ネパール旅行記(カトマンドゥ / ボダナート)

早朝のマウンテンフライトが無事に終了し、この後はカトマンドゥ市内にある3つの寺院(パシュパティナート、ボダナート、スワヤンブナート)を回ることにしていた。

どの寺院も2007年の旅行の時に訪れていて、今回が10年ぶりの再訪になる。かつて見た場所に久しぶりに行ってみるのも、また楽しい。

ただし、最初の訪問地のパシュパティナートは雨のため見ることができなかった。


送迎の車で空港を出発し、最初の目的地パシュパティナートへ。この寺院は空港に近く、車で5分ほど。送迎の車には1時間後に迎えに来てもらうことになっている。

空港を出発するときから雨雲が近づいてきているのが気になっていたが、ちょうど寺院への参道の入り口で車を下りたところで雨が降り出した。ただ、まだ小雨なので、とりあえず門の先へ歩くことにする。

ところが、門を過ぎて少し歩いたところであっという間に本降りになってきた。近くにあった店(まだ開店前)の軒下に避難したので濡れずにすんだが、傘を持っていないので動けなくなってしまった。

寺院からは参拝客たちが次々と戻ってくるので、それを見ながら雨宿り。写真ではわからないかもしれないが、実際はかなり強い雨が降っている。

しばらく待ってみたが、とても止みそうにない。仕方がないので、この日にパシュパティナートを見ることは諦めた。ポカラからカトマンドゥへ戻ってきた後、ネパール滞在最終日に時間があるので、そのときにまた来ればいい。

送迎の車が来たら、寺院めぐりは諦めてゲストハウスに戻りタメル地区で傘を買おうと思っていたのだが、ここで奇跡が起きた。雨はかなりの本降りだったのに、迎えが来る頃になると急に雨足が弱まり、何とほとんど止んでしまった。おかげで雨に濡れずに車に乗ることができ、いったんは諦めていたボダナートへ向かうことにした。自分でも運のいい人間だと思う。


というわけで、この日最初の寺院となったボダナートに到着。ここは周りを建物に囲まれているので、路地の向こうにストゥーパが見える。

この路地にチケット売り場があり、外国人はチケットを買う必要がある(100ルピー)。路地を抜けると、懐かしいボダナートの全景が見える。

ここはヒンドゥ教ではなくチベット仏教の寺院なので、ストゥーパにはタルチョがはためいている。まずは、できる限りたくさんのマニ車を右回りに回しながら寺院を右回りに一周してみた。雰囲気は10年前とほとんど変わっていない。

続いて階段を上がり、ストゥーパに近づいてみた。

塔の中心では、仏陀の目が四方を見下ろしている。

ストゥーパの周りを右回りに一周してみた。カラフルなタルチョが見事で、汚れていないので頻繁に取り換えられているのだろう。聞くところによると、チベットを旅行した後にボダナートを見るとチベットの状況に改めて心が痛み、涙が出るような気持になるらしい。私はまだチベットを旅行したことはないが、いつか行きたいとは思っている。その際は、どういう気持になるんだろう。

仏陀の目のアップ。眠そうな感じで周囲を見下ろしている。見下ろしているだけで、特に民衆を救おうとはしていないところがポイント。

周囲を囲んでいる建物のほうを眺めてみた。10年前と同様、ハトがたくさんいる。

ストゥーパを下り、そちらへ歩いてみた。10年前とは違い、今はハトが大嫌いな人間になったので、この景色を見て感じるのは嫌悪感だけ。まあ、マンションのベランダでのハトとのバトルを経験すれば大抵の人はこうなるはず。

寺院の周辺には犬も多く歩いていた。ハトと違って犬は大好きなので、こういう景色は微笑ましい。ただし安易に触らないほうがいいと思う。

こちらの建物の屋上からボダナートを眺められるので、入ってみることにした。特に料金は必要なく、誰でも入れる。

屋上から眺めたボダナートの全景。まったく憶えていなかったが、確認してみたら10年前もここからの写真を撮っていた。全体を見渡せる場所はここだけだと思うので、ボダナートへ来る際は見逃さないように。

ボダナート周辺を1時間ほど散策し、迎えに来た車でタメル地区に戻ることにした。次回、ここへ来るのはいつになるだろう。また10年後かもしれないが、いつかまた来たいと思う。