【大阪・関西万博で印象に残ったパビリオン】

前のページで万博会場内の風景をいくつか紹介したので、ここでは個人的に印象に残ったパビリオンを紹介します。

もちろん、入れなかったパビリオンもたくさんあるので、あくまで個人的な感想になります。

トルクメニスタン館

今回、もっとも印象に残ったパビリオンがトルクメニスタン館。これには同意する人も多いのではないかと思います。

何より目立つのが、屋外の大型スクリーン。草原を走る馬、トルクメニスタンの国犬とされるアラバイ、トルクメニスタンと日本の国旗を掲げて馬に乗る人などの映像が流れていて、かなりの迫力。

館内に入ると、トルクメニスタンの大統領がお出迎え。

こちらのスクリーンでトルクメニスタンの紹介映像を鑑賞。

屋外スクリーンと同様、こちらもなかなかの迫力で楽しめます。

中央アジアといえば、やはり馬のイメージ。乗馬を趣味としている人間としては、いつか乗りに行きたいものです。

映像を見た後、上の階に上がると展示コーナー。

トルクメニスタンの薬用植物だそうです。

さらに上の階に上がるとカフェ。トルクメニスタンには行ったことがありませんが、ウズベキスタンのホテルで見た食事場所を思い出しました。

1階に下りると土産物店のコーナー。

こちらのアラバイをモチーフにした絨毯は50万円が24万円に値下げ中。さすがに買えない。

こちらの絨毯は95万円が55万円に値下げ中。もちろん買えない。

というわけで、買ったのはこちらの布製マウスパッド(2,400円)。手触りがよくて気に入っています。

ただしマウスで表面がすれてしまうのがもったいないので、フィルムで保護して使用中。

マウスパッドを入れてもらった紙袋も、案外レアアイテムかも。

トルクメニスタン館の夜景。夕暮れ時の空に屋外スクリーンが映えますねえ。

屋外と屋内スクリーンの映像を以下に載せておきます。

前述の通り、トルクメニスタンには行ったことがありません。中央アジアで旅行したことがあるのはウズベキスタンとキルギスの2ヶ国だけ。

トルクメニスタンは原則として自由旅行ができず、事前にツアーパッケージを依頼して招聘状を取得しないとビザが取れないことが、渡航を躊躇している要因。しかし、いつかは行ってみたい国です。

イタリア館

言うまでもなく、今回の万博での超人気パビリオン。訪問最終日の金曜日、長い待ち時間を覚悟して入ることにしました。

午前11時、列に並び始めたときの風景がこちら。

大屋根リングが日除けと雨除けに絶大な効果を発揮することを実感しながら、少しずつ進んでいきます。

そして、並び始めてから実に6時間が経過した午後5時、ようやく中に入ることができました。驚異的な待ち時間でしたが、途中ほぼ座っていたので意外と疲れませんでした。

「長く並んでいる者同士」ということで前後の人たちと連帯感が起き、声を掛け合ってトイレに行くなどほのぼのとした雰囲気になったことも疲れなかった要因かもしれません。

まずはこちらでイタリアの紹介映像。

映像が終わるとスクリーンが開き、奥にある展示エリアへ。この演出もいいですねえ。

この展示エリアにあるのが、イタリア館が超人気パビリオンになった芸術作品たち。

中世以前の作品を見る前に、ここに並んでいるのは心臓をモチーフにした現代作品。2017年製作のセラミック彫刻だそうです。

ここからは中世の作品。こちらは天正遣欧少年使節で有名な伊東マンショの肖像画で、描かれたのは1585年。

ミケランジェロによる「復活したキリスト」。いや、これは感動。

製作は1514年だそうで、何と言ってもあのミケランジェロですからね。まさか本物を見られるとは。

そして、こちらもイタリア館の目玉「ファルネーゼのアトラス」。

作られたのは紀元前2世紀。抱えているのは地球ではなく天球。

2000年以上前のものとは思えないほどきれい。本物を見られて感動。

とあるSNSで、医者の方が「大理石彫刻でこのレベルで血管を表現している」「しかも解剖学的にも正しい位置を走行している」と投稿されていました。本職の方が見ると、また違った感動があるんですね。

