台湾旅行記(八卦山、南天宮)

朝9時、台南駅から自強号に乗り、台湾中部、台中の近くにある彰化(発音はチャンホア)へ移動。10時40分に彰化駅に到着した。さすがに自強号は速くて快適だった。


この日の主目的地は彰化駅の近くにある「南天宮」で、ここは麻豆代天府に劣らないくらいの地獄風景を見ることができる寺。前日の麻豆代天府に続き、これで台湾の二大地獄めぐりスポットを制覇することになる。

また、彰化駅の近くには八卦山公園という広い公園があり、その中に八卦山大仏がある。あわせて訪れることにした。

八卦山

まずは彰化駅から歩いて15分ほどの距離にある八卦山へ。小高い丘になっていて、丘の頂上に大仏がある。ここは市民の行楽地になっているらしく、大勢の市民が散策していて、多くの露店が出ていた。

この大仏の大きさは約21.6メートルで、奈良の大仏より6メートルほど大きい。

大仏の内部には、もちろん入ることができる。内部には釈迦の生涯を再現しているジオラマやパネルが多数展示されていて、見物客を飽きさせない。日本の大仏や観音像の内部は殺風景なことが多いが、台湾の場合はサービス精神が旺盛。

大仏の背後には大きな大仏殿がある。下の写真は、大仏内から見た大仏殿と、大仏殿から見た大仏の後ろ姿。大仏が見下ろしているのは彰化の町並み。

大仏殿は4階建てで、仏像や内装に赤や金色が多用されていて、かなり派手なもの。大仏殿の裏には小さな庭園やいくつかの塔があり、散策していると面白い。庭園では子供たちが池の鯉にえさを投げて楽しんでいた。

大仏前からゆるやかな坂道になっている参道を下っていくと、八卦山搜奇館という建物が見えてくる。

今回の旅行ではこの八卦山搜奇館も楽しみにしていたのだが、残念ながらシャッターが閉まっていた。はっきりとはわからないが、一時的な閉鎖ではなく、もうつぶれたような感じがする。他の旅行記サイトによると、宇宙人やらミイラやら、大量の珍品が展示されていたらしい。ぜひ見たかっただけに残念。

南天宮

八卦山猟奇館の横にある小道を歩いていくと「十八地獄」の看板が現れる。ここが麻豆代天府と並ぶ台湾の二大地獄めぐりスポット、南天宮になる。ここから急な階段を下りると、南天宮の前に出る。

下の写真が南天宮の正面。ちょうど入口の前に寝ていた犬が、まるでバイオハザード(ゲーム版のこと。映画はまだ見ていない)のケルベロスのような雰囲気を出している。

中に入ると、暇そうなお爺さんたちが世間話をしていた。ここで料金の50元を払い、上の階に上がると十八地獄の入口がある。まるで遊園地のお化け屋敷のような感じで、内部の地獄風景について期待が高まる。ちなみに、このとき南天宮にいた客は私一人で完全に貸切り状態だった。

地獄内は薄暗く、人が近づくとそれを感知して各アトラクションが動き出すような仕掛けになっている。そして、これらが麻豆代天府に劣らないくらいよくできている。

下の写真は地獄内の主な風景。

実にすばらしい。石臼で挽かれる人、のこぎりで切断される人、釜で茹でられる人、舌を抜かれる人など、様々な地獄風景が続く。麻豆代天府と同様、ここにも鬼が操縦する地獄のロードローラーがあった。台湾ではわりとポピュラーなのかもしれない。

このように内容はかなりグロテスクなのだが、麻豆代天府の十八地獄と比べると鬼や亡者の造形がちょっとユーモラスなので、それほど怖いという感じはしない。各アトラクションの動作は見事なものなので、地獄めぐり好きの人だけでなく機械好きの人もぜひ見てほしいと思う。

ここには鬼や亡者の他、地獄の役人にお茶を給仕している女性がいた。右下の写真がその女性。

顔が怖いね

近くで見るとかなり怖い。何もわざと怖く作ったわけではないと思うが、しかしこの造形は見事だと思う。この地獄内でも屈指の出来映えといえる。

すばらしい地獄風景だったので、地獄内を長時間歩き回ってしまった。これだけの地獄風景を見ることができる場所は、世界でもそうはないだろう。台湾に来て本当によかった。

そして、この南天宮にあるのは十八地獄だけではない。続いて、十八地獄の上の階にある「魔界怪譚」に入る。こちらは完全なお化け屋敷になっていて、こういうところに入るのは久しぶりなのでかなり面白かった。

内部はほぼ真っ暗で、手探りで歩いていくと突然幽霊が現れるという趣向になっている。まるで子供に戻ったような気分で実に楽しい。

古井戸から現れる幽霊などトラディショナルな幽霊が多いのだが、その中に懐かしい姿を発見。

キョンシーだ!

