インターネットで世界各地の珍しいスポットを調べているうちに、韓国の済州島に「済州ラブランド」というテーマパークがあることがわかった。
写真を見ているうちにぜひとも実際に見てみたくなったので、3連休を利用して済州島を訪れることにした。ここがどういうテーマパークかは、ラブランドという名前から想像できると思う。
日本人にとって韓国は一番近い国なので、たいていの人は海外旅行を始めて早い段階で訪れるのだろうが、なぜか私は(海外出張も含めて)今まで入国する機会がなかった。私にとって27ヶ国目、ようやく韓国を訪れることになった。
福岡~済州間には大韓航空とアシアナ航空が就航していて、値段は大韓航空のほうが1万円ほど安かった。アシアナ航空なら全日空のマイレージがつくのだが、たいしたマイル数でもないので今回は大韓航空にした。さすがに3連休なので予約が膨れ上がっていて、取れるかどうか微妙なところだったが、旅行の1週間ほど前、ほとんど諦めかけていた頃に旅行会社から予約が取れたという連絡が来た。値段は31,845円。
宿泊先については、済州島にも安宿は多いようなので現地で探すことも考えたが、今回は事前に予約しておくことにした。利用したのはおなじみの 楽天トラベル で、予約したのは旧済州市にある “NEO CAMPUS JEJU” という施設。訪れてみてわかったのだが、「キャンパス」という名前だけあってここはホテルではなく学生向けの宿泊所のようなところだった。値段は1泊5,933円。(なお、後述するように楽天トラベルの手違いによりちゃんと予約されておらず、結局は別のホテルに振り替えてもらった)
午後3時50分に福岡空港を出発し、約50分で済州空港に到着した。福岡~東京が約1時間半なので、東京よりずっと近いことになる。これほど近い国なのに、今まで訪れなかったのがちょっと不思議な気がする。
タラップを降りてバスに乗り込むと、なんだか車内に唐辛子系の香辛料の匂いが立ち込めていて、キムチの国・韓国へ来たことを実感した。
バスでターミナルへ移動し、入国手続きを経て韓国に入国した。まず銀行で韓国の通貨ウォンを入手したところ、10,000円が約84,000ウォンで、目安としてウォンを10分の1にして1.2倍すれば日本円になるという感じ。
ターミナル前からタクシーに乗り、旧済州市方面へ向かう。”NEO CAMPUS JEJU” というのはちょっとマイナーな施設らしく、運転手が携帯電話で何度も本社に問い合わせ、ようやく場所がわかったようだった。空港から約15分で到着し、料金は5,700ウォン。
チェックインしようとしたが、受付にいた男性にバウチャーを見せてもなんだかよくわからないような様子をしていた。どうやら予約の件が伝わっていないらしく、「本部に問い合わせてみる」ということだったので、しばらく受付前で待機(親切にもコーヒーを出してくれた)。やがて、本部から連絡がいったらしく楽天トラベルから受付に電話がかかってきて、話してみるとやはり手違いにより予約されていないということだった。代わりに急遽別のホテルを押さえてくれたということなので、受付の男性に御礼を言ってから、タクシーでそのホテルに移動した。
それにしても、あちこちに電話で連絡を取ったり、コーヒーを出してくれたり、受付の男性は本当に親切にしてくれた。韓国といえば反日感情を想像する人も多いと思うが、やはりそのような人はごく一部なのだろう。今回の旅行中も、私が日本人とわかると逆に親切にしてくれることが多く、反日感情を感じることはまったくなかった。
今回泊まることになったのは “Honey Crown Hotel” という通常料金が10万ウォンほどの4つ星ホテルで、このクラスのホテルを5,933円で利用できる上に市街中心部にもずっと近くなったため、このときはむしろ楽天トラベルのミスをありがたく思った。部屋にはオンドル(床暖房)もあるし、かなり快適。
しばらく休憩したあと、外出することにした。15分ほどで市街中心部の中央ロータリー(ここの地下に中央地下街がある)に着き、しばらく周囲を散策してみた。
上は中心部からちょっと外れたところの写真なのでそれほど明るくはないが、中央ロータリー付近は多くの店が並び、大勢の市民が歩いていた。街中の表示はほぼすべてハングルだが、それを除けば日本の都市とそれほど雰囲気は変わらない。
散策の途中、東門市場(トンムンシジャン)に入ってみた。
かなり規模の大きな市場で、肉やら魚やらたくさんの食料品が並んでいた。特に、今はちょうどみかんの収穫時期らしく、鮮やかなみかんがたくさん並べられていた。
すでに夜なので閉まっている店も多かったが、なんだかよくわからない肉(肝臓?)が並んでいたりして、歩いていると面白かった。
ところで、この2ヶ月前のアフリカ旅行の際にそれまで使っていたフィルムカメラが壊れてしまい、今回の済州島旅行からデジタルカメラに乗り換えたのだが、夜景を撮るのがこんなに簡単とは思わなかった。これならもっと早く乗り換えてもよかったかもしれない。
この後、中央地下街の食堂(レストランというより食堂という感じ)で夕食を取り、ホテルへ戻った。食堂のメニューはすべてハングル表記だが、貼ってある写真を指差せば問題なく注文できるので、特に困ることもなかった。何を注文しても必ずキムチがつくところが韓国らしい。
ホテルに戻り、部屋でTVを見ていると、たくさんのチャンネル(日本のNHKも見られた)の中にひとつだけなんだかよくわからないチャンネルがあった。
何かの計測データらしい波形がずっと表示され続けている。縦軸の単位が dB(デシベル)なので、何かのレベルが表示されているようなのだが、詳しいことがわからない。今でもちょっと気になっているので、このTV画面の意味を知っている人がいたら教えてほしい。
翌日、朝9時半にホテルを出て、歩いて旧済州市の中心部へ向かう。銀行の ATM で10万ウォンを入手し、タクシーでこの日の最初の目的地、済州ラブランドへ向かった。(写真が多いので、ラブランドについてはページを6つに分けている)
・済州ラブランド-1
・済州ラブランド-2
・済州ラブランド-3
・済州ラブランド-4
・済州ラブランド-5
・済州ラブランド-6
・済州競馬公園