ネパール旅行記(カトマンドゥ / スワヤンブナート)

キャンセルになったマウンテンフライトの日付変更を行うため、いったんタクシーでタメル地区へ戻った。

チケットを購入した旅行店 “ASAHI TRECKS & EXPEDITION” に入ると「マウンテンフライトはどうだった?」と聞かれたので、キャンセルになったと言うと慣れた感じで日付の変更を行ってくれた。ガイドブックに記載されている通り、フライトキャンセルは日常茶飯事らしい。

翌日の早朝にポカラに移動するので、チケットはネパールを離れる日の朝に変更してもらった。この日が最後のチャンスになる。


この後、町から2キロほど西にあるスワヤンブナートという寺院へ行くことにした。タメル地区から西へ向かって歩く。

喧騒に満ちたタメル地区を離れると、わりとのどかな道が続く。やがて遠くにスワヤンブナートのストゥーパが見えてきた。(赤い矢印)

タメル地区から30分ほどでスワヤンブナートの門の前に到着した。緩やかな上り坂が続いたの少し疲れたが、しかし途中ずっとのどかな風景を眺めることができたので楽しかった。このスワヤンブナートへはタクシーで訪れる観光客が多いと思うが、時間があればタメル地区から歩いてみてほしい。

では、門の中に入る。この寺院は小高い丘の上にあり、ここから階段が続いている。そして、この階段がとにかく急なことで有名になっている。下から見上げると途中から次第に傾斜が急になっていくのがわかる。

上っていると、なんだか後ろから引っ張られているような錯覚に陥る。

なお、この階段の途中にはところどころに物乞いの人たちが座っている。右上の写真の端に写っている老婆も、その一人。

ようやく階段の頂上に到着した。頂上の少し前にチケット売り場があり、外国人観光客はここでチケットを買う必要がある。値段は50ルピー。

これがスワヤンブナートのストゥーパ。ボダナートと同様にヒンドゥ教ではなくチベット仏教の寺院で、白いドームの上にストゥーパが建っているところなどボダナートの小型版という感じ。四方に描かれたブッダの目が下界を見下ろしている。

ぢるぢる旅行記ネパール編 にも書かれている通り、下界を見下ろしているだけで特に民衆を救おうとはしていないところがポイント。

下の写真がスワヤンブナートからの眺め。丘の上の寺院なのでカトマンドゥ盆地が一望できる。

カトマンドゥ盆地は3万年前は湖だったそうで、このスワヤンブナートがある丘は小さな島だったという。現在でも、早朝に盆地が霧に覆われたときはかつて湖だったときのような風景が見られるということだった。

ストゥーパの近く、ちょっと煙が立ちこめた場所で多くの人たちが体を地面に投げ出すチベット仏教式の参拝をしていた。私も、ここではたくさん並んでいるマニ車をぐるぐると回してきた。

この後、寺院内を散策してみた。丘の上ということもあってそれほど広くはなく、歩いているとすぐに一周してしまう。土産物店なども何軒かあるが、しつこい物売りがいるというわけでもなく落ち着いて歩き回ることができた。

「ぢるぢる旅行記ネパール編」によると、山野一・ねこぢる夫妻はここでヒンドゥ教徒でありながら日本の新興宗教団体から学費をもらっている自称ガイドに出会っているが、私はそういう怪しげなガイドはまったく見なかった。

では、そろそろ下りることにする。

こういう急な階段は上るときよりも下りるときのほうが気を付けないといけない。土産物売りに声をかけられながら、何とか無事に下まで降りた。

階段の登り口のあたりはちょっとした広場のようになっていて、地元の人たちも多く座っている。彼らに混じって少し休んだ後、タメル地区へ戻ることにした。付近に待機しているタクシー運転手が何人も声をかけてくるが、来たときと同様に歩いてタメル地区へ戻った。

この後、タメル地区の南にある「ダルバール広場」を散策した後、ゲストハウスに戻った。このダルバール広場については、ポカラからカトマンドゥへ戻ってきた日の午後にも歩いてみたのでそちらのページで紹介することにする。