マレーシア旅行記(ゲンティン・ハイランド)

クアラルンプールの郊外にいくつかの高原リゾートが点在している。ゲンティン・ハイランド、フレイザーズ・ヒル、キャメロン・ハイランドなどが有名どころで、今回はその中で最大規模というゲンティン・ハイランドへ行ってみることにした。

テーマパークを見てみたいというのもあるが、実は近くにかなり変わった寺があるという情報を得ていたことがゲンティン・ハイランドへ行くことにした目的になる。


8時半に起床し、9時過ぎにホテルを出た。ホテルがあるチャイナタウンの近くにプドゥラヤ・バスターミナルがあり、ここからゲンティン・ハイランド行きのバス「ゲンティン・エクスプレス」が出ているということなので、まずはバスターミナルへ行ってみることにした。

歩いて10分ほどで到着したが、なんだか建物が廃墟のようになっている。近くにたむろしていたタクシーの運転手に聞いたところ、どうやらバスターミナルは改修中らしく現在は一時的に使われていないということだった。今回の旅行は図書館で借りた「地球の歩き方2007-2008年版」を参考にしたのだが、最新版ではなかったため情報が古かったらしい。

ゲンティン・ハイランド行きのバスは、このバスターミナルの他にKLセントラル駅前からも出ているということなので、そちらから乗ることにした。LRTで移動し、バス乗り場へ行くといくつかのチケット売り場が並んでいる。

ここでゲンティン・ハイランドへのチケットを購入しようとしたところ、バスは全席指定で、すでに午後3時半の便まで空席がないということだった。この日は土曜日なので出かける人は多いとは思っていたものの、まさかこれほどとは考えていなかったため予想以上の人気ぶりに驚かされた。

こういう場合、日数に余裕のある旅行なら翌日に延期するのだが、今回は日数がないため仕方なく行きはタクシーを利用することにした。駅構内にあるタクシーカウンターでゲンティン・ハイランドまでの料金を聞いたところ90リンギということだった。ここでタクシーチケットを買わず、駅を出て流しのタクシーに乗ればもっと安く行けるような気もするが、交渉が面倒だったのでここから乗ることにした。

タクシーチケットをもらってタクシー乗り場へ行き、チケットを渡して乗り込んだ。10時半にKLセントラル駅前を出発。

タクシーの中で印象に残っているのがこの注意書き。「いちゃつくな」という意味だろうか。

途中の道路もよく整備されていて、移動は快適だった。約40分でゲンティン・ハイランドへのロープウェイ「スカイウェイ」乗り場の建物に到着した。

まずはバス乗り場へ行き、帰りのバスのチケットを購入した。移動に90リンギもかかったので、帰りもタクシーを使うわけにはいかない。バスは30分おきくらいの運行で、夕方5時半のチケットを買うことができた。料金は4.3リンギで、タクシーの20分の1以下。

ゲンティン・ハイランドは山の上にあり、麓の乗り場からロープウェイで行くことになる。早速チケットを買おうとしたところ、この日は強風のためロープウェイは動いておらず、代行バスが運行されているということだった。ロープウェイからの景色を眺めることができないのは残念だが、仕方がない。

ロープウェイ料金と同じ5リンギで代行バスのチケットを買い、大型バスで山の上に向かう。ずっと上り坂なのでスピードが出ず、約30分かかって12時前にゲンティン・ハイランドに到着した。


ゲンティン・ハイランドへ来たのはもちろん初めてで、かなり規模の大きい高原リゾートということは事前に調べていた。しかしながら実際に来て見ると規模は予想以上だった。バスを降り、少し歩くと巨大なエントランスホールがある。そこに置いてあったゲンティン・ハイランドの模型。

広い遊園地の周りをホテルなどの建物が囲んでいるような形になっている。建物もとにかく規模が大きく、ルートをしっかりと記憶しながら歩かないと元の場所に戻る方法がわからなくなるほど。

ますは屋内遊園地を歩いてみた。土曜日ということもあると思うが、とにかく人が多い。

主な風景を下に載せておく。屋外遊園地のジェットコースターが途中で屋内にも入ってきていて、ときどき轟音を立てながら走り去っていく。船の船頭はよくできた人形で、近くに来るまで人形ということに気づかなかった。あと自由の女神ネタも目立っている。

ここで撮った動画を下に載せておく。

それにしても、こんな巨大なリゾートとは予想していなかったので周囲の雰囲気には圧倒される。まさに別世界という感じ。

世界各国の料理が並んでいるフードコートで昼食にして、さらに歩いてみた。下の写真は FIRST WORLD というホテルで、まるでレゴブロックでできているような外観が面白い。今回はゲンティン・ハイランドは日帰りだが、いつかこういうリゾートホテルに泊まってみたいものだ。

屋外遊園地の遠望。今回は時間がなくて遊園地には入っていないが、内容はかなり充実しているようだった。

館内で行われていたイベント。ステージの前はかなりの人だかりができていた。出演していたのはいずれも地元のアマチュア集団だったが、なかなか面白かった。

土産物店で見つけたのがこれ。このNHKのキャラクターは台湾でも見かけたが、どーもくんはアジアで人気なのだろうか。

どこも近代的な施設にあふれているゲンティン・ハイランドだが、ときどきこういうものも置いてあったりする。しかしリゾート地で体重を量る目的がよくわからない。しばらく眺めていたが、ここに乗る人は見かけなかった。

今回この場所へ来たのは近くにある珍寺を見ることが目的で、このゲンティン・ハイランド自体はもともと中継地点という気持しかなかった。この寺のことを知らなかったら、おそらく今回ゲンティン・ハイランドへ来ることもなかったと思うが、しかしながら来てみると想像以上の規模と人気ぶりに驚かされた。クアラルンプール郊外にこんな巨大なリゾートがあったのかという感じで、今回は見なかったがカジノもあるということだし、ここなら数日滞在しても楽しめると思う。いつか、ゆっくりと滞在したいものだ。

では本来の目的である珍寺へ行くわけだが、実は麓のロープウェイ乗り場からバスでゲンティン・ハイランドへ移動したときに寺の門が見えたので、場所はわかっていた。しかしながら寺へ行くバスはなさそうだし、結局はタクシーを使うことにした。タクシー乗り場で「近くにある中国寺院」と伝え、山の中腹にある珍寺に向かって出発した。