後ろ姿はこんな感じ。これは筋肉マニアが感動しそう。

余談ですが、この周囲で子供の来館者が「ちんちん!」を連呼していたのは微笑ましくて好き。

このパビリオンは正確には「イタリア&バチカン館」なので、バチカン美術館所蔵の「キリストの埋葬」も展示されていました。描かれたのは1602年。

イタリアにはまだ行ったことがないので、もちろんバチカン美術館も見たことがありません。いつか、この作品と再会したいものです。

こちらはフレスコ画が並んでいるコーナー。その中でも目玉と言えるのがペルジーノ作「正義の旗」で、制作は1496年。

手の届く位置に何気なく置いてあるんですが、500年以上前のものなんですよね。

そして、こちらも大きな話題になった展示物のコーナー。

これがあのレオナルド・ダ・ヴィンチの手書き素描「アトランティックコード」。

人が多いので数秒間の鑑賞でしたが、やはり素晴らしい。これだけの美術品を万博に展示してくれたイタリア館には感謝。

中世以前の作品と現代作品が並んでいる展示エリアを堪能した後、屋上の庭園へ。

「イタリアちゃん」というキャラクターがいました。

こちらはパイロットのキャラクター。折り鶴を持っています。

なお、イタリア館には「金箔のイタリアちゃん」もいたそうです。どうやら屋上へ上がる階段の途中から覗けるスペースにいたらしいんですが、このときは知らなかったので見逃しました。残念。

今はどこにいるんだろう。機会があれば見に行きたい。

土産物コーナーでは、イタリアちゃんのキーホルダーを買ってしまいました。

イタリア館を出ると、周囲は薄暗くなってきていました。列に並び始めたのが午前11時なので、この日はほぼ1日をイタリア館のために使ったことを改めて実感。

さすが万博で最大人気と言っていいパビリオンだけに、6時間も並んで入った価値はありました。ここで見た美術品とは、いつかまた再会したいものです。

タイ館

ここからは東南アジア3ヶ国のパビリオンを紹介します。まずはタイ館。

この建物、写真からわかる通り屋根は半分しか作られておらず、鏡に反射させることで左右対称に見せています。この仕掛けが面白い。

建物の前にあるのが木製の象。

建物内に入り、まずはシアタールームへ。

タイの仏教や料理に関する映像が流れます。

続いて展示コーナー。これは「Dinsaw」というロボット。

介護やモニタリングなどのサポート用ロボットだそうで、表情が変わるところが面白い。

タイといえば、もちろんタイ料理。

こういうのを見ると食べたくなりますねえ。

パビリオン内にあるカフェの厨房をガラス越しに見せるという演出。

こういう風景を紹介しておいてなんですが、多くのパビリオンを回りたかったのでここで食事はしませんでした。すみません。

外に出ると、ドリアンやバナナなどフルーツのオブジェ。

夜間に見たタイ館がこちら。この「鏡に反射させて建物の全体像を作る」という趣向、なかなかいいですねえ。

タイは何度も行ったことがあり、親近感を感じている国。今後も旅行を続けると思います。

インドネシア館

インドネシア館は、スタッフの方たちがパビリオン前で陽気に盛り上げている姿が話題になっていました。

中に入ると、熱帯雨林を模した通路が続きます。

BIRD OF PARADISE というオブジェ。極楽鳥がモチーフなのかもしれませんが、フウチョウってこんな姿でしたっけ?

シアタールームでは周囲360°と床のスクリーンに映像が流れます。

またバリ島でダイビングをやってみたい。あと、隣のロンボク島の海も見てみたい。

映像が次々と変わっていくのがきれい。

シアタールームを出て、先ほど歩いた通路を下に見ながら次のエリアへ。

小さな滝もありました。

こちらの都市の模型は、首都ジャカルタかと思ったら将来的に遷都する予定の「ヌサンタラ」という都市だそう。

ただ、いつから新首都になるのかはまだ決まっていないみたいです。首都機能が完全に移行するのは2045年という話もあり、こういう気が長いところは国民性なのかもしれません。

