台湾旅行記(新竹 / 東寧宮、城隍廟、慈雲夜市)

朝9時ごろ、福岡空港に到着。チャイナエアラインのカウンターでチェックインを行い、4年ぶりに日本を出国した。前回のパスポートが2020年で期限切れになったので今回の旅行前に更新したところ、今は各ページに浮世絵がデザインされていることを初めて知った。なかなか凝っている。

出国後、当初はKALラウンジに入る予定だったが、プライオリティパスが使えるのは特定の時間帯だけと表示されていて入れなかった。仕方がないのでカードラウンジで休憩。

午前11時に福岡空港を出発。台北までのフライトは2時間40分で、雲海と地平線を眺めていると久しぶりの海外渡航に気分が高まる。

12時40分、桃園空港に到着した。午後1時に台湾に入国し、まず向かったのがこちら。

これは旅行者に5,000元(このときのレートで2万3千円ほど)が当たるキャンペーンの会場で、旅行前(到着の7日前から1日前)にウェブサイトから登録しておいて空港で抽選を行うというもの。実施期間は2025年6月までで、対象はツアー客を除く個人旅行者のみ。

というわけで当たることを願いながら抽選に参加したが、結果は見事に外れ。残念だが、まあ仕方がない。これから台湾を旅行する人は、かなりお得なキャンペーンなので旅行前の登録を忘れないように。

その後、5,000円を台湾元に両替。2019年の旅行時は1元が3.6円ほどだったが、それが約4.7円になっていた。最近の円安を実感。

初日の滞在地は新竹市で「MRTで高鉄桃園駅へ行き、台湾高速鉄道で移動」「バスで桃園駅へ行き、在来線で移動」「空港から直行バス」という手段がある。とりあえず空港バス乗り場へ行ってみたところ次の新竹行きが13時30分発になっていたので、ここでは直行バスを利用することにした。

バスは5分ほど遅れて出発し、新竹までの料金は150元。

新竹

空港からちょうど1時間で終点の新竹駅裏のターミナルに到着した。こちらが乗ってきたバスで、かなり快適に移動できた。

地下道を歩いて駅の正面へ移動。新竹駅は日本統治時代の1913年に完成したという古い駅舎になっていて、現存している台湾最古の駅舎だそう。

台湾の史跡に指定されているだけあって、かなり重厚な外観。台湾は日本統治時代を決して否定しないところが好き。

駅に入ってみると、電光掲示板に列車名がずらりと並んでいた。今回は主に台湾国鉄で移動していく予定なので、列車を見ていると気分が高まる。

そして、台湾といえばこちらの茶葉蛋。ウーロン茶で煮た卵で、この匂いがすると台湾へ来たことを実感する人も多いはず。

駅舎内のファミリーマートで飲み物を買い、いったんホテルへ向かうことにした。少し離れたところから眺めた新竹駅。

今回アゴダで予約しておいたゴールデンスワローホテルは、駅から歩いて5分ほどのところにあった。「休息300元、住宿800元」という看板を見ると、予想はしていたことだがやはりラブホテルとしても使われているホテルだった。

漢字では「金燕精緻旅館」と書くらしい。ちなみにアゴダで予約したときの宿泊料金は2泊で1,530元。看板の表示より少し安くなっていた。

中に入り、カウンターでチェックイン。キーを受け取って部屋に移動すると、壁の絵が「The Feeling of Love」。いやー、露骨だ。

部屋自体はウォーターサーバーもあって快適だし、浴室もきれい。ベッド脇のゴムは気にしなければ大丈夫。

30分ほど休憩し、外出して駅周辺を歩いてみることにした。まずは城隍廟という寺院へ向かうことにして、こちらはその途中のロータリーにあった迎曦門(げいぎもん)。

ロータリーを頻繁に車やバスが走っているので道路を渡るのは諦め、先へ歩くことにした。

東寧宮

城隍廟のほうへ歩いていくと「東寧宮」という派手な寺院が見えてきた。

煌びやかな装飾もさることながら、かなりの音響で音楽が流れているのが気になり、立ち寄ってみると「瓊華歌劇団」のステージだった。

しばらく歌劇を鑑賞。観客が少ないのが、ちょっとかわいそう。

小規模なローカル劇団だと思うが、なかなか本格的。

歌劇を見ている途中、寺院に参拝。金色と朱色にあふれていて派手だったが、本堂内の写真は撮っていない。

予想外だった歌劇も鑑賞でき、続いて城隍廟へ。

城隍廟

東寧宮から5分ほどで城隍廟が見えてきた。

ここには名前の通り城隍廟という寺院があるわけだが、その周りを寺院が見えなくなるほど飲食店が埋め尽くしていて、城隍廟夜市と呼ばれる観光スポットになっているという変わった場所。

