国内旅行編(長崎 / 緑岡神社、西光寺大不動尊、他)

3連休だが、多忙のため遠出をする時間がない。そこで近場へ出かけることにして、長崎県北部の平戸市にある緑岡(みどりがおか)神社へ行ってみた。

ここは道祖神が祀られている神社で、日本各地の性神を紹介するサイトではいくつか触れられているようだが、実際にここを訪れたことのある人は少ないと思われる。この1週間前の佐賀県鏡山道祖神に続いて2週連続の道祖神訪問になった。

緑岡神社

本土から平戸大橋を渡ってすぐ、右側に緑岡神社の案内板が現れる。ここで右折し、細い道路を数百メートル進んだところに神社があった。予想より小さな神社で、周囲はひっそりとしている。

鳥居をくぐると、石段の先に本堂が見える。

鳥居をくぐったところに、早速道祖神があった。なかなか立派なもので、巻かれている縄も新しい。供え物が置かれていることから地元の人たちによって大切に扱われていることがわかり、こういう姿を見ると嬉しくなってくる。

石段を登り、本堂を見てみたが内部はがらんとしていて何もない。本堂の横にいくつか絵馬が掛けられていて、内容を見るとすべて子宝祈願のものだった。

本堂の裏手には、さらに石段が作られていた。

石段を登ると、祠のまわりにこういうものが置かれていた。「銀婚記念」と刻まれた石造りの男根が目立っているが、その他の木製のものはおそらく手作りの奉納品と思われる。部外者が見ると単に珍しい景色だが、それぞれの男根に様々な願いが込められているのだろう。

この後、しばらく神社を散策することにしたが、しかしながらこの季節は非常に蚊が多い。もう少し歩きたかったが、大量の蚊で気力をなくしたため、そこそこで切り上げた。

こじんまりとした神社だが、雰囲気はよかった。次は蚊がいない季節に再訪したい。


2017年と2019年に再訪しました。再訪記と詳細な位置情報は当サイト別館に載せています。

西光寺大不動尊

佐世保から伊万里方面へ向かう途中の国道498号線沿いに、大きな不動尊がある。以前から気になっていたので、今回初めて立ち寄ってみた。

看板には「西光寺大不動尊」「交通安全お車祈願殿」と書かれている。不動尊の前に3台分の駐車スペースがあるが、これはお祓いを受ける車専用で、他の車は駐車禁止ということだったので少し離れたところに車を停めた。今回来てみたことで、ここが車の交通安全祈願をする場所ということがわかった。

不動尊のアップ。なかなか威圧的な姿で、背後の炎もよく作られている。

こちらがお堂の中の様子。車の祈願料はノーマルで3,000円、ロウソクつきの特別祈願で5,000円になるという。祈願の際は太鼓が打ち鳴らされたりするのだろうか。

ガラスケースの中にも不動尊が安置されている。最近知ったのだが、不動尊は左右の目でそれぞれ天と地を睨み、左右の牙が上下を向くという非対称の姿をしているものらしい。ちょっと奇妙に思えるが、これで正しい姿ということになる。

以前、三重県の大観音寺や長崎の西海楽園を訪れたときに、干支にはそれぞれ守り本尊というものがあり、私の場合は酉年なので不動明王になると聞いていた。つまり、私にとって不動尊(不動明王)は守護者ということになる。そう考えるとおろそかにはできないので、ここではていねいに参拝してきた。少しはご利益があるだろうか。

北佐世保駅前の石像

最後に、ちょっとした小ネタをひとつ。下の写真は当時住んでいたアパートから歩いて数分のところにある松浦鉄道北佐世保駅前の風景で、ここに奇妙な石像がある。球体の上に魚が乗り、その上を少年(あるいは少女)が滑っているという、何とも奇怪な姿をしている。特にタイトルや説明書きがないため、どうも正体がわからない。

魚の目つきもあまり良くないし、作者の意図が何なのか、何度見てもわからない。インターネットで検索しても情報がまったくないので、何か知っている人がいたら教えてほしい。

(2011.9.23)


この8年後の2019年、ふと思い立って「ライフさせぼ」という地元のタウン情報誌に調査を依頼してみた。そのときの記事がこちらで、最初は周辺の住民も詳しくは知らない謎の物件だったらしい。そして市役所にも資料は残っていないという。

これは不明の物件のままで終わるかも、などと思っていたところ、この記事を見てなんと製作者本人から連絡があり次の号に解決編が掲載された。

記事によると、このオブジェは1969年に長崎県で行われた国体にちなんで作成されたものだそうで、タイトルは「躍進」。つまり50年前に作成されたもので、当時30代だった製作者の方が80代で存命だった。

そして、偶然にも1969年は私が生まれた年。まさかこんな縁があったとは思わず、奇遇に驚かされた。これですっきりしたが、しかし「魚の目つきがあまり良くない」なんて考えてしまってすみません。ライフさせぼの編集部の方に感謝するとともに、製作者の方にはお詫びします。