タイ旅行記(ワットパーラックローイ – 2)

では、佃煮にするほど大量に並んでいる地獄風景の中へ。

しかしまあ、大げさにいえば足の踏み場もないというか、本当にものすごい量。そして、そのすべての地獄風景は血みどろぶりが素晴らしい。ローラーで潰されたり木の棒を突き刺されたり縦に真っ二つにされたり火で焼かれたり手首を切られたり内臓を食われたり、亡者が実にバラエティ豊かに責められている。

以下、ここで見た風景を並べておく。地獄内は赤と肌色のオンパレード。

これはお見事!!!

本当に、よくこんな場面を考えたものだ。串刺しなどはまるで串焼きのように交互に並べられているし、斧で叩き割る場面は頭のひしゃげ方がリアル。縦に真っ二つにしたら腸が飛び出すところなどは、もう最高だ。

しかし、これだけ作れば普通の人ならもうアイディアが枯渇してしまいそうな感じがする。今でもまだ責め苦を思いつくたびに作り続けているとすれば、長編ミステリを年10作以上のペースで書いたという内田康夫並みの濫造…いや多才ぶり。

こちらは大鍋の中に追い立てられる亡者たちと大鍋の中。異様に細長い手足が特徴的。大鍋に首を突っ込んでいる亡者は陰嚢象皮病なんでしょうかね。あるいは何か別の責め苦で巨大化したのか。

生首を持つ獄卒と、生首のなる木。これは今までタイの地獄寺では見たことがないので、かなり新鮮に感じた。生首を持つ獄卒がニヤッと笑みを見せているところが面白い。地面には生首の2段重ねなんていう斬新な物件も置かれている。

ここの地獄の中で一番唖然としたのこれ。集団首吊りという、非常にコメントしづらい風景になっている。もっとも、2人はロープが首から外れているので、獄卒が7人を吊るして運んでいるうちに5人はロープが首に巻きついてしまったということなのかもしれない。それにしても悪趣味。

こちらは裸の男女が並んで座っているという風景。足を肩に乗せたりしてじゃれあっているようにも見えるし、なんだか楽しそう。これのどこが地獄風景なのかわからない。

地獄エリアの一画には、こんな建物がある。早速入ってみた。

屋内には少しほこりをかぶった展示物が並んでいた。屋外にある大量のオブジェよりも薄汚いのはどういうことだと思ったが、きっと屋外は頻繁に清掃されているということなんだろう。

かなりたくさんの写真を載せてみたが、これでも大量に並んでいる地獄風景のごく一部でしかない。全部を見たい人は直接訪れてもらうしかないが、あまりのカオスぶりにきっと言葉を無くすはず。

なお、このエリアには動くアトラクションもある。なぜか骸骨や犬や猿がバンドを結成していて、特に地獄とは関係なさそうな風景にもものすごく感動したのだが、その動画は後のページに載せることにする。