国内旅行編(大阪 / 安藤百福発明記念館、他)

全興寺の訪問を終え、平野駅から地下鉄と阪急宝塚線を乗り継いで池田駅で下車。この日の次の目的地は安藤百福発明記念館。通称「カップヌードルミュージアム」で、名前の通りインスタントラーメンの博物館になる。

大阪でちょっと面白そうな博物館を探しているときに見つけ、今回の旅行で訪れてみた。

安藤百福発明記念館

池田駅から歩いて5分ほどでミュージアムに到着した。入場料は無料(太っ腹!)。

日本人はあまり意識していないかもしれないが、インスタントラーメンは世界に大きな影響を与えた発明品として高く評価されていると聞いたことがある。このためか、予想以上に立派なミュージアムの来訪者には外国人(特にアジアの人たち)が多かった。このときの体感では半数ほど。

まずは館内を一回りして、様々な展示物を見学。どれだけ世界中に広がっているか、地元料理の趣向に合わせてどれだけ多くの種類に細分化されているかの説明が面白かった。メキシコでは「マルちゃん」が現地語になっているそうだし。

インスタントラーメンは安藤百福という人(日清食品の創業者)によって開発されたもの。元々は日本統治時代の台湾出身で、戦後は日本に帰化している。

最初に開発したのはチキンラーメンだそうで、池田市内の自宅敷地内に小屋を作り、一日中そこに籠って研究を行っていたそう。そのときの小屋も再現されていた。

もっとも、Wikipedia 見ると即席麵の原型はすでに台湾にあったそうで、本当に一から発明したのかという点には疑義が持たれているらしい。しかし、インスタントラーメンをこれだけ世界中に普及させた功績は間違いなく安藤百福にあると言っていいはず。

1910年生まれで2007年に96歳で亡くなるまで長生きした人だが、日本人にはそこまで知名度が高くないような気がする。しかし外国人来訪者の多さから考えても、特にアジア圏では英雄視されている人だと思う。

こちらはカップ麺の容器を使ったジオラマ。なかなか面白い。

カップヌードルの化石というイメージで作られたオブジェ。

外国人人気に驚かされながら、見学を終えて建物の外へ。建物の前に安藤百福像があった。

この大阪旅行は2010年だが、旅行記を作成しているのは13年後の2023年。ここまで紹介しておいてなんだが、実は今の私はインスタントラーメンをほとんど食べない人間。朝は バターコーヒー、昼はパン、夜は自炊派なので。

もう10年以上はインスタントラーメンもカップラーメンも食べていないというのに、ミュージアムの紹介記事を書いてしまって申し訳ない。インスタントラーメンが大好きという人は一度訪れてみてほしい、とフォローしておく。


池田市から大阪市内に戻り、いったんホテルへ。夜に外出し、とあるエリアを歩いてみた。非常に独特の雰囲気のある一帯で、こんな場所は日本でも他にはないと思う。これ以上は説明しないので、興味がある人は直接訪れてみてほしい(ただし、あくまで男性のみ)。

通天閣

旅行3日目は、ベタな大阪観光ということで通天閣へ。ホテルをチェックアウトし、歩いていくと通りの向こうに通天閣が見えた。周辺はすごい人込み。

関西方面にはあまり来る機会がないので、通天閣を見るのは初めて。行列ができていたが、ともかくも展望台まで上がってみることにした。

通天閣といえば、一番有名なのはやはりビリケンさん。

「足の裏を手で撫でると幸運が訪れる」ということなので、もちろん触ってきた。

周囲に掛けられている絵馬の中で、一番面白かったのがこれ。ある意味、理想の生き方なのかもしれない。

通天閣から眺めた景色。

ある一画をアップで撮ったのがこちら。低い建物が密集しているが、ここがどういう地区か知っている人もいると思う。

上の写真のエリアは「飛田新地」。先ほど触れた「夜に歩き回ってみたエリア」とは飛田新地のこと。写真撮影厳禁エリアなのでもちろん写真はないが、気になる人は飛田新地で検索してみてほしい。写真を撮ろうとすると怖いお兄さんが出てくるそうです(あくまで噂)。私が店に入ったかどうかは公表しないが、純和風の部屋に敷かれた布団って独特ですね。

という話はここまでにして、通天閣で土産として買ったのが オモシロクナールヨクスベール の2つ。

旅行後、特に周囲にウケたのが「ヨクスベール」で、成分は「エガオナクナール」「ミンナワラワフェン」「ダレモワラワン酸」など。

正体を明かすとジョーク商品のラムネ菓子なんだが、実際の錠剤みたいなガラス瓶に入っているし、ここまで徹底されていると嬉しい。大阪らしい土産物としておすすめ。


通天閣を下りて、しばらく周辺エリアを散策。飲食店と土産物店が密集していて、大勢の観光客が歩いていた。そして、あちこちで見かけるのが吉本の芸人の写真やパネル。やはり大阪といえば吉本なんですね。

万博記念公園

帰りの飛行機の時間があるので、そろそろ伊丹空港へ移動しないといけない。その前に、今回最後の訪問地として万博記念公園に立ち寄ってみた。

大阪モノレールの万博記念公園駅で降り、公園のほうへ歩く。

万博記念公園といえば、メインは太陽の塔。

私は1969年生まれなので、1970年に開催された大阪万博のことはもちろん知らない。ただ、この独特の姿をした塔のことは日本人のほとんどが知っていると思う。

太陽の塔の裏側は、あまり見る機会がないはず。こんな姿をしている。

それにしても、日本の威信をかけた万博でこんな奇想天外な形の像を作ってしまうとは、岡本太郎という人は相当な変人だったと思う(もちろん敬意です)。普通は「日本をイメージさせるデザインにしよう」と考えるはずなので、こんな誰も思いつかない発想ができたのは岡本太郎くらいでは?

もう少し公園内を散策したいところだが、さすがに時間がなくなってきたので空港へ向かうことにした。


伊丹空港から福岡空港へ移動。この区間はプロペラ機だった。

プロペラ機って、ジェット機とは違った雰囲気があって楽しい。

個人的になかなか行く機会がない関西方面への旅行だったが、2つの珍寺も見られたし、楽しかった。これで3連休の大阪旅行が終了。

(2010.3.21~22)