ネパール旅行記(ポカラ / ウルトラライトプレーン)

ポカラから2泊3日のトレッキングに出発する日。ただし早朝にウルトラライトプレーンでヒマラヤの山々を空から眺めることにしていた。

前々日のマウンテンフライトよりも小型の飛行機で山に近づくことできるので、どんな景色が見られるのか楽しみ。


午前5時前に起床。まだ日の出前なので薄暗い。

5時50分に迎えの車が来て、空港に向けて出発した。途中で別のホテルに立ち寄り、ここで夫婦が乗ってきて空港へ。ちょうど6時に空港に到着した。スタッフに連れられて、参加者3人でウルトラライトプレーンの乗り場がある建物へ移動。

ここでフライトの手続き。私は60分間のフライトを予約していたが、夫婦の方は30分のフライトだったので乗る機体が違っていた。私が乗るのはこういうタイプで、ガイドブックに乗っているようなジャイロコプターみたいなタイプではなかった。

スタッフに聞いたところ、60分コースだとかなり高度が上がるため、ジャイロコプタータイプは寒すぎて使われないということだった。説明を聞いて納得。

朝6時半、夫婦2人がジャイロコプターで先に出発した後、こちらもいよいよ離陸。

こういう小型飛行機での遊覧飛行に乗るのは久しぶり。今までナスカの地上絵フライト(ペルー)やブルーホールフライト(ベリーズ)などに乗ったが、離陸の際は本当にワクワクする。

離陸してしばらくはポカラ市街の上空を飛行。

やがて、夫婦が乗っているジャイロコプターに追いついてきた。30分のフライトだと、あの機体に乗ることになる。

それにしても、あの機体だと高所恐怖症の人にはつらいかもしれない。私は高いところは特に怖くない人間なので「次はあのタイプに乗ってみたい」と思ったが、高いところが苦手な人は60分コースにしておくほうが無難かも。

もっとも、高所恐怖症ならこのフライト自体を遠慮するかもしれないが。

ジャイロコプターを追い抜くと、やがてサランコット上空を通過した。サランコットはフェワ湖を見下ろす山の上にあり、ポカラからのトレッキングの途中に宿泊する予定にしている集落。

ポカラ上空からサランコット付近までの動画を載せておく。これは翼の下に設置されたカメラで撮影された映像で、オプションとして申し込んでおくとフライト後にDVDで渡してくれる。有料にはなるが、25ドルなので申し込むのがおすすめ。

サランコット上空を過ぎ、川に沿って山の方へ。

やがて、前方に雪に覆われた山脈が見えてきた。

次第に近づいてくる山々。

この距離でヒマラヤの山々を見ると、さすがに感動する。こういう山に登る機会は一生ないので、ここから見られただけで満足。

以下、いろんな風景を並べておく。

この渓谷の眺めなんて、写真ではなく絵画といっても信じる人がいるかもしれない。自分でも「これは現実の景色だよね」なんてことを思いながら眺めていた。

隣に座っている操縦士の写真も撮ってみた。

ときどき、翼の下に設置されているカメラの向きを変えて操縦席を写してくれる。カメラに向かってポーズ。

さらに、山の周囲を縫うようにフライト。

モニターによると、高度は13,360フィート(約4,070メートル)。このあたりがフライトの最高地点だった。

すごかったのが、下の写真の崖。ほぼ垂直に切り立っていて、雪の上を歩いて行ったらいきなり落ちそう。

登山家って、こういうところを登ったりするんだろうか。

雪の稜線が本当にきれい。

このフライトで眺められる山は、主にアンナプルナⅠ(8,091m)、アンナプルナⅡ(7,937m)、アンナプルナⅢ(7,555m)、ダウラギリ(8,167m)、マナスル(8,157m)、マチャプチャレ(6,993m)などの高峰。

操縦士から「あの山がアンナプルナⅠ」などと名前を教えてもらったが、もともとヒマラヤの山には詳しくないので完全には記憶できなかった。このページに乗せている写真で山の名前を特定していないのは、それが理由。各写真を見て名前がわかる人は教えてほしい。

フライト中の動画(約10分間)を下に載せておく。

この山頂が尖っている山はマチャプチャレだと思う。逆光になってしまったが、山頂が2つに分かれているのが見える。形が特徴的なので、この山だけはわかりやすい。

名残惜しいが、そろそろヒマラヤの山々と別れてポカラへ戻る。

再び、カメラの向きを変えて操縦席を撮影。

遠くの尾根に建物が見えてきた。

これはアンナプルナ登山のためのベースキャンプで、標高4,130mの地点。登山家でなくても、ここまではトレッキングで来ることができるらしい。ただし長期間(ポカラから往復10日ほど)のトレッキングになるので、興味はあるものの実行する機会はないと思う。

ポカラが近づいてくると、フェワ湖が見えてきた。

いったんフェワ湖の上空を通過し、山の上にあるパゴダのあたりで方向転換。

再びフェワ湖の上空。真下に湖が見える。

フェワ湖からポカラ市街の上空を飛行しているときの動画を載せておく。

高度が下がってきて、そろそろウルトラライトプレーンでのフライトも終了。

ちょうど1時間で、ポカラ空港に着陸した。

機体が停止し、最後に操縦士と記念撮影。

それにしても、楽しいフライトだった。カトマンドゥからのマウンテンフライトとは違って、このフライトは山々のすぐ近くを飛行するので迫力が凄い。ポカラ滞在中はぜひ体験してみてほしい最大級のおすすめアクティビティ。値段は高いが、それだけの価値は十分にある。

建物に戻り、フライト中の動画を収めたDVDが出来上がるまで待機。すでにフライトを終えていた夫婦と少し話し、メールアドレスを教えてくれたのでフライト中に撮った写真(ジャイロコプターが写っているもの)を旅行後に送ったところ喜んでくれた。「パネルに入れて飾ります」という返事が来たので、こちらもちょっと嬉しい。

完成したDVDを受け取り、スタッフに別れの挨拶をしてから送迎車でホテルへ。途中で夫婦と別れ、8時過ぎにホテルに帰着した。

ここでガイドと合流し、ダンプスとサランコットへの2泊3日のトレッキングに出発。トレッキングの風景は、次のページで。