香港映画でよく見ていたのが私が高校生のころだから、18年ぶりくらいの再会になる。思わず「元気だったか?」と声をかけたくなる気分だった。

魔界怪譚の最後には、多くの妖怪たちが次々と現れる「百鬼夜行」のようなアトラクションがある。幽玄な雰囲気と音楽が素晴らしかったので、結局妖怪たちが一巡するまで見続けてしまった。

魔界怪譚を出て、最後に西遊記の各場面が再現されているエリアへ。こちらも人が近づくとそれを感知して動き出すようになっている。三蔵法師の各旅程がテーマになっているが、その中にちょっと面白い場面があったのでアップで撮ってみた。

タイトルはおそらく「猪八戒を誘惑する海女軍団」。猪八戒といえば原作の西遊記ではたしか精進料理しか食べることができないという設定だったと思うが(それで八戒)、女関係のほうはどうなのだろうか。

以上で南天宮をひととおり見たので、これで南天宮を後にした。しかし今回の旅行では実にすばらしい地獄めぐりをすることができた。麻豆代天府は台南からちょっと距離があるが、この南天宮は彰化駅に近く、訪れやすい場所にある。台中にも近いので、台湾旅行の際にはぜひ訪れてほしいスポットといえる。

(それにしても、麻豆代天府から南天宮と、この旅行ではフラッシュを使って写真を撮りまくっていたので魔界怪譚あたりでカメラの電池が切れそうになってしまい、かなりひやひやした)


南天宮を後にして再び八卦山へ。しばらく休憩した後、歩いて彰化駅へ移動した。途中に「孔子廟」という場所があり、少し中を歩いてみたが静かで雰囲気のいいところだった。

彰化駅へ戻り、台北行きの列車を調べてみると、ことごとく満席になっている。そこで長距離バスの便がないかと思って駅周辺を歩いてみたところ、幸いにもすぐ近くにバスセンターが見つかり、午後2時45分発の台北行きのチケットを入手することができた。(いよいよ立席券を使うことになるかと思い始めていたので、このときはほっとした)

バスは各座席が日本ではありえないくらい広く、実にゆったりとしている(配置は2列+1列で、定員はおそらく30人程度)。おかげで台北までの3時間、車内でビデオ放映されている「ヴァン・ヘルシング」(中国語字幕版)を見ながら快適に過ごすことができた。後で知ったところによると、台湾はバス路線の競争が激しく、各バス会社は競って豪華バスを導入しているという。日本にもこんなバスが欲しいものだ。


夕方5時50分、台北駅前に到着した。ここから地下鉄で民権西路駅へ行き、予約していたホテルサンルートへ。さすがに日本でもよく見かけるホテルチェーンだけあって、フロントでもほぼ問題なく日本語が使えた。

しばらく休憩した後、外出して台北駅へ。翌日朝の空港行きバスの時刻を調べてから、駅前の「新光三越」内のフードコートで夕食にした。このフードコートというのは、一人旅をやっている者にとっては実にありがたいシステムだと思う(一人旅で一番苦労するのが夕食なので)。ヨーロッパにもこういうシステムがあれば嬉しいのだが。

翌日、早朝5時にホテルを出て、地下鉄の民権西路駅へ。ところが、地下鉄がまだ動いていなかったので、結局20分ほど歩いて台北駅へ移動した。ここからバスで中正国際空港へ行き、9時半のエバー航空2106便で福岡へ帰った。(本来は8時の出発予定だったのだが、高雄からの便が遅れているということで、わずか数人の乗り継ぎ客のために機内で待機。結局、1時間半遅れの12時半に福岡空港に到着した)


<2005年 / 台湾旅行記のインデックスページ>


この2005年の台湾旅行で訪れた「麻豆代天府」「八卦山」「南天宮」の3ヶ所については、それぞれ以下の旅行で再訪した。再訪記には写真をたくさん載せているので、以下のページも見てみてほしい。

<2014年 / 台湾旅行記のインデックスページ>(麻豆代天府を再訪)

<2016年 / 台湾旅行記のインデックスページ>(八卦山と南天宮を再訪)

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