インド旅行記(シェイ・ゴンパ)

レーの郊外にゴンパ(チベット仏教の僧院)が点在している。翌日は1日かけてゴンパめぐりをやることにしているが、この日も少し時間があるのでバスで1ヶ所だけゴンパへ行ってみることにした。ただ、ティクセ・ゴンパへ行くつもりだったが、勘違いによりシェイ・ゴンパを見ることになった。


バスセンターはレーの町外れにあるが、レー自体がそれほど大きな町ではないので、とりあえず南のほうに歩いていけばバスがたくさん停まっているエリアが見えてくる。ただ、どのバスにも行き先表示がまったくないのでどれに乗ればいいのかが分からない。これについては運転手か現地の人に聞くしかなく、何人かに聞いてサクティ方面行きのバスを見つけることができた。

乗り込んだときはガラガラだったが、次第に乗客が集まってきて3時半すぎに出発した。バスの中で待っていた時間は30分ほど。

バスはレーの町を離れ、前日に通った道路を東へ進む。ティクセまでの距離がわからないため、丘の上にゴンパが見えないかと注意していたところ、それらしい建物が見えてきた。丘の麓まで来たところで運転手に合図して停めてもらい、バスを下りた。なお、バス料金は20ルピーだった。

バスを見送り、丘の上を見上げるとゴンパがある。このときはまだティクセ・ゴンパのつもりで見ていた。

丘の上までは急な階段が続くので、ゆっくりと上ってみた。高山病の症状はないが、それでも階段を上がっていると息が切れる。

丘の上まで上がって周囲を見渡すと、遠くの山々まで遮るものはなく、かなり雄大な眺め。富士山頂くらいの高地にいるわけだから大きな植物は生育しないというイメージを持っていたが、この辺りはインダス川のおかげなのか、意外と高い木があった。

しばらく景色を眺めた後、ゴンパの中に入る。明らかに正面ではなく裏口から入ろうとしているが、それは気にしない。

本堂の周りにはマニ車がすらりと並んでいたので、右回りに回しながら本堂を一周してみた。

本堂の周りを歩いていると、僧侶の方から呼び止められた。ここに入るにはチケット(30ルピー)が必要ということなので、ここで購入することにしたが、チケットを見たら以下の文字が。

「SHEY PALACE」

ここってシェイ・ゴンパだったの? ずっとティクセ・ゴンパと思って見ていたのだが、ここでようやく間違いに気付いた。地図を確認したら確かにレーから見てティクセ・ゴンパの手前にシェイ・ゴンパがあるし、バスを下りるのが早すぎたらしい。

まあ、こういう間違いは旅行中によくあることだし、ティクセ・ゴンパは翌日に見ればいい。気持を切り替えて、シェイ・ゴンパの本堂に入ってみた。

本堂に入ると、建物の吹き抜け部分に大仏が安置されているので、いきなり正面に大仏の顔が。

マナリの寺院もこういう形式だったし、これはチベット寺院に共通する特徴なのかもしれない。ただ、マナリの寺院は入口が1階だったので階段を上らないと顔が見えなかったが、ここは2階に入口があるので目の前に顔が見える。これは予想していなかったので少し驚いた。

最初に正面で参拝し、それから大仏の周囲を一回りしてみた。壁には一面に壁画が描かれている。

そして、この方とのツーショット写真も。

マナリのチベット寺院でも思ったが、チベット文化圏を旅行しているとダライ・ラマがどれだけ尊敬されているかがよくわかる。この人のことを悪く言うのは世界中で中国だけ。

本堂を出て、周囲の景色を眺めてみた。

ゴンパの正面へ行ってみると、こんな感じだった。こちらから入るのが普通で、私のように裏口から来る人は少数派だろう。

坂道を下りていくと、こちらにもマニ車が並んでいた。右回りに回しながら丘を下りて幹線道路へ。

幹線道路へ下りると、はっきり「SHEY PALACE」と表示されていた。レーからのバスは丘の麓を回ってここを通っていくので、もう少し乗っていればこの看板が見えたはず。丘の上にゴンパが見えた時点でバスを下りたのは早すぎたようだが、結果としてシェイ・ゴンパを見ることができたのでよかったということにする。

