず見えるのが、鏡張りになった柱に囲まれた神像(本尊か?)。おそらく、塔のちょうど中心に安置されていると思う。金箔が貼られていて、近くでは写真は撮らなかった。

壁際にも金色の仏像が並んでいる。

では、この階段を上がってドラゴンタワーの頂上へ向かうことにする。

ここから先が龍の体内。

体内の通路はこんな感じ。コンクリートむき出しで、ちょっと殺風景かも。

前述の通り、ここに入る際に靴を脱いでいるので、この通路は靴下の状態で歩くことになる。きれいにに清掃はされているものの、さすがに多少は汚れが付くことになるので気になる人は靴下の替えを持参するほうがいいかもしれない。

通路に階段はなく、緩やかなスロープを歩いて先へ進む。途中に外を眺められるような窓もないので、自分がどこまで上がってきたのかはよくわからない。ところどころに置かれている扇風機は、おそらく通路内の換気が目的。

ちなみにこのワットサムプランという寺院だが、創始者の僧侶がかつて不祥事を起こし、放置されていた時期があったという。その当時はこの通路も荒廃し、コウモリが棲み付いてGとネズミの巣になっていたらしい。

今は観光スポットとしても人気の寺院に返り咲いているが、そんな荒れた状態からよくここまで回復したものだと思う。

なお、僧侶の不祥事についてはここでは触れない。ネット検索すればすぐに見つかるので、知りたい人は調べてほしい。
ということを考えながらスロープを上がり、最上部に到着した。

通路を出ると、風が通り抜けて涼しい。

窓から外を眺めると、龍の鱗が見える。

周囲の眺め。バンコク郊外なので高い建物がなく、広々とした景色が眺められる。

寺院内にあるビッグブッダ(大仏)も見下ろせた。ここは後で行ってみる予定。

さらに階段を上がって上の階へ。

中心にあったのが、こちらの大きな木のオブジェ。金箔が貼られているし、世界樹を表現しているんでしょうかね。


こういう顔出し看板もあった。書かれている言葉は「I give all loves to all people around the world, to be happy, to have money.」。最後の「お金持ちに」というのが世俗的でいいですね。

この階段を上がって屋上へ。

屋上からは、屋根の上にいる緑龍と金龍が見える。ちょっと調べてみたところ、緑龍は調和を表しており家庭の円満など、金龍は財や出世を表しており金運を願う存在だそう。


見上げると、塔に巻き付いている龍の頭。さすがに巨大。

龍の顎の下には、祭壇みたいな場所が作られていて僧侶が座っていた。

龍の口の下にある髭は、かなり誇張して作られていた。

塔の麓と同様、頂上にも世界各国の国旗が並んでいた。もちろん日本の国旗も。

祭壇に上がり、麓の露店で買っておいた供え物を奉納して参拝。さらに50バーツを寄付。近くに僧侶もいたし、ここでは写真は撮っていない。
祭壇を下り、続いて龍の頭の下に作られている展望所みたいな区画へ。地元の人たちに混じって仏像に参拝。

龍の顎の下には、あの有名な逆鱗があるはず。と思って探してみたのだが、それらしい鱗が見つからない。まさか、逆鱗が省略されてるなんてことはなさそうに思えるのだが。

逆鱗とは顎の下に1枚だけ逆さに生えている鱗で、ここに触ると龍が怒り狂うことが「逆鱗に触れる」の語源。もっとも「逆鱗に触れる」の由来などは誰もが知っているだろうから、特に自慢げに話すことでもない。
逆鱗を探しながら、周囲ののどかな景色をを眺めてみた。


もしかしたら、これは髭ではなく逆鱗の誇張表現なんだろうか。さすがにそれはないと思うが。

逆鱗はよくわからなかったものの、龍の頭は迫力があるし、周囲の眺めもきれい。塔の頂上は、なかなか楽しめる場所だった。
しばらく景色を眺めた後、階段を下りて下の階へ。こちらの神像は Gilded Rahu となっていた。Rahu とは「太陽をのみこむヒンドゥ教の悪魔」だそう。

「Will have a strong body.」と書かれていたので、強くなりたい人はぜひドラゴンタワーへ。
では、これで塔を下りることにする。

螺旋階段ならともかく、螺旋状のスロープを歩く機会はそうはないと思う。珍しい体験を楽しみながら地上に着いた。

最後に、鏡張りの柱に囲まれた神像に参拝。

これでドラゴンタワーの探索を終え、外に出た。見上げると、ピンクの塔に巻き付く龍の姿。

こういう景色は、他ではなかなか見られないと思う。
しばらく、塔の周辺を散策。


龍の足もしっかりと作られている。細かいところにも手抜きがないのは嬉しい。


この人は何者なんだろう。最初は「人夫さん?」と思ったが、両側に持っているのは金と銀の釣鐘(だと思う)だし、もしかしたら聖人なんだろうか。

このワットサムプランという寺院、ドラゴンタワーが有名だが敷地は意外と広い。遊歩道のような道が作られているので、歩いてみることにした。その途中に眺めたドラゴンタワー。

