マダガスカル旅行記(バンコク編 / チャオメータプティム)

ドンムアン空港内のカフェで軽食を取った後、タクシーでモーチット駅へ移動した。ここからスカイトレインに乗り、サイアム駅で乗り換えてプルンチット駅で下車。

この駅の近くに今回の旅行最後の目的地「チャオメータプティム(Chao Mae Tuptim)」がある。

ここもワットプートウドムと同様に珍寺大道場で紹介されているスポットで、興味があったので行ってみることにしていた。


駅から少し歩いたところに「スイスホテル・ナイラートパーク・バンコク」という高級ホテルがある。このホテル内の一画に、目指す目的地がある。

詳しい場所がわからなかったので、ホテルの周囲を歩き回ってみてようやく見つけることができた。”Soi Tonson” という通りの突き当たりにホテルの裏口があり、ここから敷地内に入ってすぐのところにあった。

警備員らしい人に「すみません、ちょっと入りたいんですが」という感じで会釈して中に入ると、目的地が見えてくる。

これがチャオメータプティムの風景。タイ版の道祖神なのだが、しかしインパクトのある風景だと思う。奉納された男根の数は数百本、あるいは数千本だろうか。大きさや材質は様々で、高級そうな石造りや、ステンレス製のものまである。色は、なぜか赤く塗られたものが多い。

男根の間をしばらく散策してみた。このような民間信仰はおそらく世界中にあるものと思うが、日本以外でこういう場所を見たのはこれが初めてという気がする。部外者にはとっては珍スポットだが、これらを奉納した人たちはやはり切実な願いがあったのだろう。

それにしても、あまりにも男根がたくさんあるので庭灯までちんこに見えてしまうという罠。

木に寄り添っているかわいらしい男根と、表面がビー玉のようなもので覆われた派手な男根。

こちらが本尊だろうか。ロウソクに火がついていることから、直前に誰かが来たのだろう。ここで参拝している姿を見てみたいものだ。

ここにあった奉納品の中で、もっともインパクトがあったのがこれ。足の生えた2体のちんこ星人で、さらにちんこがあるという優れもの。私も今まで各地の秘宝館や秘宝スポットを見てきたが、こんなすごいものは今まで見たことがない。これを作った人の発想力には脱帽する。

この旅行から約10年後、この男根星人の正体が判明した。名前は「ティンティナブラム」だそうで、なんとこれは古代ローマの魔よけ&お守りらしい。映画「テルマエロマエ」にも登場していたそうで、以下のサイトを見て正体を知ったときは自分もひっくり返るほど驚かされた。

貴重な情報を教えてくれた深沢かまきりさんに感謝。

30分ほど散策してからチャオメータプティムを後にした。それほど広くはないが、しかし予想以上に迫力のある場所だった。バンコクでは時間があれば立ち寄ってみてほしい。私も、世界各地でこういう道祖神を見て回りたいものだ。

(2021年8月 追記)

2016年にチャオメータプティムがあった高級ホテルがナイラートグループから別の事業者に売却され、ホテル跡地は総合病院を含むウェルネスセンターになっているようです。チャオメータプティムは近くの公園に移転しているそうですが、奉納されていた男根は数が少なくなっているという情報もあります。このページを見てチャオメータプティムに興味を持った人は、ネットで最新の情報を調べてから訪問してください。

スカイトレインでサイアム駅へ戻り、マーブンクローンセンターのフードコートで食事をした後、タイ東急などを散策してみた。このとき、2005年の旅行時に見たスナック菓子 ひつくおよきり を探したが、残念ながら見つからなかった。すでに製造終了になったのかもしれない。

その後、散策を終えてスカイトレインでオンヌット駅へ移動し、ここからタクシーでホテルへ。夜10時にホテルに帰着した。


翌日は朝5時半に起床し、6時にホテルのシャトルサービスで空港へ移動した。キャセイパシフィック航空のカウンターでチェックインを行い、タイを出国。来た時と同様に香港と台北を経由し、丸1日かけて福岡へ戻った。

今回は、マダガスカルはもちろんだが帰りにトランジットで滞在したバンコクで見たワットプートウドムも含めて、かなり濃い旅行だったと思う。いつかまた、マダガスカルとワットプートウドムを再訪したいものだ。


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