1969年生まれの私がそれまで生きていたら、新首都にも行ってみたいですね。

マレーシア館

東南アジア3ヶ国目はマレーシア館。

中に入ると、まずはミニチュアの風景がたくさん並んでいるエリア。

交差点の雑踏がよく再現されています。

ああいう「店の前が屋根付きの歩行者用通路になっている建物」って、東南アジアらしくていいですね。雨の日でも濡れずにすむし、日本にもほしい。

こちらはミニチュアではなく普通の大きさの屋台。

料理の模型がどれもいい感じ。この年の6月にマレーシアで1ヶ月間の海外ワーケーションを行ってきたので、また食べたくなります。

建物の中心にある Tree of Harmony というオブジェ。

インドネシア館と同様、都市の模型もありました。こちらは首都のクアラルンプール。ペトロナスツインタワーが目立っています。

シアタールームで流れていたのは、マレーシアの未来の風景。

2050年、クアラルンプールはこうなるそうです。私が生きていたら80歳。この風景を見ることはあるでしょうか。

マレーシアの庶民の生活は、どう変わっているでしょうね。

ワーケーションで1ヶ月間滞在した国ということもあり、すごく楽しめたパビリオンでした。

ウズベキスタン館

ウズベキスタン館は、写真からわかる通り外観が独特です。

並んでいる柱は関西から集めてきた杉の木だそうで、万博終了後はウズベキスタンに移送して学校として再利用するそうです。

中に入ると、まずは展示コーナー。

中央アジアをこういう高速鉄道が走ることになるんでしょうね。

ほぼ干上がってしまったアラル海。2011年のウズベキスタン旅行の際、かつてアラル海に面した町だったムイナクで船の墓場を見てきた者としては、ちょっと複雑な気分。

ここでは「ウズベキスタンは出生率3.0の若い国」という案内が流れたときに多くの日本人から驚きの声が上がっていました。少子化が進む日本とは対照的。

シアタールームでは、サマルカンドなどのイスラム建築の映像が流れます。2011年の旅行ではこれらの建築物も見てきたので、なんだか懐かしい。

映像が終わって扉が開くと、なんと目の前にあるのは屋上の風景。つまりシアタールーム全体がエレベーターになっていて気付かないうちに上昇していたわけで、この演出にはびっくり。

森を模したと思われる柱の間をしばらく散策。

遠近感が面白い風景です。

ちなみに、すぐ横にある大屋根リングから眺めると、ウズベキスタン館はこんな感じ。

実際に自分がかつて旅行した国ということもあり、楽しめました。部屋全体がエレベーターになっているという趣向も面白い。

オマーン館

「オマーン国際空港」「オマーン国債」「オマーン港」「オマーン国際女子(以下略)」などのネタで男子中学生に大人気の国。

という下品なネタはここまでにして、真っ赤な外観が目立っているのがオマーン館。

しかし隣国のイエメンは国が崩壊状態だというのに、オマーンは政治的に安定していて普通に観光できる国というのが不思議です。外務省の危険情報でも、イエメンは全土にレベル4(退避勧告)が出ているのにオマーンはレベル0(2025年時点)。何が国の運命を分けたんでしょうね。

館内のメインは大型スクリーンによるシアタールーム。

アラビア半島といえば砂漠のイメージですが、こういう草原もあるんですね。

砂漠のイメージとはかけ離れた映像に驚かされます。

イメージキャラクターの女性による挨拶。

シアタールームを出て、日本語とアラビア語でいろんな言葉が書かれている通路を通って外へ。この通路、同じ意味の言葉が対になって書かれているみたいなんですが、「情けは人の為ならず」という言葉もありました。オマーンにも同じ意味の諺があるんでしょうか。

いったん外に出るとテイクアウト専門のカフェがあり、オマーン・デーツラテとハルワ餅を買ってみました。

デーツとはナツメヤシで作ったシロップだそうで、砂糖の代わりにデーツを使ったラテ。たしかに砂糖とは違う甘さがあります。

この紙コップは万博の記念に持ち帰りました。

ハルワはオマーンの代表的な菓子だそうで、デーツやナッツ類で作ったゼリー状のスイーツ。それを日本の餅で包んだコラボレーション菓子がハルワ餅。

パビリオンの外に座って美味しく頂きました。

いつか、オマーンも旅行してみたいものです。空港はどんな匂いがするんでしょうね。

ルーマニア館

印象に残っているパビリオンの最後はルーマニア館。

まずはシアターでルーマニアの風景が紹介されます。

2018年にルーマニア&モルドバを旅行してきたので、こういう「東欧の田舎」の風景は懐かしい。

案内役はこのキャラクター。おそらくアヒルでしょうけど、ルーマニアでは有名なんでしょうか。

映像の後半では、実際の演奏も行われます。日によって楽器の演奏だったり民族歌謡だったり内容は変わるそうで、この日はバイオリンでした。

当然ですが、かなりの腕前。音響設備もいい感じ。

シアターの後は、展示品のコーナーへ。こちらは日本の着物をモチーフとした衣装。なんとこれ、本物の卵の殻を使って作られたアート作品だそうです。

最初「足元の卵は何?」「フェイスハガーが飛び出してくるのか?」と思っていたら、材料を知って納得。

芸術作品も並んでいました。こちらもモチーフは卵?

ミニチュアの展示スペースを覗き込んでみると、岩塩で部屋が作られていました。

ルーマニアには廃坑になった岩塩坑を再利用した「地底120mの遊園地」があるそうなので、ルーマニアを再訪する際は見てみたいものです。

このルーマニア館は、落ち着いた大人の雰囲気という感じのパビリオンでした。


このページでは、印象に残っている8ヶ国のパビリオンを紹介しました。その他のパビリオンについては、次のページで紹介します。

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