トレッキング最終日。といっても、サランコットからポカラへ移動するだけなので、この日は実質トレッキングはない。その後、ポカラから飛行機で3日ぶりにカトマンドゥへ戻ることになる。
前日に続いて、ヒマラヤの日の出を見るために午前5時過ぎに起床。ホテル前の階段を上がって、展望所へ移動した。料金の50ルピーを払ってビューポイントへ。
次第に夜明けが近づいてきた。それにしても、アンナプルナ連山の眺めが見事。アンナプルナⅠ~Ⅳとマチャプチャレが一望できる。
山頂が三角形に尖っているマチャプチャレだけはわかりやすい。マチャプチャレの右側に見える高峰はアンナプルナⅢ。
もうすぐ夜明け。この日は雲がなく、きれいな日の出が拝めそう。
まだ太陽は見えないが、山の向こうから光が当たっているので雪に覆われた山頂付近がきれいに見え始めてきた。
日の出の直前になると、太陽の光がまるでビームのように放射している景色になった。これもまた絶景。
マチャプチャレの山頂だけが光に照らされて光っているという、ちょっと面白い眺め。
そして、ついに夜明け。これだけ見事な日の出が眺められると、本当に感動する。
大勢集まっている観光客も、この眺めには言葉もないくらい感動していた。
そして、ヒマラヤの山々が光のビームに照らされて次第に明るくなっていく。この眺めも他では見られない絶景だと思う。
ヒマラヤの夜明けは本当に感動するので、サランコットに来てよかったと思えた。ポカラに滞在するときは、ぜひともここで日の出を眺めてほしい。
下の写真は展望所から眺めたフェワ湖方面の景色で、これもまたきれい。
すっかり明るくなるまで展望所に滞在したが、太陽が昇っていくにつれてビューポイントからの景色も変わっていく。眺めていると飽きない。
すっかり明るくなってから、展望所を出てホテルへ戻った。正面に見えているのが宿泊したホテルで、このホテルは展望所へ続く階段の入口近くにあるので眺望には便利。
時刻は6時15分。部屋に戻って、朝食まで二度寝することにした。1時間半ほどで起床し、8時半に朝食。天気がいいので屋外のテーブルで食べることにしたら、このホテルで飼われている犬がいいモデルになってくれた。フェワ湖をバックにした白い犬の風景。
この旅行の翌年の2018年が戌年だったので、この写真は年賀状に使わせてもらった。いい写真を撮らせてくれた犬に感謝。
横で大人しくしている犬を眺めながら、アップルパンケーキとミルクティの朝食。
朝食後、出発までホテル周辺を散策してみた。先ほどのビューポイントほどではないが、ここからもヒマラヤの山々が眺められる。
ホテルに戻ると、遠くから飛行機の音が聞こえてきた。
あれはまさに、2日前に乗ったウルトラライトプレーン。自分が乗ったフライトを、今度は下から眺めることができた。
ポカラに滞在するときは「ウルトラライトプレーンで山々を近くで見る」「トレッキングで地上から眺める」の両方をやってみるのがおすすめ。金はかかるが、それだけの価値は十分ある。
朝9時半過ぎにサランコットを出発。フェワ湖まで歩いて下りていくこともできるが、飛行機の時間のこともあるので、車で移動することになった。つまりトレッキング自体は前日までで終了。
下の写真は車で移動中の景色。
2日ぶりにポカラの町に戻ってきた。たった2日だが、牛が歩いている雑然とした街並みを見ると懐かしい。
サランコットから40分ほどでポカラの中心部に到着し、フェワ湖の近くで車を下りてガイドと一緒に1時間ほど土産物店や湖畔を散策。景色は本当にのどかなもの。
ここからは、サランコットとマチャプチャレが並んで見える。
そして、驚くのが大量に舞っているパラグライダー。もちろん、これだけズームアップしていると遠近感がなくなってしまうのはわかっているが、それでも「あれでぶつからないのか?」と思えてしまう。
衝突しないことに感心するようなパラグライダーの群れを眺めた後、湖畔のレストランで昼食にした。
注文したのはスープとモモ。モモはネパール風の餃子で、味も餃子に近いので日本人には食べやすい。
昼食後、いったんホテルに戻ってトレッキング中に預けていた荷物を受け取り、ここで3日間行動を共にしたガイドと別れた。あまり世話を焼きすぎず控えめなところに好感を持っていたし、子供も3人いるということなので、礼を言って多めのチップを渡しておいた。ポカラでのトレッキングの際は、この Padam Yogi さんはおすすめのガイド。普段はカトマンドゥに住んでいるそうで、これからバスで戻るという。
午後1時、タクシーで空港へ。しかし、ちょっと早く着きすぎた。2時15分にチェックインが始まり、3時15分にターミナルを出て搭乗開始。今回乗るのは4日前のマウンテンフライトと同じくイェティ・エアライン。
搭乗して10分ほどで離陸。ポカラの町並みが次第に遠ざかっていったが、この町にはいつかまた来たい。
飛行ルートを考えると当然ながら左側にヒマラヤの山々が眺められるはずだが、私の席は右側の窓際。というわけで、フライト中は主に雲しか見えなかった。
もっとも、ヒマラヤの山々はウルトラライトプレーンとトレッキングで十分に見たので、眺望については左側の乗客に譲ってやったと思えばいい。
わずか20分ほどのフライトで、もうカトマンドゥの町並みが見えてきた。
ポカラから25分でカトマンドゥに到着した。往路はバスで8時間半かけて移動したというのに、飛行機だと本当にあっけない。2015年のインド旅行のときも思ったが(デリー~レーの移動に往路は2日、帰路は1時間)、こういう山の中では陸路と飛行機では所要時間が極端に異なる。
空港からの送迎は事前に頼んであるので、ターミナルを出たところで運転手と合流してタメル地区へ移動。ゲストハウスに到着して旅行店の Giri Kewal さんに再会し、トレッキングはどうだったかと聞かれたので「すごく楽しかった、また行きたい」と話すと喜んでくれていた。
この日に宿泊する部屋も、3日前と一緒。
しばらく休憩してから、外出してタメル地区を散策。
10年前のネパール旅行のときに宿泊した “MADHUBAN GUEST HOUSE” を探してみたら、この通り健在だった。建物や周囲の様子も当時とほとんど変わっていない。
夜7時にゲストハウスに戻り、レストランで夕食。ネパール滞在最後の夜なので、ちょっと豪華にチキンタルカリを頼んでみた。タルカリのご飯はお代わり自由で、いろんな味が楽しめてうまい。
エベレストビールと食後のコーヒーを合わせて値段は935ルピー。普段は酒は飲まない人間だが、外国ではときどきビールを飲んだりする。
最後の夕食に満足し、少しだけ外出して土産物店を見てからゲストハウスに戻った。翌日は午後の飛行機でネパールを出国予定で、午前中はカトマンドゥ市内のパシュパティナートを見ることにしている。この日は0時半に就寝。