北関東のB級スポットめぐり2ヶ所目は珍宝館。ここがどういうスポットかというと、名前からもわかるはず。2023年時点で「秘宝館」と名乗っているのは熱海秘宝館だけですが、この珍宝館も内容は秘宝館と言っていいでしょう。
熱海秘宝館の他、「北海道秘宝館」「元祖国際秘宝館」「別府秘宝館」「嬉野秘宝館」を閉館前に訪れたことがあり、未訪問で残っているのは珍宝館だけでした。これでいよいよ最後の秘宝館訪問になります。
「命と性ミュージアム」を出て、歩いて珍宝館へ向かいます。Google Map によれば距離は1.4キロで、歩いて15分ほど。県道に沿って歩いていくと看板があります。
その途中、こういう「トトロバス停」があったので写真撮影。どうやらカフェの宣伝用オブジェみたいでした。
雨の中を歩き、やがて珍宝館に到着。予想外に立派な建物でした。
建物に入る前に、周囲の写真を撮ってみました。
内容は「子宝観音」「べべ観音」「珍石」「春画」「ノーパン人形」など。「その他各種取り揃えて有ります」というのがいいですね。「性神の使者による案内」というのは、ここの名物館長さんの内容説明のこと。
では、入口横の巨大男根を見てから中に入ります。
建物の中は土産物コーナーになっていて、ここは帰りに見ることにして1,400円でチケットを買い先へ進みます。
最初に第一会場へ。元々あった展示館が第二会場になっていて、この第一会場はかなり新しい建物でした。どうやら儲かっているみたいです。
この通り、第一会場の中はかなりきれい。まずは展示品を見ながら一回り。
こちらが、股間を見せている「べべ観音」。「この観音像を拝むと、女性が下の病に罹りません」だそうです。
こちらは春画。
一見、ルネ・マグリットを思わせる不思議な絵。どういう絵画だろうと思ったら、タイトルは「マリリン・モンローの乳房」。生涯に渡ってマリリン・モンローだけを描き続けたという画家、スズキシン一(すずき・しんいち)氏の作品だそうです。
こちらは、同じ画家の「マリリン・モンローを食す」。ここで見るまで名前も知らなかったんですが、世の中には不思議な画家がいるものです。
そのスズキシン一氏の最後の作品になったという「マリリン曼荼羅」。最初、何が描かれているのか分かりませんでした。
近寄ってみると、線のすべてがマリリン・モンロー。全部で10万体だそうです。
旅行後に調べたところ、2001年に69歳で亡くなっていました。どうしてここまでマリリン・モンローに惹かれたんでしょうね。本当に、不思議な画家です。
この人形は、さすがにスズキシン一氏の作品ではないと思います。マリリン・モンローのコーナーなので置いてあるんでしょうけど、こういう人形はそれなりの値段がするはず。
こちらは「子宝観音」。子供が欲しい人は、ここで拝んでみてはどうでしょうか。
珍石のコレクション。この種のコレクションとしては「秩父珍石館」が有名ですが、まだ訪問したことはありません。いつか行ってみたいものです。
しかし硬貨がねじ込んであるところが何とも。
続いて3D浮世絵のコーナー。
「現代の芸術家が春画を色彩豊かに、そして立体的に表現した作品」だそうです。こういうものは初めて見たので、かなり斬新ではないでしょうか。
しかし春画って改めて見ると過激ですねえ。3Dでより強調されています。
これで第一会場を出て、続いて第二会場(旧館)へ。
こちらも館内はかなりきれいです。最初に現れるのが大量の木彫り。
いいですねえ。やはり秘宝館にはこういうものが並んでいないと。
男性版だけでなく、もちろん女性版もあります。
他にも展示品がいっぱい。2体の男女の像は、どちらもいい体をしてますねえ。
ヨガにありそうな姿勢。ちょっとドキッとするエロティックな人形たち。
某大学病院の先生からの寄贈品だそうです。「素敵な趣味です♡」とコメントが書かれていました。
こちらは、誰か芸術家の作品でしょうか。
なんとなく、進撃の巨人に登場する「奇行種」を連想してしまいました。
最高級ダッチワイフの世界。こういうのって、相当な値段がするんでしょうね。それぞれの股間を鑑賞。
顔出し看板がありました。
池田満寿夫の水彩画コレクション。しかし今では池田満寿夫といっても知らない人が多いでしょうね。「エーゲ海に捧ぐ」なんていう映画もありましたが。
大正後期~昭和初期のアダルト写真(貴重)だそうです。無修正なのでアップでは見せられません。見たい人は直接現地で。
こちらは平成10年代のテレホンカード。馬の交尾シーンが堂々とデザインされていたんですね。「角海老宝石」とあるから宝石店だと思ったら、なんとボクシングジムでした。ちょっとびっくり。
やはり、強さをイメージするために交尾シーンを選んだんでしょうかね。発想が斬新。
こちらは岩井志麻子氏が来訪したときの風景。なんだかイメージ通り。
江頭2:50も来ていたそうです。ここの名物館長、ちん子さんとのツーショット。
「チンタク」だそうですが、本当でしょうか。
いやー、懐かしい。久しぶりにこの人の姿を見ました。もうテレビにも出ていないし、山本晋也監督といっても知らない人がほとんどでしょう。実際、近くにいた若いグループは全員「この人、誰?」と言っていましたし。
ちょっと調べてみたら、2023年時点で存命中(84歳)だそうです。
館長さんとのコラージュ写真が撮れるプリクラもありました。そりゃあ世界でここだけでしょう。
最後に、第二会場を出て屋外の石像周辺を散策。
女性版の石像。
男性版は2本ありました。狛犬みたいな感じ。
これで一通り見たので、後はここの名物ともいえる館長さんの説明を聞くだけ。これは人が集まった時に定期的に行われるので、再び館内に入って展示物を見ていると「そろそろ始まります」という案内がありました。
第一会場に移動し、団体客たちに混じって待っていると館長(自称・マン長)のちん子さんがやってきました。そして噂通りに面白いトーク開始。軽妙な感じで展示品を紹介してくれます。
動画は撮っていないので、YouTube にあった動画を載せておきます。
こちらが、ちん子さんが棒を差し込んでいた木のオブジェ。
この日は雨だったので屋外だけでしたが、天気のいい日は野外で説明が行われることもあるようです。こちらも YouTube に動画がありました。
館長さんの名物トークも聞けたし、これで満足しました。最後に土産物店に入り、こちらの大型ハンカチを購入。ありがたい言葉が書かれています。
自分にとって最後の未訪問秘宝館だった珍宝館を訪れることができ、感慨深いものがありました。いつかまた、再訪したいものです。
館長さんにはいつまでも元気ていてほしいものですが、あのマシンガントークの後継者は誰かいるのでしょうか。
次の目的地は栃木県の「新生姜ミュージアム」なので、高崎駅へ戻る必要があります。土産物店のスタッフの方の話によると、珍宝館の前の道路はバスの自由乗降区間なので合図すればバスは停まってくれるとのこと。
バスの時刻が近づいてきたので道路わきで待っていると、ほぼ時間通りにバスが来ました。合図してバスに乗り、「命と性ミュージアム」の横を通過して高崎駅へ。2ヶ所とも、楽しい訪問でした。
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