巨象のオブジェには感動。よくできている。

この遊歩道、かなり曲がりくねっているので歩く距離は意外と長い。竹藪の向こうに見えている道へなかなか行けなかったりするが、それも迷路みたいで面白い。設計が見事。

ウサギの石像にはびっくり。「不思議の国のアリス?」なんてことを思ったが、これも神像なんだろうか。

車輪を回しながら進む人たち。どういう意味があるんだろう。

面白いオブジェには慣れていたつもりだったが、さすがにここでイルカを見ることになるとは思わなかった。

台の上に横たわっている人もいた。聖人なんだろうか。

と思ったら顔がこんなことに。おそらくこれ「口が針のように小さくなり、食べ物が通らなくなって飢えに苦しむ」という地獄の責め苦の一種という気がする。ということは、横たわっているのは亡者。

塔の周囲を曲がりくねった遊歩道が続いているので、ところどころでドラゴンタワーが見える。この演出も面白い。

さっきまで、あの場所にいたんですねえ。

曲がりくねった遊歩道を歩いていくと、ドラゴンタワーの前に戻ってきた。こちらの露店でアイスクリームを買って休憩。値段は20バーツ。

このソフトクリーム、味はうまいが非常に溶けやすいので、あっという間に手がベタベタ。

いったんトイレに行って手を洗い、寺院内の散策を再開。
先ほどの遊歩道とは別の道を歩いていくと、大きな亀がいた。

口のところから中に入ることができる。

内部には、各種展示品が並んでいた。

2階に上がる螺旋階段もあったものの、残念ながら上の階は立入禁止。
この円形プールの中央にあるのは船のオブジェだろうか。と思ったら、これは仏足石だった。

口から入ったのだから出口は肛門の形なのかと思ったが、そこまで凝ってなくて普通の出口。

亀の体内から出て歩いていくと、見事な孔雀がいた。羽根が建物と一体化しているし、これはすごい。

寺院敷地内の端にあったのが、こちらの観音像。

金色の観音像に参拝。

観音像のところから見たドラゴンタワーの遠望。

あと、この寺院内で見ていないのはビッグブッダ(大仏)だけ。大仏は建物の屋上階にあり、この建物の入口がちょっとわかりにくいので、最初は場所を探すのに時間がかかった。
階段を見つけて上がっていくと、目の前に金色に光っている大仏が現れる。蓮華座も凝っていて見事。

ただ、この時間帯はちょうど逆光になっていて、正面から見ると非常にまぶしい。この大仏は午前中のほうがきれいに見えるはず。
まぶしくて目が疲れたので、隣の建物に避難。この中も壁画がきれいだったり坊さんが並んでいたり、なかなか面白い。


大仏の横から眺めたドラゴンタワー。

ちょうど大仏の頭の向こう側に太陽が来るようなアングルで写真を撮ってみた。

やはりこの大仏、きれいな写真を撮るためには午前中に来るほうがいいと思う。
大仏の周辺をしばらく歩いた後、建物を下りてドラゴンタワーへ。これで寺院内を一通り見たので、塔の周りを少し歩いてからバンコク市街へ戻ることにした。
その前に、この露店でカットマンゴー(25バーツ)を買って休憩。

このワットサムプランという寺院、地獄寺ではないがドラゴンタワーの他にも大仏など様々な見どころがあって面白かった。バンコク市街からも近いし、旅行の際は訪問してみてほしい。
大通りに出ると、バス停があったので帰りはバスを利用しようかとも思ったが、どこへ行く路線なのかわからない。しばらく待ってもバスは来ないので、来た時と同様タクシーに乗ることにした。

流しのタクシーはわりと頻繁に通っているので、そんなに待たずに乗ることができた。来た時と違って帰りは渋滞が少なく、所要時間は45分ほど。ラックソーン駅まで235バーツだった。
ラックソーン駅からメトロとBTSを乗り継いでサイアム駅へ。
サイアム駅で下りると、サイアムパラゴンの前の広場で音楽フェスが行われているらしく、大音響で音楽が聞こえてくる。

サイアム駅からもフェスの様子が見えるので、曲を聴くために滞留している乗客が多く、プラットホームはかなりの混雑。

しばらく眺めた後、サイアムパラゴンのフードコートへ。今回の旅行でおなじみの食事風景。

注文したのはタイシュリンプフライドライス(138バーツ)。食後にアイスコーヒー(45バーツ)を飲み、これでサイアムパラゴン最後の夕食が終了。
このフードコートはクレジットカードが問題なく使えるし、いろんな料理が味わえるのでバンコクでの手軽な食事場所としておすすめ。巨大なサイアムパラゴンを歩くのも楽しめるはず。
サイアム駅からBTSでプンナウィティ駅へ。ホテルで預けていた荷物を受け取り、再びプンナウィティ駅からパヤータイ駅へ。ここからエアポートレイルリンクに乗り換え、スワンナプーム空港へ移動した。

タイ航空のカウンターでチェックインを行い、タイを出国。搭乗まで、こちらのミラクルラウンジで休憩。

プライオリティパスを持っていると空港での食事が無料になるのが助かる。先ほどフードコートでフライドライスしか食べなかったのは、こちらでも食事ができるため。
日付が変わったころラウンジを出て、搭乗ゲートへ。深夜1時半にバンコクを出発し、翌日の朝8時半に福岡空港に帰着した。地獄寺めぐりがメインの目的だったタイ旅行は、これで終了。
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