では、ここから中に入る。

ただ、午後4時ごろという中途半端な時間のためか飲食店はあまり開いていない。閑散とした通路を歩き、城隍廟に参拝。

地元の人たちに混じって、祀られている神様を順番に参拝。LEDライトのタワーがきれい。

こちらのガラス棚の中には、大きな神像が安置されていた。

長い舌が特徴的な謝将軍の姿もあった。台湾の地獄風景ではおなじみの神様。

こちらは羅漢さんたちの像。

前述の通り、ここは城隍廟夜市と呼ばれているので新竹名物のビーフンを食べることもできるが、この日の夕食は郊外の慈雲夜市へ行くことにしている。その理由は後ほど。

寺院を参拝しながら一回りした後、外に出て周辺を歩いてみた。城隍廟の近くで見かけた関帝廟の門。

もちろん、関帝廟にも参拝。

今回の旅行は11月から12月にかけてなので日没時刻が早く、午後5時ごろに日が沈む。次第に薄暗くなってきたので新竹駅へ戻った。

慈雲夜市

台湾の夜といえば、もちろん夜市。今回の滞在では毎日夜市へ行くことにしていて、この日は新竹市の郊外にある慈雲夜市。新竹駅前から「藍1番」のバスに乗り「科学園区」で下りればいいということは調べていた。

では「すき家」の向かい側にあるバス停から出発。

車内では英語のアナウンスもあるので外国人にもわかりやすい。新竹駅前から40分ほど、「サイエンスパーク」とアナウンスがあったところでバスを下りた。

さて、バスを下りたのはいいものの夜市らしい場所がどこにも見えない。どちらへ歩いていけばいいのかもわからなかったが、幸いにもフリーWiFiに繋ぐことができた。「COSTCOの近く」という事前情報を頼りに Google Map で場所を探し、無事に到着。しかし便利な時代になったものだ。

これから訪れる人ために地図を載せておくと以下の通り。バスを下りて進行方向へ進み、左へ曲がって少し歩いたところにある。

歩いていくと広い駐車場の向こうに明るく光っているエリアが見てきた。あれが夜市だろう。

午後6時ごろ、慈雲夜市に到着。この夜市は毎日の開催ではなく、火曜日と金曜日の週2回のみ。この日は火曜日で、これが城隍廟夜市ではなく慈雲夜市を選んだ理由。

ちなみに「慈雲」というとアラフィフ以上の年代では この人 を連想するかもしれない。もう亡くなっている人だが、印象に残る坊さんでしたよねえ。

という話は別にして、まずは夜市を歩いてみた。4年ぶりに夜市の雰囲気を味わうので、なんだか懐かしい。

やはり台湾の夜市はいいですねえ。賑わっている風景が嬉しい。

この夜市は新竹郊外の高層マンションが並んでいるエリアにあり、ほぼ住民向け。なので観光客らしい姿はまったく見ない。

観光客向けではなくても、台湾の漢字は日本と近いので料理の内容は大体推測できる(中国の漢字は簡略化しすぎていて日本人にはわかりにくい)。では、ここで夕食。

最初はご飯ものを食べたかったので、油飯(台湾風おこわ)を選んでみた。値段は100元で、もち米を使っているので見た目以上にボリュームがある。味はもちろんうまい。

しばらく料理を眺めながら散策。

しかし漢字がわかりやすいのは本当にありがたい。

続いて、こちらの店で「澳洲沙朗牛排」を注文。

牛排とはステーキのことで、台湾夜市ではおなじみの鉄板料理。鉄板が熱々なので実にうまい。値段は150元。

実は私は生卵が苦手な人間なのだが(卵かけご飯など論外)、この料理の場合は卵を手早くかき混ぜて焼いてしまえばいいので大丈夫。

食後、スイカジュースで休憩。

その後も夜市を散策したが、4年ぶりに雰囲気を味わうこともあって本当に楽しかった。やはり台湾の夜は夜市に限る。

7時半ごろ、これで夜市訪問を終えて帰ることにした。新竹自体があまり観光で滞在するような町ではないし、城隍廟夜市と比べるとマイナーなので、ここへ来たことのある日本人は少ないはず。

地元民向けの夜市もなかなかいいものだし、言葉は通じなくても漢字を指させば問題なく注文できるので、興味を持った人は訪れてみてほしい。


科学園区のバス停に戻り、帰りのバスを待つ。バスの時刻等についての表示はなかったが、20分ほど待ったところで藍1番のバスがやってきた。

来たときは40分ほどかかったが、帰りはルートが違うのか、あるいは渋滞が解消されていたのか25分ほどで新竹駅前に到着した。翌日、悠遊カードのアプリで確認したところ、この区間の運賃は15元。

下の写真はライトアップされた新竹駅の夜景。

ゆっくり歩いてホテルへ。建物の1階が歩行者用の通路になっているところと、大量に駐車してあるバイクが台湾らしい風景。

ホテルに戻り、11時半に就寝。スマートフォンの記録を見ると、この日の歩行は16,538歩。翌日はさらに歩くことになる。