これからレーへ戻るわけだが、手持ちの中に小額紙幣がない。そこで、通り沿いにある小さな店で水とビスケットを買い、500ルピー札を崩しておいた。インドを旅行するときは小額紙幣が少なくなると何だか不安になる。

それからゴンパの前の通りに立ち、レー方面へ行くバスがやってくるのを待つ。どのくらい待たないといけないか見当がつかず、最初は少し不安だったが、待ち始めてから15分ほどでミニバスがやってきた。20ルピーを払って席に座り、ほっと一安心。

ただし、このバスはレーまでは行かず、終点で別のバスに乗り換える必要があるということだった。シェイから10分ほどで終点(おそらくチョグラムサルという集落)に着き、運転手が近くに停まっている別のミニバスを教えてくれたので、そちらに乗り換えた。こちらの料金も20ルピーで、結局復路では往路の2倍の料金を払ったことになる。といっても運賃はかなり安いので問題ない。


夕方5時半、レーのバスセンターに到着した。ここからゆっくり歩いてレーの街中へ。少し歩くとかなり広い空き地に出たが、これはレー王宮から市街を眺めたときにも見えていたグラウンドらしい場所。しかしこんな高地でスポーツをやるのは大変そう。

ここから市街までは薄汚い路地が続く。水溜りに注意しながら歩いたが、こういう景色を見るのも面白い。どこにいても王宮が見えるので、それによっておおよその現在位置がわかるのは助かる。おそらく、この町では迷子になる人はいない。

レーの街中に戻り、続いてこちらの店に入ってみた。

ここは、私がラダック地方を旅行するきっかけになった上甲紗智さんがやっている「ヒドゥン・ヒマラヤ」という旅行店。翌々日のパンゴン・ツォへの交通手段を手配するために旅行店を利用しないといけないので、せっかくならと思ってこの店を選んでみた。

中に入ると、ちょうど上甲紗智さん本人が店にいて、パンゴン・ツォへの車を直接頼むことができた。そのときに「実は平山あやがここを訪問したときのテレビ番組を見て、自分も興味を持って来てみた」という話をしたら、かなり喜んでくれていた。あの番組以外にもテレビに出たことがあるそうで、それがきっかけでここへ来る人もときどきいるらしい。

手配のときに、レーに到着する前のチェックポイントでもらったカードを見せて「これも必要ですか?」と聞いたところ「マナリからいらしたんですか!」と驚かれていた。ときどきここへ来る人がいるといっても、さすがにマナリからの過酷なルートを通る人はほとんどいないらしい。「どうでしたか?」と聞かれたので「景色は絶景なんですが、もう一回通りたいかと聞かれると躊躇します」と応えておいた。ちなみにチェックポイントで300ルピーを払っているため、このカードがあるとパーミットの料金がそれだけ引かれるそうで、手配料金が少し安くなった。

翌々日の手配が問題なくできたので、ついでに翌日のゴンパめぐりも手配できるか聞いたところ、そちらも問題ないということだった。話を聞いているうちに興味が出てきて、バスで移動するよりもずっと行動範囲が広がるため全5ヶ所のゴンパめぐりを手配することにした。

料金は2日分の車のチャーターで13,250ルピー(約25,500円)。ただし、これ以外にドライバーへのチップも必要だが、それは1日300ルピー程度でいいということだった。

パーミットの取得にパスポートが必要ということなので、この日は預けることになった。翌日は宿泊しているホテルに迎えが来るということなので、時間を聞いてからヒドゥン・ヒマラヤを後にした。

ホテルに戻る途中、こちらの安食堂で夕食にした。

注文したのはロティとカレーのセット、トマトとキュウリのサラダ、アイスティで、全部で105ルピー。ただし、腸の不調がまだ続いているため、サラダは完食できたがカレーは全部は食べられなかった。普段なら美味しく感じられるような濃い味付けだっただけに残念。

ホテルに戻り、前日に食べたフルーツサラダが欲しくなったのでレストランへ。

やはり食欲がないときでもサラダと果物なら食べられる。満腹にはならないが、何も食べないよりはまし。

部屋に戻ると、相変わらず異様に寒い。本当に悪霊が憑いているのかと思うほどだが、私は霊感がまったくないので何も見えない。この部屋にいるとベッドから出るのにものすごく勇気が必要になるが、何とかシャワーを浴びて夜10時に就寝。

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