国内旅行編(栃木 / 大谷資料館)

栃木旅行最後の目的地は大谷石の資料館。石を切り出した後の地下空間の風景を見るのが楽しみ。

私は地元の人間ではないので最初は「おおたにいし」と思っていたが、正しい読み方は「おおやいし」。まあ、同様に間違って読んでいる人は日本に多いはず。


宇都宮駅前からバスで約20分。バスを下りて資料館のほうへ歩いていくと、岩肌に穴が開いている景色が見えてくる。

おそらく、切り出しやすい石なのだろう。この訪問の1年後、2015年のアルメニア旅行でフンゾレスク渓谷を訪れた際、ここの眺めを思い出した。

やがて資料館に到着した。予想以上に広いエントランスにびっくり。

エントランスから資料館の建物まで、少し歩くことになる。直線状に切られた岩山の眺めが面白い。

では、料金を払って中に入る。いきなり目の前に広がる広大な地下空間に感動。

以下、地下空間の風景を並べておく。写っている人間と比べて、空間の大きさがわかると思う。

まさに地下宮殿という感じ。深さ30メートル、広さ20,000平方メートルだそう。

真上を見上げると、正方形の穴が開いていた。正方形の角度がずらしてあるが、なんでこんな幾何学的な掘り方をしたんだろう。

穴から差し込む光がスポットライトみたいできれい。

ここには石筍ができていた。大谷石は石灰岩ではないと思うが、同じような原理で成長したものだと思う。

岩の表面に入っていた切込み。「柔らかく加工がしやすいことから、古くから外壁や土蔵などの建材として使用されてきた」という特徴がよくわかる。

ただ、さすがに地下空間をそのまま見せるだけでは面白くないと考えたのか、様々な色でライトアップされた区画もあった。こちらは緑色の光。

光の色が変化していくライトアップ。眺めているときれい。

地下空間内は高低差もあって、歩いているとダンジョンみたいで面白い。

高いところから見下ろすと、より地下空間の広大さが体感できる。

切り出された大谷石が並んでいるエリアもあった。建物の外壁に使われることが多い石だったそうなので、並んでいるのも石板がほとんど。

これらの穴は、外の植物を通して光が差し込んでいた。緑色がかった光が幻想的。

ただ地下空間内を歩くだけではあるのだが、しかし楽しかった。こういう独特の空間を見ることができる場所は、日本にも少ないと思う。

名残惜しいが、地下空間を出て資料館の建物へ。

2022年11月、大谷資料館でこういうイベントが行われた。ファンとしては興味があったものの、見に行けなかったのが残念。

「水もどき」風おいしい水なんて入手したかったなあ。

土産物コーナーを見てから、これで宇都宮へ戻ることにした。北関東でもメジャーな観光地だと思うが、地下空間の雰囲気はなかなかいい。ダンジョンを探索するのが好きな人にはおすすめ。


バスで宇都宮駅に戻り、今回の栃木旅行最後の物件としてこちらの石像を見に行ってみた。九州の人間が宇都宮と聞いて連想するのは、やはり餃子。餃子像のモチーフは「餃子の皮に包まれたビーナス」だそう。

しかし隣のカエルは何なんだろう。

駅の中にずらりと並んでいる餃子専門店で餃子を食べ、宇都宮からJRの普通列車を乗り継いで品川へ。ここで京急に乗り換えて羽田空港へ移動し、長崎へ戻った。なかなか行く機会のない北関東への旅行は、これで終了。

(2014.7.21)


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